水漏れの原因はどこ?確認する方法や正しい対処の仕方

家屋の老朽化や災害による破損など、さまざまな原因で家の水漏れは起こります。 気づきにくいところや、一見すると大した規模ではないようなものも、放置すると家の基礎を腐らせたり下の階へ被害が広がったりします。 取返しのつかない被害に発展する前に、水漏れは早めの対処がおすすめです。 今回は、水漏れの確認方法と、家庭で水漏れが起こりやすい箇所について紹介します。


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「もしかして水漏れしてる?」分からないときはまずはメーターを確認!

普通に暮らしていても、ある日突然、水漏れすることがあります。たとえ購入して間もない新築住宅であっても、給湯器の配管がわずかにズレているだけで水漏れしてしまうケースもあります。

「うちは新築だから」「まだそんなに築年数が経っていないから」と軽く考えてはなりません。少しでも水漏れの可能性がある場合は、早めに対処しましょう。

水漏れしているかどうか調べる方法は、まずはメーターを確認することです。

水道メーターが設置されている場所

水道メーターが設置されている場所は、住宅の種類によって大まかに見当をつけることができます。一戸建てや一部の集合住宅の場合、玄関先もしくは駐車場に埋められているケースが一般的です。

水道メーターは、樹脂製や鋳鉄製のボックスに収納された状態で地中に埋まっています。上部のフタを開ければ、メーター部分を簡単にチェックできます。

マンションなど高層住宅は、各戸の玄関そばにメーターボックス兼パイプシャフトが設置されています。都市ガスや電気のメーター類と一緒に設置されている場合が多いため、玄関そばの小さな扉を開いて見てください。

水道メーターを見るときのポイント

水道メーターを見るときは、事前に家中の蛇口をしっかりと締めておきましょう。メーター部分は、以下のような目盛りがついています。

・メーター指針…上部にある数字(使用した水の総量を示している)
・1リットル目盛り…時計状に数字が並んだ部分(右端のもの)
・10リットル目盛り…時計状に数字が並んだ部分(中央のもの)
・パイロット…クルクルと回転する羽根つきの丸い部品

水道を使用しているときは、それぞれの目盛りが動いています。パイロットが最も早く動いているため、水漏れをチェックするときはパイロットを確認しましょう。

家中の蛇口を締めて水を流していないにもかかわらず、パイロットの羽根がクルクルと回転しているのであれば、どこかで水漏れが起こっていると考えられます。

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家庭で水漏れが起こる主な場所

水漏れの原因は、必ずしも配管に異常があるとは限りません。日常のちょっとした不注意でも水漏れしていることがあります。

家庭内でとくに水漏れが起こりやすい場所は、以下の4か所です。

・キッチン
・洗面台
・トイレ
・お風呂場

また、一戸建ての場合は庭の散水栓や立水栓も見落としやすい部分です。パイロットが動いても即座に「水漏れしている」と決めつけず、締め忘れた蛇口がないか改めて家中を見て回りましょう。

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【場所別】水漏れの確認方法

家中の蛇口をチェックし直しても、水道メーターのパイロットが回転している、という場合は水漏れの可能性が高いと言えます。

その場合、次に行うべきはどこで水漏れが発生しているのか場所を絞り込む作業です。

ここからは、前述した家庭内で水漏れしやすい4か所について、調べる方法と手順を紹介します。

キッチンでの確認方法

キッチンで水漏れが起こる原因は複数挙げられます。たとえばシンクが老朽化によって破損している場合です。

まずはシンクの状態を見てみましょう。シンク周りに妙なシミができていたり、水濡れしている部分があったりしないでしょうか。排水管や排水ホースが破損している場合もあれば、単純に接続が甘くなっていることもあります。

頻繁に蛇口をひねるキッチンは、蛇口の部品が劣化しやすくなっています。シンクに異常がないにも関わらず蛇口から水が滴るときは、パッキンなど蛇口周辺の部品を疑ってもいいでしょう。
ある程度慣れていればパッキン交換は素人でも可能ですが、なかにはプロの業者でなければ交換できない部品もあるので、状態に応じて適切な対処をしていきましょう。

洗面台での確認方法

キッチンと同じく、洗面台も蛇口の部品が劣化しやすい場所です。また、水漏れしても気づきにくいため、定期的に確認することをおすすめします。

洗面台で確認する場所も、キッチンと同様に洗面ボウルや排水管の周辺、蛇口部分です。

ボウルの下は、収納キャビネットが取り付けられているケースが一般的です。キャビネットに妙なシミや水濡れがないかチェックしましょう。

試しに水を流してみて、ポタポタと水が垂れるのであれば、給水管や排水管の破損もしくは異常が考えられます。一見濡れていないように見えてもジワジワと水がにじみ出ていることもあるため、排水管や蛇口の根元に乾いた布を置いて確認することが大切です。

トイレでの確認方法

トイレでの水漏れは、排水管や給水管以外で起こっている可能性も考えられます。たとえばタンク部分に異常が出た場合です。

トイレの水が流れつづけていたり、水の音が使用していないときも長時間聞こえたりするときは、タンクの部品に異常がないか確認してみてください。ゴムフロートや浮き球を中心にチェックしましょう。

大きな破損がなくても、古いものは洗浄レバーが上がったままになっていることもあります。ほかにもパッキンやナットの劣化に便器自体の破損など、トイレは確認すべき点が多いため、見落とさないよう慎重に作業を進めてください。

お風呂場での確認方法

お風呂場で起こりやすい水漏れのひとつが、シャワーヘッドや蛇口の締め忘れです。しっかり止めたつもりでも、シャワーヘッド部分が一時的に止めるスイッチで止めている場合は、蛇口部分が開放されたままになっています。

まずはシャワーをしっかりと蛇口部分で締めているか確認しましょう。それでも水漏れしているときは、パッキンの劣化やナットの緩みを見ます。

壁や床、浴室の外に水漏れが見られる場合は、浴室の床が破損している可能性が考えられます。放置すると階下の部屋まで影響を及ぼすため、早急に修理を手配しなければなりません。

給湯器や換気扇などを取り付けている場合は、錆などで水漏れを起こしていることもあります。

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水漏れがあったらまずは応急処置する

水漏れを見つけると、つい焦ってしまい冷静な判断ができないこともあります。すぐに業者を呼ぶのもよいですが、まずは被害拡大を防ぐための応急処置が大事です。ここでは水漏れを見つけたときの応急処置の方法を紹介します。

止水栓をしめる

水漏れを確認したら、まずは止水栓を閉めましょう。止水栓とは水の供給を止めるための栓のことです。止水栓はキッチン・浴室・洗面所などの蛇口にそれぞれに設置されています。

一般的な止水栓の場所は以下のとおりです。

・洗面所:洗面台の下
・キッチン:シンクの下
・トイレ:便器後方
・浴室:蛇口本体

造りによって場所は異なりますが、まずは止水栓を探してみてください。止水栓を閉めてもほかの蛇口には影響しないため、引き続き利用できます。止水栓はハンドルを回すか、マイナスドライバーで閉められます。

止水栓が見つからない場合、家の大本の止水栓(元栓)を閉めてください。元栓の位置も家の造りによって異なりますが、一般的には水道メーターの近くにあります。

元栓は基本的に手で閉められますが、固い場合はスパナを用いてください。元栓を閉めると家のほかの蛇口からは水が出なくなります。しかし、配管にある水がなくなるまで水漏れが続くため注意しましょう。

水漏れの被害を最小限に

床や壁など水漏れで濡れてしまった場所は雑巾で拭き取りましょう。濡れたまま放置するとカビや腐敗の原因になります。

カビが発生すると見た目も悪くなるうえ、健康面にもよくありません。カビから飛散した胞子が鼻炎や肺炎などの病気を引き起こす可能性もあります。

また床が腐食すれば歩きにくくなりますし、家の劣化を早めてしまいます。劣化がひどくなるとリフォームが必要になる場合もあるでしょう。

アパートやマンションといった集合住宅に住んでいれば、階下に影響を与えるおそれもあります。万が一、床を濡れたまま放置して階下に水が染み出し、雨漏りのようになるとトラブルに発展しかねません。

家電や家具に影響を与えた場合は弁償しなくてはいけない可能性もあり、そうなれば費用も時間も浪費してしまいます。

補修テープで止める

止水栓や元栓を止めても、配管に残った水は漏れ続けてしまいます。水漏れが止まらない場合は一時的に補修テープで対処しましょう。補修テープはホームセンターで売られています。

補修テープの主な種類は以下の4つです。

・自己融着テープ:ゴム同士がくっつく接着剤不使用タイプ。防水性が高い。
・防水補修テープ:粘着成分でくっつくタイプ。テープに防水加工がしてある。
・ラップテープ:ラップ同士がくっつくタイプ。軽い水漏れにおすすめ。
・アルミテープ:ほかのテープより安価な点が特徴。耐熱温度に注意が必要。

上記を参考に、水漏れ具合に応じて選んでみてください。補修テープを使った応急処置の方法は、水漏れしている部分を何周も巻くだけです。補修テープを使った応急処置は、見えないところからの水漏れや内部部品の劣化、詰まりによる水漏れには使えないため注意しましょう。

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水漏れを自分で直せるかどうかの判断基準

水漏れ具合によっては自分で直すこともできます。DIYに慣れている人は自分で修理できるかもしれません。業者に依頼すれば費用もかかってしまうため、自分で直せるならそれに越したことはないでしょう。

そこで、自分で直せるかの判断基準を把握しておきましょう。以下のケースに該当する場合は業者に依頼することをおすすめします。

・水漏れの勢いが強い
・水漏れの原因が不明
・修理道具がない
・部品が分からない
・自信がない
・蛇口を使用してから10年以上経過している

蛇口や水栓の耐用年数は10年前後といわれています。使用頻度によっても異なりますが、取り付けてから10年を過ぎている場合は本体が劣化しているおそれがあります。業者への依頼を検討しましょう。

自分ではどうしても水漏れを特定できない場合は…

トイレなど各給水管についている止水栓を留めてから確認すると、さらに原因の場所を絞り込むことができます。

しかし、場所によっては原因を特定できないことも多いでしょう。自力で水漏れの有無や原因を確認できないときは、思い切って第三者の力を借りることも必要です。

専門業者に調査を依頼する

自力で水漏れの原因が特定できないようなら、確認作業を水回りの専門業者に依頼してください。

「水漏れがあるとは決まっていないのに呼ぶのは気が引ける」と考える方もいるかもしれませんが、気にする必要はありません。水回りの知識や技術が豊富な専門業者であれば、原因の調査もスムーズに行えます。

また、専門業者に依頼すると、以下のメリットがあります。

・素人では確認が難しい場所の調査ができる
・小さな水漏れ箇所を見落とすリスクが低い
・状態によってその場で修理の相談も可能

床下など、素人では調査自体が難しい場所もしっかりと確認できるのは専門業者ならではです。原因によっては即座に対処しなければならない場合も少なくないため、水回りに違和感を覚えたときは早めに専門業者へ依頼することをおすすめします。

修理もプロに依頼するのが安全

水漏れの有無や場所が判明したら、次は修理へ進みます。場合によっては素人でもできる修理もありますが、確実に修理してもらうなら業者に依頼するほうが安全です。

ただし、業者ごとに料金体系が異なる点に注意してください。出張費が別途発生したり、部品によっては追加費用を請求されたりするなど、業者によってさまざまです。

そして専門業者を選ぶときは、必ず複数の業者で相見積もりをとりましょう。サービス内容も含めて比較し、安心して依頼できる業者に依頼してください。

おうちの御用聞き家工房なら、高い技術と確かな知識を有したスタッフが、電話一本で最短即日に伺うこと可能です。キッチンや洗面台の水栓(蛇口)交換から、トイレタンクの補修まで、大小さまざまな水漏れ修理を手掛けているため、安心してお任せいただけます。

家庭の水漏れでお困りの際は、「水漏れしている気がするから、確認してほしい」と、家工房までお気軽にお電話ください。

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まとめ

水漏れは放置していると、放置した期間だけ無駄に水道料金を支払う羽目になります。また、発生場所によっては住宅自体に物理的な被害を及ぼしてしまうため、できるだけ早急に対処しなければなりません。

今回記事で紹介したように、簡単な水漏れの確認であれば素人でも可能です。しかしごく小さな給水管の破損や床下の配管の異常など、素人目では判断が難しいケースもあります。

水漏れに関して少しでも違和感を覚えたときは、早めに専門業者への調査依頼を検討してみてください。