蛇口を閉めているはずなのに水がポタポタ…まずは応急処置を!
蛇口の水漏れを発見した場合は、まず応急処置として止水栓、もしくは水道の元栓を止めておくことが大切です。
止水栓の位置は、各蛇口の手前にあることが多いので確認してみてください。
栓にハンドルが付いている場合は、そのまま手で右に回すことで閉めることができます。ハンドルが無いタイプは、マイナスドライバーなどを使うことで閉めることが可能です。
もしも止水栓が無いか見つからない場合は、大元である元栓を閉める必要があります。
こちらは屋外に蓋付きで設置されていることが一般的ですが、洗面所の下などに取り付けてあるケースもあるでしょう。基本的には水道メーターの近くにありますので探してみてください。
屋外の蓋は普段使われていないことも多いため、固くなっていて素手での開閉が難しい可能性があり、スパナなどの工具が必要になるかもしれません。元栓のレバーも右に回すと閉めることができます。
止水栓を止めておくことによって応急処置になるだけでなく、作業中に水があふれてくることを防げるでしょう。
しかし、配管内に残った水は閉めた後も漏れてくる可能性があるので、タオルや雑巾を巻いて下にバケツなどを置いておくとより安心です。
蛇口を閉めているのにポタポタと水漏れする原因3つ
水漏れの原因はさまざまですが、頻度の多い代表的な原因について紹介しましょう。
蛇口周りのネジが緩んでいる
蛇口を構成するパーツにはネジやナットが使われており、経年劣化によって特に緩みやすい部分とされています。
接合部周辺から水がポタポタ落ちているときには、これらのパーツの緩みが原因であることが多いです。
普段触れることが少ない部位であっても、日常的に使い続けているうちに自然と緩むこともあるため、比較的発生しやすい原因といえるでしょう。
コマパッキンが劣化している
コマパッキンとは、蛇口内部に取り付けられている水漏れを防ぐ部品で「ケレップ」とも呼ばれています。ゴム製のパーツで耐用年数は10年ほどの消耗品なので、必ず経年劣化する部品ともいえるでしょう。
普段の使用方法によって劣化の速さに違いがあり、水を大量に勢い良く出すような使い方をしていると寿命は縮む傾向にあります。
正常に機能しているときは、コマパッキンが隙間を埋めて水が漏れないようにしていますが、ゴムがすり減ると隙間ができてポタポタと漏れるようになるのです。
劣化の目安としては、ハンドルが固くなり異音がするときや、蛇口を閉めても吐水口から水が出る場合にはコマパッキンがすり減っている可能性があります。
ストレーナーにゴミが溜まっている
汚れやゴミが付着することでも隙間ができる可能性があり、緩みによって水漏れにつながる場合があります。
特にストレーナーの部分は使用頻度が高く、汚れやゴミが溜まりやすいため、普段から気にかけておかなければなりません。
また、サビが発生している場合も、詰まってコマパッキンなどの隙間ができる原因となりますので注意してください。
特に水が赤っぽく濁っている場合は気をつける必要があり、1分以上出し続けても透明にならなければ水道管の問題である可能性もあります。その際は、お近くの水道局に相談してみてください。
自分でできる水漏れの対処法
蛇口の水漏れは、原因が分かれば自分で解決できる場合もあります。
応急処置をした後は、専門業者へ依頼する前にこれから説明する手順で対処できるかもしれません。それでは、水漏れの原因に対する処置をそれぞれ解説していきましょう。
ネジを閉め直す
頻度が多く対処も比較的簡単なのがネジやナットの緩みです。
ハンドルやレバー、蛇口の接合部などから水がポタポタ落ちているときには、どこかに緩みが発生している可能性があります。
対処に必要な道具としては、ドライバーやモンキーレンチがあれば良いでしょう。緩みのある箇所を閉め直すことで水漏れを改善させることが可能です。
しかし、強く閉めれば良いというわけではなく、必要以上にきつく締め付けると反対に破損などの悪影響を与えることがあります。
水が落ちなければ大丈夫なので、漏れていなければそれ以上閉めないようにしましょう。
また、閉めようとしてもしっかりと固定されない場合は、本体の変形や劣化が考えられますので、蛇口自体の交換が必要かもしれません。
コマパッキンを交換する
ネジを締め直しても水漏れが改善しない場合は、コマパッキンの劣化が考えられるため交換する必要があります。
交換に必要な道具はドライバーやモンキーレンチと、新しいコマパッキンを準備してください。
パッキンはホームセンターなどで購入できますが、メーカーやサイズによって種類が多いため、どのような形か分からない場合は現在取り付けてあるものを外して持っていくと良いでしょう。
それでは、具体的な交換の手順を説明します。
1.ハンドルを外す
蛇口のハンドル部分を外すと交換ができるため、まずはハンドルのナットをモンキーレンチで緩めてください。直接レンチが当たると傷や破損の原因となりますので、布などを当てておくと良いでしょう。しっかりとナットを緩めたら、ハンドルを取り外してください。
2.古いコマパッキンを取り除く
ハンドルを取り外すと中にコマパッキンが見えますので、ピンセットなどで古くなったパッキンを取り除いてください。
3.新しいコマパッキンに交換
準備していたコマパッキンを同じように取り付けて交換します。この際、ゴミや汚れがあると水漏れやゴムの劣化の原因になりますので、交換する前に綺麗に掃除するようにしましょう。
4.ハンドルを取り付ける
外していたハンドルを元どおり取り付ければ交換作業は完了です。ナットを閉める際は、緩んだ状態だと再び水漏れの原因となりますので、水が垂れない程度にしっかり固定しましょう。
この手順で正しくゴムパッキンを交換しても水漏れが改善しない場合は、ほかの原因が考えられますので、こちらの記事を参考にしてみてください。
>>パッキン交換したのに蛇口の水漏れが直らない…その理由と解決方法を紹介!
ストレーナーを掃除する
ストレーナー内の汚れやゴミが原因であれば、掃除をして取り除くことで改善することができます。
掃除に使う歯ブラシや重曹を準備し、取り外しに必要であればドライバーなどを用意しておくと良いでしょう。
1.ストレーナーを取り外す
蛇口先端の部分を回すことでストレーナーを取り外すことができます。滑って外しにくい場合には、ゴム手袋を使用すると作業しやすくなるでしょう。
2.汚れを落とす
重曹や歯ブラシを使いながら汚れやゴミを除去してください。頑固な汚れは、重曹をかけて30分ほど放置しておくと掃除しやすくなります。
3.ストレーナーを取り付ける
水で綺麗に流した後は、汚れの落ちたストレーナーを付け直します。最後に止水栓を開いて水漏れが改善したか確認しましょう。
自分で対処できないときは業者を頼ろう
蛇口の水漏れ対処法を紹介してきましたが、改善できないときには専門業者に頼るのが一番です。
業者に頼んだ方が良いケース
水漏れの原因が分からない場合は、自分で対処することもできませんので業者に頼んだ方が良いでしょう。
水がポタポタ落ちる段階では緊急性はないかもしれませんが、長期間放置していると状態が悪化しますので、できる限り早めに対処することをおすすめします。
水漏れの原因が特定できても、修理方法がよく分からない場合や特殊な工具が必要なケースもありますので、このようなときにも業者へ依頼しましょう。
無理に対処すると反対に故障する可能性も高いため、自身で修理できないときや、直してみたものの改善しない場合は遠慮せずに専門業者に相談するのがおすすめです。
業者に依頼した時の費用相場
業者に依頼したいとき、まず気になるのは修理にかかる費用でしょう。大まかな相場を知っておくことで、修理費の妥当な金額も把握できます。
コマパッキン交換では、基本的にキッチンやお風呂などの場所に関わらず、5000円~1万5000円程度が費用の相場です。
金額の違いは、蛇口のタイプによる作業の複雑さと、企業ごとの設定によるものがあります。
また、蛇口自体の交換が必要であれば、機能や場所ごとに本体価格が異なるため、合計の修理費用は高くなるでしょう。その場合は、蛇口の金額とは別に作業費用が1〜2万円ほど必要になります。
より詳しい水回りの修理相場が知りたい方は、こちらの記事で解説していますので参考にしてみてください。
>>水回りの修理費用の相場はいくら?失敗しない業者選びのポイント
まとめ
今回は蛇口の水漏れトラブルについて、原因と対処法を紹介しました。
ほんのわずかな水漏れであっても、水道料金がかかってしまったり、水漏れの音が気になってしまったりと、住んでいる人にとっては大きなストレスになってしまうことでしょう。
蛇口の水漏れは簡単なものであれば自分で修理が可能です。しかし、自分で修理を行っても水漏れが直らない場合は、専門の業者に相談して早めに修理してもらいましょう。
ぜひ、おうちの御用聞き家工房を利用して、快適な生活を取り戻してくださいね。