フローリング補修費用の相場とは?劣化の症状別に紹介!

新築のときは、傷ひとつない美しいフローリングも、生活していく中でへこみや傷が増えていきます。ホームセンターでは、DIYで補修できるキットが売っていることから、自分でなんとかできないかと考える人も多いでしょう。 業者に依頼したときの費用をはじめ、自分で補修できるのか、どんな業者に依頼するべきなのかを一挙にまとめて解説します。


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フローリング補修の費用相場とは?


フローリングの補修を業者に依頼した際は、約1〜4万円程度の費用がかかります。修理費用の主な内訳は、傷の修理や焦げ跡の修理、へこみの修理、穴の修理などがあり、形状や深さなど状態によって費用が変動するのです。

修理業者によっては、傷の状態ではなく時間制で補修してくれるところもあります。費用相場は、半日で15,000円程度、1日3万円程度です。

簡単な傷の補修なら半日で終わることが多いですが、傷が深かったりへこみの面積が広かったりと、フローリングの状態が悪ければ、時間がかかることも多いでしょう。

目安として、人差し指サイズの傷を3〜5箇所補修するのに30分〜1時間かかると覚えておいてください。

補修が必要な事例別の費用相場(一例)

単にフローリング補修といっても、内容は様々です。傷の種類や度合いなどにより、補修時間や費用も変わってきます。ここでは、そうしたケースの一例を紹介します。

傷・凹み

重量のあるものの落下、ペットによるひっかきキズ、家具の移動やドアの無理な開閉などによって起こる事例です。キズ部分を平らに削ったり、パテで凹みを埋めたりした後に、塗装を行うだけで新品同様の状態に戻すことができます。

補修費用は、1㎡につき8,000~30,000円ほどになります。ただし、補修箇所が多い場合は、60,000円ほどまで費用が上がることも考えられます。

めくれ

フローリングに負荷がかかり、板材がめくれてしまった状態のことです。オフィスなど、キャスター付きのイスを使用する環境で特に多い事例です。

めくれの補修は、劣化した部分をはがして整え、塗装を行います。補修により、他の部分と変わらない状態に仕上げることも可能です。

この場合の補修費用は、約20,000~35,000円ほどです。

シミ・腐食

水漏れなどでこぼれた水がフローリングを腐食させ、黒いシミとなった事例です。洗面台やキッチンなどの水回りに多いほか、冷蔵庫や観葉植物の下でもみられます。

シミや腐食の進行度合いによって異なりますが、補修費用は15,000~40,000円ほどになります。
軽度であればフローリングの表面を削って新しく塗装し直すだけで済む場合もあります。この場合、費用を15,000円程度に抑えることができます。

焦げ・変色

日焼けや経年劣化により、フローリングの色が変わってしまう現象です。アイロンなどの高熱が原因となるほか、日差しによる日焼けによるものもあります。主に長期間置いていた家具を動かす際、気づくことが多い事例です。

補修内容は、新しく塗装をするのみです。これだけで、新築のような艶と輝きのあるフローリングへと戻すことができます。

補修費用の相場は、30,000~50,000円ほどになります。

床鳴り

フローリングを踏むときに「ミシミシ」と音が鳴る、全体的に表面が剥がれている状態が「床鳴り」です。この症状が出た際は、フローリング自体が寿命を迎えていることもあり、全面的な張り替えが必要になります。

フローリングは10年~15年で寿命を迎えるといわれているため、築数十年の物件では注意が必要です。

フローリングの補修費用は、範囲や程度によって大きく変わります。補修にかかる費用は、基本的に補修範囲が広ければ広いほど高くなる傾向にあります。

たとえば、補修費用は8畳の全面張り替えの場合、約100,000~200,000円です。

部分的な補修の場合、フローリングの全面張り替えにくらべて費用を抑えることもできます。

補修時間で換算した費用相場

フローリングの補修費用は、キズの度合いや数だけでなく、所要時間によっても変わります。おおよその費用相場を表にまとめました。

補修箇所 時間 費用
3~5か所 約30分~1時間 約10,000~15,000円
10~15か所 約3時間~4時間 約25,000~30,000円
20~25か所 約5時間~8時間 約35,000~40,000円

人差し指サイズの補修の場合は、上記の表のような時間や費用が相場となります。しかし、さらに深く大きい傷となると、時間単価ではなくそれぞれの補修ごとに費用が適用されることが多いです。

例えば10cm幅の傷が4か所ある場合、25,000~30,000円ほどになります。業者によって費用は異なりますので、事前に見積もりや確認をしておくことをおすすめします。

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費用を抑えるためにできること

フローリングの補修には時間と費用がかかります。「業者には依頼したいけど、少しでも費用を節約したい!」「依頼すると高いし、ちょっとした傷や汚れなら自分で補修したい」と考える方もいるでしょう。

ここからは、補修費用を安く抑える方法を紹介します。業者への依頼を検討されている方も、DIYでの補修を考えている方も、ぜひ参考にしてみてください。

出張料金がかからない業者を選ぶ

フローリングの補修を業者に依頼する際、作業費とは別に出張費を請求される場合があります。出張費の相場は業者や距離によって変わりますが、3,000~5,000円程度です。

出張費の計算方法は、業者によって異なります。例えば、事業所のある都道府県内なら無料、県外への出張は有料という具合です。また、事業所から出張先までの距離が長いほど出張費が上がっていく、といった業者もあります。

業者によっては事前の見積もりの際、出張費を伝えていない場合もあります。見積もりを依頼する際は、必ず出張費の有無と金額を確認しましょう。

相見積もりで業者を選ぶ

相見積もりとは、同じ条件の見積もりを複数の業者から取り、請求内容や費用を比較することです。相見積もりを行うことで、より優良かつ安い業者を見つけ出すことができます。

相見積もりの際は、少なくとも3社に見積もりを依頼しましょう。

また、営業担当の対応などから、業者全体の雰囲気を知ることもできます。対応が丁寧であれば、スタッフの教育に熱心な業者であるとわかります。

下請けが存在する業者を選ばない

補修を依頼した業者が下請け業者に補修を委託することが考えられます。この場合、元請けのホームセンター、ハウスメーカーに仲介手数料が発生し、補修費用が上乗せされてしまいます。

こうした事例を回避するために、依頼先の業者に下請け業者や関連企業が存在するかを事前に確認しておきましょう。補修費用を安く抑えたい場合、ホームセンター、ハウスメーカーなど下請け業者がある業者は選ばないほうが良いでしょう。

補修箇所はあらかじめすべて伝える

見積もりを出す際は、あらかじめ「どこを」「どのように」補修してほしいかを過不足なく伝えましょう。自分で補修箇所を把握していないと、補修箇所の不備や費用の増加につながります。

事前に補修内容や方法を伝えておかないと、最悪の場合、追加で補修を依頼する羽目になります。見積もりの際は、業者と「どこを」「どんな方法で」補修するか作業内容を細かく決めるようにしましょう。

自らDIYを行う

補修費用を安く抑えたい場合、自力で補修を行うのも一つの手段です。

フローリングの補修をしたい場合、ホームセンターや通販サイトで扱っている、補修キットや道具を購入することをおすすめします。DIYで補修するキットには、傷を目立たなくするクレヨンのようなものや、傷を隠すテープ、穴やへこみを埋めるパテなどがあります。

フローリングの状態が軽いものには、これらのキットを使って簡単に目立たなくできますが、あくまでも「一時的に目立たなくする」ための補修で、根本的な修復は難しいので覚えておきましょう。

また、フローリングの補修を行う際は、補修箇所の状態や面積、傷の度合いなどを十分に確認し、補修の方法を調べる必要があります。適切な補修が行えない場合、傷や凹みがかえって目立ってしまうことも多いです。失敗しないよう、事前の調査はしっかりと行いましょう。

擦り傷は色を塗る・削る

フローリング補修でもっとも多いのが、傷の補修です。ペットや子供がいる家庭では、特に悩んでいる人が多いでしょう。

合板のフローリング材の場合は、表面の色と異なる木材が露出してくるので、どうしても傷が目立ちます。擦り傷程度の浅い傷であれば、DIYの補修キットで目立たなくできる可能性が高いです。

補修方法は、フローリングの色と近い補修用クレヨンを上から塗るか、紙やすりで傷のバリやささくれを取り除き、傷表面をなめらかにした後、電気ゴテで補修用の樹脂を溶かしながら埋めてクレヨンで塗る方法があります。

傷の範囲が狭い場合は、あまり気になりませんが、大きな傷をこのような方法で補修すると、フローリングとクレヨンの色の違いがわかりやすくなって、逆に目立つおそれもあるので注意してください。

へこみはパテで埋める

へこんでしまったフローリングは、基本的にパテで埋めてからクレヨンで色をつけます。しかし、木材は、水を含むと膨らむ性質があるので、まずは少量の水をフローリングに吸わせ、アイロンを当ててみてください。

水分を含ませアイロンで少し熱を加えると、小さなへこみなら目立たなくなることもあります。それでも目立っているへこみは、ヘラを利用してパテで埋めていきましょう。

剥がれは接着剤で再接着する

フローリングが剥がれてしまった場合は、接着剤でもう一度貼り付ける方法が一般的です。剥がれたフローリングが割れてしまった場合でも、木片が大きければ接着剤でパズルのように接着できることがあります。

接着剤が乾燥したら、パテで隙間を埋めましょう。このとき、ほかのフローリングが汚れないように、マスキングテープを使って養生しておくと安心です。

パテ埋めが完了したら、紙やすりでなめらかに整えます。その後、フローリングの色と近い色で塗ると完成です。

床鳴りは補修キットで対応する

床鳴りは、専用の補修キットが販売されているので、キットの説明を見ながら補修しましょう。

しかし、床鳴りは、下地や土台に問題があるから起こっている可能性が高いので、補修キットで一時的に改善されても症状が出てくることがあります。

このような場合は、一度根本的な原因を業者に見てもらうほうが安心でしょう。

カビはアルコールで拭き取る

フローリングにカビが生えている場合は、アルコールで拭き取りましょう。カビが生えているということは、フローリングに湿気がたまっているという意味なので、腐っている可能性も否定できません。

踏んだときに違和感があったり、色が変色していたりしている場合は、一度専門業者に見てもらうことをおすすめします。

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DIYはNG?業者に補修依頼をした方が良いケース

DIYでフローリングの補修を行うときは、傷の深さや範囲、へこみや状態を見ながら適切な補修をする必要があります。

間違った方法で補修してしまうと、余計に傷やへこみが目立つようになってしまい、失敗につながる可能性も高いのです。

補修キットは気軽に買えますが、フローリングの色とまったく同じ色があることは珍しいですし、高い技術がなければ色を塗ったところだけ浮いてしまう可能性もあります。

DIYで補修する箇所は、小傷のみに留めるなど、自力での完璧な補修は難しいと理解した上で行うようにしましょう。

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フローリングの補修を業者に依頼するなら・・・

フローリングの補修は、状態によって費用が大きく変動します。依頼する業者によっても価格設定がまちまちで、とくにリフォーム業者などに依頼すれば費用が高くなりがちです。

おうちの御用聞き家工房では、フローリングの状態に合わせた予算内での見積りも可能です。

フローリングの状態の説明が難しい場合でも、「これちょっと見にきてくれる?」とお問い合わせいただければ、最短即日でご自宅へ向かいます。

実績豊富なおうちの御用聞き家工房なら、どんな状態のフローリングでも、素早く対応可能です。費用やスポット別に写真付きで施工事例を掲載しているので、安心してご依頼いただけます。

もちろん、フローリングの補修以外にも、お家の中のさまざまな困りごとに対応していますので、何かあれば、ぜひおうちの御用聞き家工房にご相談ください。

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【※注意】賃貸のフローリングは確認が必要

賃貸住宅の場合は、勝手に補修をしてはいけません。傷があるからといって、勝手に補修してしまうと、逆に補修費用を請求される可能性もあるのです。

引っ越しで退去する場合に傷が見つかっても、小さな傷やへこみなら、何も手を加えずそのままの状態で引き渡すことをおすすめします。

どうしても生活していく上で、フローリングが気になって業者へ補修を依頼する場合は、勝手に補修せず、必ず管理会社に許可を得てから業者に依頼するようにしましょう。

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まとめ

生活していく上で、フローリングの傷やへこみができることは、避けられない問題です。DIYで補修できる傷もありますが、業者に依頼したほうがより美しく補修できます。

料金や補修方法で疑問がある場合は、一度業者に見てもらって確認しておきましょう。