床が水シミや水浸しになる原因
床に水漏れしてしまっていた場合、水量が少ないときはすぐに乾いて水シミになったり、水量が多いときは床が水浸しになったりしてしまうことがあります。
水シミになる程度の軽い水漏れの原因は、水が跳ねることによるものです。一方、床が水浸しになるほどの水漏れには複数の原因が考えられます。
ひとつは、排水パイプや蛇口からの水漏れです。シンク下にある排水パイプや給水管などが損傷したり、蛇口のネジが緩んだことが原因で床に水漏れすることがあります。
冷蔵庫や洗濯機などの家電が原因になることもあるでしょう。給水や排水のためのホースが損傷したり詰まったり、また築年数の古い家では天井からの雨漏りが原因になることもあります。
床への水漏れを放置してしまった場合に起こること
床への水漏れを放置するとどうなるのでしょう。本当に床が腐ってしまうのでしょうか。水漏れを放置する6つのリスクを紹介します。
床が黒ずむことがある
まず、水漏れを放置すると床が変色してシミのようになることがあります。ひどい場合は、床が黒ずんでしまうこともあります。築年数の浅い賃貸物件では、床の変色による修繕費用を退去時に請求されることもあります。
カビやダニが発生することがある
カビは水分を好みます。そこに雑菌が混ざることでカビが繁殖する原因になるでしょう。水分が残っているときだけでなく、乾燥後の除菌ができていないときもカビが繁殖する恐れがあります。
また、カビが発生している場合、カビをエサとするダニも増えている可能性があります。カビやダニの繁殖は床へのダメージに留まらず、人への影響も大きく、放置すると健康上のリスクも多くあります。
カビの胞子はアレルゲンでもあるため、カビを吸い込むと、人によってはアレルギー反応を起こし気管支系に影響を及ぼすこともあるでしょう。ダニも、皮膚などに健康被害を生じさせる可能性があります。
シロアリの被害につながることがある
湿気は、シロアリも呼び寄せます。シロアリは木をエサにする昆虫です。普段は土の中で暮らしていますが、床下の地面から上がってくるなどして建物の中に侵入します。水気のある木材をシロアリは好むためです。
シロアリが建物に侵入したことに気づかないままでいると、水漏れした床の木材が食べられてしまいます。結果として、床が変色したり、床がきしんだりといった症状もみられるようになります。
さらに、シロアリを放置したままだと繁殖して床だけでなく家全体にも被害を及ぼすため危険です。例えば、柱など住宅に使われる木材が食べられることによって住宅全体の耐久性が落ち、大雨や台風のときに雨漏りの原因になったり、家が倒壊したりする恐れすらあります。
家具や家電に被害が及ぶ恐れがある
床への水漏れは、床自体だけでなく水が床を伝って家具に達し傷めるなど、家財道具にも影響を及ぼす恐れがあります。
木材の家具であれば、木が湿気を帯びることでカビを寄せ付けやすくなり、壁側などの見えない部分でカビが繁殖して、家具がカビの温床になることもあります。
家電製品にも注意が必要です。水漏れの量によっては家電にも被害が及び、故障の原因になることもあります。
なお、家財道具への水漏れ被害は、場合によって火災保険の適用対象外になる可能性があることにも注意が必要です。例えば、経年劣化が原因の水漏れ、水災や水漏れが補償内容に含まれていないときの水漏れは火災保険では対応できません。
床が腐る可能性がある
木材でできた床は、水漏れによって傷む可能性があります。さらに、傷んだ状態を放置すると木材が腐る可能性も否定できません。床表面だけでなく、床板を支える木材にまで被害がおよび腐食することもあります。
床を歩いたときに柔らかい部分があったり、床板が剥がれてきたりするような場合は腐る前兆です。そのまま放置すると床が抜けることにもなりかねません。
また、床の腐食が進んでから対処しようとすると、軽微な修繕では対応できず、大掛かりな工事が必要になる可能性も高いです。
マンションなどの場合は階下に被害が及ぶことがある
マンションやアパートなど階下に住宅があるときは、床への水漏れを放置することにより階下にも影響を及ぼすことがあります。
床への水漏れは下の階の天井にも及び、階下の住宅で天井にシミができたり、天井からの水漏れが起きることも。天井の被害にとどまらず、天井からの水漏れで階下の家具家電にまで被害を及ぼす恐れもあります。
状況次第では損害賠償責任を問われることもあるでしょう。また、住宅にその後も住み続ける場合、適切に対処しないと近所付き合いも悪くなる恐れがあります。
床への水漏れに気づいたときの対処法
床への水漏れに気がついたらどのように対処すべきか、また対処するときのポイントを紹介します。
水漏れの原因を取り除く
まずは、水漏れの原因を取り除くことが先決です。水漏れがどこで起きているか発生の原因の特定から始めましょう。
シンク下の給水管などから水漏れしているときは、これ以上水漏れによる被害が拡大しないために元栓や止水栓を止めます。排水管からの水漏れも水を流さない限り被害は拡大しないため、元栓や止水栓の対処は有効でしょう。
給水管などが原因の場合は自分でできることはほとんどないため、修理業者へ連絡して修理交換を依頼します。賃貸の場合は、管理会社や大家への連絡が必要です。
なお、家電が原因で水漏れが発生しているときは、運転を止めて水漏れ被害が拡大しないようにします。水漏れしている箇所によっては部品の交換が必要です。
床の水分を取り除く
水漏れの原因を把握したら、早めに床の水分を拭き取ります。水漏れで床が水分を吸収する時間が長くなれば長くなるほど床が傷みやすくなるためです。
雑巾やタオルでおおまかに水分を拭きとったあとは、吸水性のあるペーパーを使用すると水分を取り除きやすくなります。
床板表面だけでなく床の隙間から侵入した水分も腐食の原因になりますので、水分を拭きとるだけでなく床を完全に乾かすことも重要です。部屋を換気したり扇風機などを使ったりして床を乾燥させます。
床の乾かし方については以下の記事で詳しく取り上げていますので、こちらを参照ください。
「水漏れした床の放置はNG!しっかり乾かす方法を実践しよう」
床をしっかり乾燥させたら、カビを防止するためにも消毒用エタノールなどでしっかり除菌をしていきます。
床への水漏れで床が腐った場合は?
水漏れで床が腐り状況が進行してしまうと、最悪の場合床の張り替えが必要です。張り替えの面積にもよるものの、ある程度まとまった費用が請求される可能性があります。
床が腐食すると対処に時間もコストもかかりますので、床が腐るまで放置せずに早めに対処するのが望ましいです。
床への水漏れ後、すぐに水を取り除き乾燥させれば床への悪影響も少なく済み、また給水管の修理など水漏れの根本の修理だけで済む場合もあります。水漏れに気づいたら腐食するまで放置するのではなく、早めに対処しましょう。
まとめ
床への水漏れを放置したり、軽く水気をとるだけでしっかり対処しなかったりすると、床が腐ることもあります。場合によっては、床の腐食だけでは済まないこともあるでしょう。
床への水漏れに気づいたら早めに対処することが大切ですが、個人での対応に不安があるときは業者などへの依頼がおすすめです。
おうちの御用聞き家工房は、電話一本で最短即日にお伺いできる場合もあります。
水回りのトラブルを始め、ハウスクリーニングやお庭の手入れなどの小さなお困りごとから大きな大規模なものまで、幅広くご自宅のトラブル解決に対応しています。水漏れにお困りの際は、ぜひおうちの御用聞き家工房へご相談ください。