二重窓(サッシ)設置費用はどれくらい?安く抑えるコツも紹介

二重窓は「内窓」とも呼ばれ、家庭やオフィスなどさまざまな場で活用されています。しかし、具体的にどんな効果があるか分からず二重窓にするか迷っている方や費用相場が分からず悩んでしまう方も多いのではないでしょうか。二重窓のメリット・デメリット、費用について解説します。業者に依頼する際の注意点にも触れますので、ぜひ参考にしてみてください。


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二重窓を設置するメリットとは


二重窓は機能性が高く節約も叶えられるタイプの窓として多くの方から人気を集めています。窓のサッシが二重になっていることが特徴です。窓の内側にもうひとつ窓があるようなイメージをすると分かりやすいのではないでしょうか。

窓ガラス部分のみが複層になっている「複層ガラス」とは異なり、窓全体が二重になっていることが特徴です。この項目では、二重窓を設置することでどんなメリットが得られるのか確認していきましょう。

メリット1.断熱性を高められる

二重窓の一番のメリットは部屋の断熱性を高める点にあります。

窓は特に室外からの冷気が伝わりやすい場所であり、エアコンを入れていてもなかなか室内が暖まらなかったり、窓の近くだけ極端に寒かったりするものです。夏の場合は、せっかくエアコンで冷やした空気が窓を通して逃げてしまい、冷房の効きが悪くなってしまうケースがあります。

内窓を設置して窓のサッシを二重にすることで、温度の逃げを防ぎ、快適な室内環境を整えることができます。

メリット2.電気代の節約につながる

二重窓で断熱性が高まるということは電気代の節約効果も期待できます。

エアコンで温めた(冷やした)空気が窓から逃げることを防ぎ、室内を同じ温度に保ちやすくなります。エアコンは、設定温度に調節するときが最も電気を消費します。断熱性が劣る住宅では、暖かい空気や冷えた空気が逃げて室温が変わるたびに多くの電気を消費するため、電気料金が高くつきます。

また、二重窓のおかげで外気の影響を抑えられ、エアコンを使用する期間を短縮することも可能です。暖房(冷房)効率が上がるためお財布にも環境にも優しく、年単位で考えると節約効果が期待できるでしょう。

メリット3.結露の発生を抑制できる

二重窓にすることで結露の発生が抑制できます。結露は外気と室温との間に極端な温度差が生まれることで発生するため、特に冬場は温かい室内の空気を直接窓に触れさせないことが肝心です。窓が二重になっていれば気温差があっても直接伝わりづらく、結露を抑えやすくなります。

結露の放置は窓やカーテンのカビの発生につながるため、二重窓による対策を考えていきましょう。

メリット4.防音性を高められる

窓を二重にすることで、室外の騒音を防ぐ効果が得られます。窓ガラスが薄かったりサッシに隙間があると、外を通る車の音や工場の稼働音が響くなど騒音に悩まされかねません。その結果、睡眠を妨げ生活の質が下がってしまうこともあります。

また、小さなお子様がいるご家庭やピアノなどの楽器を演奏する場合は、二重窓を設け、外に音が伝わらないよう配慮することもできます。二重窓へのリフォームは、防音性を重視したい家庭には特におすすめの施工といえます。

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二重窓を設置するデメリットとは

機能性が高く光熱費節約効果も期待できる二重窓にはデメリットも存在します。この項目では二重窓を設置する前に知っておきたいデメリットについて確認していきましょう。

デメリット1.開け閉めの手間が増える

二重窓は窓が2つある状態のため、換気の際や出入りの際に開け閉めを2回行う必要があります。些細なことに思えるかもしれませんが、毎日の生活の中で毎回窓を2回開け閉めすることをストレスに感じる人もいるでしょう。

デメリット2.掃除の手間が増える

窓が2枚になるので、その分掃除の手間が増えます。ただし、基本的に汚れるのは外側の窓なので、単純に掃除の負担が2倍に増えるというわけではありません。

二重窓を設置する際の費用相場

二重窓は、窓のサイズや機能性によって費用相場が変わります。既存の窓に合わせて施工する必要があるため、見積もりの際は自宅の窓サイズをおよそでも伝えておくと良いでしょう。(実際の施工時は、業者の担当者が改めてきちんと計測してくれます。)

サイズを目安にした場合、費用相場は下記の通りです。

窓のサイズ 費用相場
70cm×90cm 4万5,000円~7万円程度
120cm×170cm 5万円~8万円程度
180cm×170cm 7万5,000円~10万円程度

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二重窓の取り付け費用を安く抑える方法

二重窓の良さを理解したうえで設置を検討しているものの費用面がネックになっているという方に向けて、二重窓の取り付け費用を抑える方法についてご紹介します。

補助金を活用する

二重窓の取り付け費用を抑えるためには、各自治体で導入している補助金制度の活用がお得です。

サイズにより変動しますが、遮熱性に優れているアルミサッシを選んだ場合、15〜25万円程度が相場費用です。機能や素材によっても変動するため、相場感を念頭に置いた上で各自治体に相談してみましょう。

エネルギー削減などの観点から断熱住宅の需要が高まっている昨今、断熱性・保温性に優れている設備へのリフォームは補助金の対象となります。二重窓もまた、「既存住宅における断熱リフォーム支援事業」や「家庭における熱の有効利用促進事業」に該当するケースが多いのです。

サイズ・素材・機能により異なりますが、補助金制度を上手に活用すれば6〜15万円程度は負担を軽減できるでしょう。出費がかなり少なくなるケースもあるため、活用しない手はありません。

ただし、補助金制度ごとに申請できる住宅の要件が定められていたり、素材が指定されていたりすることもあります。マンションであれば管理規約のコピーや平面図・工事申請書などの添付が必要になることもあるため、締切には余裕を持って準備を進めておきましょう。

補助金制度が利用できそうか事前に施工業者に相談し、負担軽減を図るのがおすすめです。

リーズナブルなガラスを選ぶ

二重窓にする場合、ガラスの種類によって費用が変動します。それぞれのガラスの特徴と費用相場については、以下のとおりです。

・遮熱高断熱複層ガラス
遮熱高断熱複層ガラスの費用相場は、1㎡あたり2〜5万円程度です。ガラスに金属膜のコーティングを施すことにより、紫外線と日差しをカットして遮熱と断熱効果を高めたガラスです。

・高断熱複層ガラス
高断熱複層ガラスの費用相場は、1㎡あたり3〜7万円程度です。複層ガラスの間にある空気層に、熱を伝えにくい性質を持つアルゴンガスが入っているのが特徴です。

・複層(ペア)ガラス
複層(ペア)ガラスの費用相場は、1㎡あたり1〜3万円程度です。複層ガラスの間に空気層を設けて断熱性を高めたガラスです。

・防音合わせガラス
防音合わせガラスの費用相場は、1㎡あたり3〜7万円程度です。複層ガラスの間にフィルム状の防音材を挟み込み、防音性を高めたガラスです。

・単体ガラス
単体ガラスの費用相場は、1㎡あたり4,000〜1万円程度です。窓ガラスが一枚のガラスで作られているもので最も費用を抑えられるタイプです。

窓を自分で取り付ける

簡易な二重窓であれば、専門的な知識や技術がなくてもご自身で取り付けることができます。ガラスではなくポリカーボネートを使用すると、高い断熱性能が期待できます。

作業手順は以下になります。

【手順】
1.窓枠のサイズを測り、その大きさにレールをカットする
2.カットしたレールを窓枠の上下に両面テープで固定する
3.窓枠に取り付けたレールにポリカーボネートを取り付ける

費用は5,000〜1万円程度でできるので、費用を抑えて二重窓を設置したい方にはおすすめの方法です。

ガラスを使用してご自身で設置する場合、いくつか注意すべきポイントがあります。

まず、ガラスを扱う工事になるため、安全に作業しなければなりません。ガラスは重量もあって、一人で作業をすると転倒など思わぬ危険が伴う可能性があります。

また、規格品のガラスを使用する場合でも既存のサッシが経年変化で若干変形しているなどで、ミリ単位での調整が必要となることもしばしばあります。

二重窓の本来の効果を得るためには、工事は専門業者に依頼することをおすすめします。

二重窓を業者に依頼する際に押さえておきたいコト

二重窓を業者に依頼する際は、採寸方法や追加工事の有無を事前に確認しておきましょう

特に二重窓は既にある窓のサイズに合わせることが重要なため、1mm単位での計測が必要です。上下・左右だけでなく中央部分の2箇所も採寸が必要であり、完全受注生産となります。

また、料金面でのトラブルを避けるために追加工事の確認も欠かせません。「ふかし枠が必要だから」「カーテンレールの位置を変える必要が出た」など、理由を挙げて追加工事を迫られ、想定以上の予算がかかってしまったトラブルも耳にします。

おうちの御用聞き家工房」では、細かな事前計測・事前確認の元、最適なプランのご提案をしています。二重窓にリフォームしたい場合はもちろん、そもそもリフォームが必要か迷っている場合や、業者の選定方法に自信がない場合でも対応可能です。

また、窓のリフォームはもちろん、お家に関する細かな困りごとにも対応しています。スケジュール次第では電話1本で即日お伺いできる場合もあります。納得のできるリフォームを叶えるためにも、まずは情報収集から始めましょう。

窓以外のリフォーム・ハウスクリーニング・庭作業・塗装など幅広く対応していますので、お気軽にご相談ください。

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まとめ

施工前にはあらかじめ費用相場を確認し、窓のサイズ・機能に合わせて費用のイメージを持っておくことが大切です。

また、業者を選定する際には、窓の計測を正確に行っているか、追加工事の有無について事前に相談してくれているかなどの確認も重要です。しっかりと対策することで、費用をかけ過ぎずお得にリフォームすることができるでしょう。

「おうちの御用聞き家工房」では、二重窓へのリフォームをおこなっています。事前に細かく質問して納得してから施工したい方も、急ぎでのリフォームを叶えたい方も、お気軽にご相談ください。