雨樋の塗装はした方がいい?そのメリットもご紹介

屋根や外壁に溜まった雨を排水口へと流すために、屋根の先端に設置されているのが雨樋です。雨樋がないと、降った雨水がそのまま外壁を流れたり、地面に落ちた雨水が跳ね返ったりして建物の劣化につながります。 雨樋の耐用年数は一般的に20年程度といわれており、時間の経過とともに徐々に色褪せなどの経年劣化が目立つようになります。雨樋自体に大きな歪みや変形などが見られる場合は交換する必要がありますが、そうでない場合は塗装などで対応できるケースもあります。 今回は、雨樋の退色や劣化が気になっている方に向けて、雨樋の塗装のメリット・デメリットなどについて解説します。


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雨樋塗装のメリット


雨樋の色褪せなどが目立ち始めたら、検討したいのが塗装です。とはいえ、塗装を行うのは手間がかかるだけでなく費用も発生するため、「やる必要があるのだろうか?」と疑問に感じている方もいるのではないでしょうか。

ここでは、雨樋塗装をすることには具体的にどんなメリットがあるのかみていきましょう。

外観の綺麗さを保てる

雨樋は建物のなかでも意外と目に付く部分であるため、雨樋を塗装することで住宅の美観を保てます。雨樋の塗装が経年劣化で色褪せたり剥がれたりすると、それだけで古びた住宅という印象を与えてしまうのです。

いくら屋根や外壁は定期的にメンテナンスをして、綺麗な状態を保っていたとしても、雨樋のメンテナンスがきちんとされていなければ、外観の魅力は半減してしまいます。

雨樋を塗装し綺麗な状態をキープできれば、屋根や外壁のお手入れ次第では、住宅を新築の状態に近づけることが可能です。

雨樋の耐久性を高められる

雨樋は紫外線や風雨の影響で劣化しやすくなるため、しっかり塗装しておけば雨樋を保護できます。

雨樋の塗装が剥げていると雨水の通りが悪くなってしまい、雨樋に亀裂が入ったり雨漏りしてしまったりすることがあります。地面に水たまりができやすい状態になるので、地盤の軟弱化をもたらしかねません。

また、雨水が外壁へ流れてしまうことにより、建物の劣化を早める要因にもなります。

完全に劣化する前に雨樋を塗装しておくことで、雨樋表面にいわばバリアを張って耐久性を高めることが可能です。

塗装する際には、事前に雨樋表面の汚れなどをきちんと落とし、プライマーやサビ止めなどを塗ります。そのため、サビを防いだり、塗装が剥がれにくくしたりする効果も期待できます。

雨樋を少しでも長持ちさせたいなら、色褪せなどが気になったタイミングで早めに塗装しておくのがおすすめです。

雨樋塗装のデメリットは費用面

雨樋塗装をするデメリットは、費用がかかることです。

雨樋は屋根の先端にぐるりと設置されているものの、塗装範囲はそれほど広くありません。下塗りや上塗りなどに使う塗料の量は多くありませんが、雨樋が高い位置に設置されているため、足場を組む必要があり、その分の費用がかかります。

塗料代だけで済めば高額にはならないものの、足場設置の費用が必要となることで出費が大きくなるのが難点といえます。

加えて、雨樋塗装を行っても、雨樋自体の排水性能が高まるわけではありません。そのため、「費用をかけてまで塗装すべきなのだろうか?」と悩む方もいるでしょう。

雨樋を塗装するタイミングは?

雨樋の耐用年数は20年であるものの、塗装自体は10年程度で劣化が進むといわれています。そのため、雨樋をきれいな状態に保つなら、10年に1回は塗装するのが理想的です。

また、雨樋にチョーキングが見られた場合も、塗装したほうが良いとされています。チョーキングとは、雨樋に塗られた塗装が粉状に変化し、防水性や耐水性の機能が劣化してしまうことです。雨樋を手で触った際に粉状のものが付着していたら、チョーキングが起きている状態といえます。

そのほか、外壁の塗装を業者へ依頼する予定があれば、あわせて雨樋の塗装もお願いしてみましょう。外壁と雨樋の塗装を一緒に依頼することで、別々で行うよりも足場の設置にかかる費用を抑えられます。

雨樋塗装は自分でもできる?

雨樋の塗装にかかる費用をできるだけ抑えたい方や、DIYが趣味の方のなかには、「雨樋を自分で塗装をできないだろうか?」と考える方もいるかもしれません。

確かに雨樋は外壁などと比べるとそんなに目立つ部分ではなく、自分で作業することで機能性を損なうことも考えられないため、DIYの範囲で塗装できそうな気がしますよね。

結論からいうと、雨樋塗装は自分でできないわけではないものの、DIYで行うのはおすすめできません。その理由は、雨樋は屋根の先端に沿ってぐるりと設置されており、1人で全体を塗装するのは簡単ではないからです。また、高所での作業となるため、脚立を使って塗装を行うことには落下の危険性があります。

2階建ての住宅となると雨樋の高さは8mほどとなり、さらにリスクが高まるため、DIYでの作業は難しいでしょう。万が一落下などの事故が起きてしまった場合などのリスクを考えると、業者に依頼するほうが安心です。

雨樋塗装にかかる費用相場

雨樋塗装を業者に依頼した場合、必要となる費用は使用する塗料によって変動します。そのため、どれくらいの費用が必要となるかは選ぶ塗料によって異なるものの、費用相場の目安は500~1,000円/mほどです。

また、必要となるのは塗料代だけではありません。足場代や人件費などの諸経費が加算されます。足場代も全面に足場を組むか、部分的に組むかで費用は異なりますが、10万~20万円くらいが目安です。

いずれにしても、住宅の広さ、平屋か2階建て(もしくは、それ以上)か、どの業者を利用するかでも費用は変わってきます。

業者に雨樋塗装を依頼する際は、あらかじめ業者に見積もりを出してもらい、正確な費用を確認しておくと良いでしょう。そうすれば、実際に雨樋塗装をしてもらってから「思った費用と違う」といったトラブルを避けられます。

雨樋のメンテナンスは交換も視野に入れよう

雨樋の状態によっては、塗装するよりも交換したほうが良いこともあります。例えば、雨樋に歪みがある場合や雨樋が割れている場合は、塗装では対応できないため雨樋の交換が必要です。

交換については、部分的な交換で済むケースもあります。雨樋の歪みや割れている部分が一部だけの場合は、部分交換で対応できるかどうか相談してみましょう。

しかし、雨樋の耐用年数である20年を過ぎている場合は、全体的に交換してもらったほうがスムーズです。一部だけ交換しても、後からひび割れが生じてしまうケースもあるため、余計な手間がかかるかもしれません。

また、劣化の状態によっては雨樋そのものを交換したほうが、塗装するよりも費用を抑えられる場合もあります。雨樋の塗装や交換をしてくれる業者に相談して、どちらにすべきか決めると良いでしょう。

まとめ

雨樋塗装を行うと、住宅の外観を美しい状態にキープでき、さらに雨樋の耐久性を高められるのがメリットです。雨樋は経年劣化が進むと亀裂が入ったり雨漏りしたりなどのトラブルが発生し、交換も必要になるため、定期的にメンテナンスしましょう。

雨樋塗装を検討する際は、高所作業も伴うことから、業者に依頼するのが賢明です。費用は住宅の広さや劣化状態などに左右されるので、事前に見積もりを取りましょう。

雨樋をはじめ住宅に関するトラブルであれば、おうちの御用聞き家工房にご相談ください。おうちの御用聞き家工房は、屋内外のお困りごと全般に対応しているので、些細なことでもご相談が可能です。

雨樋トラブルへの実績も豊富なので、「塗装すべきか、それとも交換すべきかわからない」といった場合でも安心してお任せできます。お電話1本でお伺いしますので、お気軽にご相談ください。