ご自宅の庭を綺麗にしましょう!雑草の処理方法から処分方法まで紹介

暖かい季節になってくると、悩まされるのが庭の雑草問題です。雑草の処理を行うだけでも大変ですが、刈り取った後の処分についても考えなければなりません。 ここでは雑草を処理する4つの方法と、刈り取った後の処分方法を解説します。環境に優しい方法から手軽な処分法まで紹介します。ご自身に合った方法を選ぶヒントにしてください。


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雑草を処理する6つの方法

雑草を処理する方法には、さまざまな手段や道具があります。どの方法を選択するかによって作業時間や手間が異なるだけでなく、雑草の生えにくさも変わってくるため、状況に合わせた使い分けが必要です。

ここでは、雑草を処理するための代表的な6つの方法を紹介します。それぞれの特徴についてもお伝えします。処理方法を選ぶ際の参考にしてください。

1.手で雑草を処理

もっとも定番の方法は、手で雑草を引き抜くことです。手で雑草を処理するメリットは、2点あります。

丁寧に行えば根元から抜くこともできるので、後から雑草が生えにくい点と、大きな道具が不要なので費用がほとんどかからない点です。

ただし、手作業で雑草を処理するには、時間がかかり体力も必要です。長い時間座り込んだまま下を向いていると、腰痛の原因になることもあります。

体力に自信のある方におすすめできる方法です。

2.園芸のこぎりで処理

園芸用のこぎりは、木の枝を切るためのノコギリです。一般的なのこぎりよりも細く、大きくて粗い歯であることが特徴です。園芸用のこぎりは雑草処理にも使用でき、手でむしるよりも楽に作業ができます。

園芸用のこぎりを使う際は、雑草の根元より下の部分でカットします。イネ科の雑草やタンポポなどは、根と茎の間にある成長点と呼ばれる部分から伸びていきます。そのため、根元より上でカットすると、またすぐに雑草が成長してしまうのです。

ただし、根はできるだけ残しておきます。雑草の根は、地下で土をやわらかくする役目を持っています。根をすべて取ってしまうと、土が固くなってしまい次に雑草が生えてきたときの処理がしづらくなってしまいます。

根元の下をカットする場合は、土の中に園芸用のこぎりの歯を少しだけ差し込むと方法で行えます。

根が残っていると、次々と雑草が生えてくるのではないかと心配になるでしょう。しかし、成長点より下の部分で刈り取れば、基本的に新しい芽は出てきません。

注意点として、スギナやヨモギのように地下茎のある雑草は、根を残しておくとどんどんと繁殖してしまうので、根ごと引き抜くことが必要です。

3.草刈り機

草刈り機には、電動回転ブレードタイプと振動タイプがあります。

電動回転ブレードタイプは、円形の歯が回転して雑草を刈り取ります。短時間かつ楽に雑草の処理ができて、立ったままの姿勢で作業を行うため、腰痛になる心配もありません。また、土を掘り起こさないため、作業後に土を慣らす必要もなく後処理が簡単です。

ただし、電動回転ブレードタイプは、土より上の部分を刈り取る商品が多いため、成長点が残り、しばらく時間が経つとまた雑草が生えてきます。

振動タイプは、熊手のように枝分かれしている先端が、振動しながら根をひっかけることで雑草を引き抜きます。根こそぎ取れるので、一度雑草処理を行えば、しばらくは生えてきません。

4.除草剤を使う

除草剤には、粒剤タイプと液剤タイプの2種類あります。

粒剤タイプは土壌に浸透して植物に働きかけるため、効果が現れるのはゆっくりですが、長期間除草効果が持続し、新たに雑草が生えてくるのを予防します。

液剤タイプは、葉や茎から薬剤が吸収されて効果を発揮します。比較的即効性があり、今生えている雑草に効きますが、土壌に吸収されると植物を枯らす働きを失うので予防効果はありません。

除草剤については、2種類の特徴や使用方法などについて、別の記事で詳しく紹介しています。除草剤を使った雑草処理に興味のある方は、ぜひ参考にしてください。

「除草剤は2種類ある!それぞれの適切な使い方と注意点を紹介」

5.三角ホー

三角ホーは、雑草処理としてだけでなく、あらゆる農作業に使える万能農具です。持ち手が長いものと短いものがあり、作業スタイルによって使い分けられます。

たとえば、長い持ち手は立ったまま作業ができるため、広範囲の作業に向いています。短い持ち手は細かい作業の際に使いやすいでしょう。

また、三角ホーは金具の部分が三角形になっていることから、形状を利用してスムーズに雑草処理が行えます。たとえば、尖った先端は、雑草の根元から処理が行えて、側面は、雑草を処理したあとの土のならしに使えることから、効率的に作業が行えるのです。

6.雑草ブラシ

雑草ブラシは、コンクリートのすき間や建物と道路のすき間に生えている雑草の処理に便利な道具です。雑草の根元に雑草ブラシの端を差し込むと、根元から簡単に処理ができます。

雑草は繁殖力が強いため、わずかなすき間からも生えてきます。根が深い雑草がすき間から生えてきた場合、手作業や機械では処理が難しいことも少なくありません。

雑草ブラシなら、狭いすき間にもブラシの先端を差し込むことができるため、根元から雑草を処理できます。また雑草処理だけでなく、狭い場所に溜まったゴミやコケの掃除にも使えるため、庭やベランダの掃除にも役立つでしょう。

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雑草処理後の処分方法

雑草を処理したあとは、後始末が必要です。雑草の処分には、お金をかけて処分する方法や、新たな用途として役立てる方法などがあります。

ここでは、自分でもできる雑草の処分方法を紹介します。処分を楽に行うコツもお伝えします。

天日干しで乾燥させる

雑草の処分をラクにするために、処理したあとの雑草は天日干しをして乾燥させましょう。なぜなら、刈ってすぐの雑草は水分を含んでいるため、重量があるからです。

重量がある状態で処分しようとすると、ゴミとして出す場合にも費用が余計にかかります。また処分のために雑草を運ぶ際も、重量によって腰を痛めてしまう原因にもつながります。

天日干しをすることで雑草から水分が抜け、重量だけでなく容量もコンパクトになるため、運びやすくゴミとして処分する際も費用が抑えられます。

雑草を天日干しする際は、雨の当たらない場所に移動させてから乾燥させることが大事です。移動が難しい場合、雨が降りそうなときは、大きめのブルーシートなどを雑草の上にかけて水分がかからないようにしましょう。

燃えるゴミとして出す

自宅の草は、通常の家庭ゴミと同じ扱いとなり燃えるゴミとして捨てられます。自治体のルールに従って、ゴミの日に出しましょう。

ただし、一度にゴミとして出す量が多い場合、手数料がかかる自治体もあります。いつもより多くゴミを出す場合、ゴミ収集車の回収する量が増えてしまい、一度では載せきれない可能性が出てきます。ゴミ袋3袋以上など大量に出す際は、事前にお住まいの自治体に確認しましょう。

刈り取った雑草は、前述したように、そのままでは重いので、天日干しをして乾燥させると扱いやすくなります。かさも減るので、ゴミ袋の節約にもなります。

たい肥にする

植物などの有機物を微生物の力で分解してできる肥料を、たい肥と呼びます。雑草を利用してたい肥を作れば、庭や家庭菜園の肥料として利用できます。自然界の微生物による発酵を利用した、環境に配慮した処分方法です。

家庭でたい肥を作るには、コンポストと呼ばれるプラスチック製の大型容器の使用を思い浮かべるのではないでしょうか。もちろんコンポストを設置して作ることも可能ですが、ダンボールを容器代わりにして利用できます。

また、生ゴミではなく雑草だけからたい肥を作る場合は、畑や庭に穴を掘って土の上で直接発酵させることもできます。

作り方は、枯れ草と、枯れ草の量に対し2〜3%の米ぬかまたは油粕を混ぜ合わせます。混ぜ合わせたものの上に枯れ草の約半分の量の土をかぶせます。上から雨よけのビニールシートをかけて放置し、1ヶ月に1回程度、空気が入るように下からかき混ぜます。半年から1年程度で、草の形がなくなり、たい肥として利用できる状態になります。

環境に優しく費用もかからない方法ですが、かき混ぜる作業は思いの外、大変です。広いスペースと体力がある人に向いている方法です。

土に埋める

たい肥の材料として使わなくても、土に埋めておけばそのうち雑草は自然に還ります。もっとも環境に優しい方法です。

ただし、草が生きているうちに埋めてしまうと、根付いてまた雑草が生えてきてしまいます。そのため、土から抜いた後にすぐに埋めるのではなく、しばらく放置してしっかりと枯死させてから埋めましょう。

また枯死させたつもりでも、なかには生きている草もあります。穴は30〜40cmの深さまで掘り、万が一根付いたとしても成長しないように対策します。

コストがかからない方法ですが、土を掘り返す作業は重労働なので、体力と相談して取り掛かりましょう。

燃やして処分するのはNG

お金をかけずに、雑草を処分する方法の中には、「燃やして処分する」やり方もあります。田畑が多い地域の場合、雑草を燃やしている風景を時々見かけることがあります。しかし、家庭ゴミや雑草などを自ら燃やす行為は、一部の例外を除き法律で禁止されているため、おすすめできません。

万が一、雑草を燃やして処分したことが公になると、法律違反として「5年以下の懲役、もしくは1,000万円以下の罰金、またはその両方」が科せられる恐れがあります。

また野焼きを行うと煙や臭いが発生するため、外に干している洗濯物に臭いが移るなどのご近所トラブルが発生する可能性もあるでしょう。

さらに風の強い日に火を使用すると、火事などの危険性も高まります。つねに火のそばにいたとしても、風にあおられた火はあっという間に燃え広がるため、思わぬ大きな被害につながりかねません。

雑草を処分する際は、上記で紹介したいずれかの方法を選択し、燃やして処分するのは避けるようにしましょう。

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手軽に雑草処理を依頼するには

これまで紹介したように、雑草の処分は自分の力でもできますが、時間と労力が必要です。ゴミとして出す場合は、量によっては業者に依頼したほうが安く済むケースもあります。手軽に雑草を処分するには、業者の助けを借りるという手段もあります。

ゴミ回収業者

雑草の量が多く自分で捨てるのが大変、家のゴミ処理も同時に済ませたいと考えている人には、ゴミ回収業者の利用がおすすめです。

費用は、積み込むトラックのサイズによって決まります。1万円〜5万円程度かかると考えておくと良いでしょう。

草処理専門業者に依頼

草刈りから後始末まで、すべて人に任せたい人におすすめの方法は、草処理専門業者への依頼です。

費用は、雑草処理をする敷地の広さや、草丈の長さが変動します。正式に依頼する前に、見積もりを立ててもらいましょう。

専門業者に頼めば、自分では何もしなくて済むので楽なだけでなく、きれいに雑草処理をしてくれます。

おうちの御用聞き家工房でも、草刈りから刈り取った後の処分まで一括でお引き受けてしています。地域密着型のサービスを行っているため、リーズナブルな費用でご利用いただけます。

雑草処理のお悩み以外でも、庭やご自宅に関することであれば小さなことから大きなことまで受け付けています。雑草処理と同時に、気になっていた庭の修復や庭木の剪定などについてもご相談いただけます。

最短即日で対応が可能です。雑草の処理にお困りの方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。

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雑草を生えにくくする方法

雑草は、抜いてもすぐに生えてくるため、定期的な処理が必要です。しかし、日常的に雑草処理を行うには、時間の確保が難しい人も多いのではないでしょうか。

ここでは、雑草処理を行ったあとに、雑草を生えにくくする方法を紹介します。見た目もおしゃれで簡単にできる方法もあります。ぜひお試しください。

砂利を敷く

土の上に砂利を敷くと、日光が遮られて雑草は光合成ができなくなります。雑草は光合成ができなければ生長できないため、砂利を敷いた場所からは雑草が生えてこなくなります。

しかし、砂利の上を頻繁に歩いたり車が通ったりすると、砂利が移動してすき間ができてしまうため、そこから雑草が生えてくることがあります。

砂利による雑草対策の効果を持続させるためには、定期的に砂利を敷き直すと良いでしょう。

また砂利の上を歩いたときに音がなるタイプを選べば、防犯効果を高めることも可能です。砂利はホームセンターでも購入できるので、実際に見て自宅にあったタイプを選択しましょう。

防草シートを敷く

防草シートも、砂利と同じように日光を遮断して雑草の生長を防ぐ効果があります。

雑草処理した地面に防草シートを敷いてピンで留めるだけなので、手間がかけずに予防対策を行えます。

予防効果を高めるためには、地面を平らにして防草シートがシワにならないように敷くことが重要です。ひとりで行うことが難しい場合は、複数人で行うときれいに防草シートが敷けます。

ただし防草シートにはさまざまな種類があり、安いものや厚みの薄いものを選ぶと、雨や風の影響ですぐに破けてしまう可能性があります。

防草シートの効果を保つためには、耐水性があり、強度の強い製品を選ぶと良いでしょう。

黒マルチを張る

黒マルチは、農作業で使われるビニールシートです。畑の土に、黒マルチがかけられている光景を見たことがある人も多いのではないでしょうか。

農作物の生育をサポートする黒マルチですが、雑草対策としても有効に使えます。なぜなら、黒いビニールは日光を遮る効果が高いため、雑草の生長を防げるからです。

また黒マルチは光だけでなく、熱も通す性質をもっています。黒マルチが吸収した熱によって土が高温状態となり、雑草の芽を枯らすことができるため、雑草が生えにくくなる仕組みです。

ただし黒マルチは見た目が特徴的であるため、庭や玄関先には適さない場合もあります。雑草対策をおしゃれに行いたい場合は、次に紹介する方法がおすすめです。

ウッドチップやバークチップを敷く

ウッドチップやバークチップは木材や樹脂などの天然素材を使用しているため、環境にも優しい雑草対策が行えます。木質の素材は見た目にも優しく暖かみがあり、ナチュラルテイストの住宅にぴったりです。

雑草の生長を防ぐためには、10センチメートルほどの厚みでウッドチップやバークチップを敷き詰めると良いでしょう。

ただしスギナやチガヤ、ススキなどの繁殖力の強い雑草の生長を防ぐことは難しいため、定期的な雑草処理が必要になる場合があります。

雑草対策の効果を高めるには、防草シートを敷いた上からウッドチップやバークチップを敷くことで、繁殖力の強い雑草の生長を防げるでしょう。

タイルやレンガを敷き詰める

タイルやレンガを敷き詰めることで雑草を生えにくくする方法もあります。タイルやレンガも砂利と同じように日光を遮る効果があるため、雑草が生えにくくなります。

見た目もおしゃれなので、ガーデニングをしているおうちや、庭をおしゃれに見せたい人におすすめの方法です。

材料を揃える費用や作業をする手間は、ほかの雑草対策に比べてかかりますが、持続性があるため、コストパフォーマンスの良い雑草対策といえます。

自分で敷き詰めることが難しい場合は、業者に雑草処理を依頼する際に一緒に依頼すると、プロの技術によってきれいに敷き詰めてもらえます。

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まとめ

雑草を自分で処理するには、手を使って自分の力だけで処理する方法や、機械や除草剤の力を借りる方法があります。刈り取った後は、ゴミとして出したり、再利用するために発酵させたりしましょう。

雑草の処分を自分だけで行う場合、思いの外、体力が必要です。腰を痛める原因にもなるため、少しでも心配であれば無理せず業者への依頼をおすすめします。