換気扇が回らなくなってしまった原因
自宅には、キッチン以外にも換気扇を設置している場所があります。換気扇が故障する原因はいくつか考えられます。代表的な原因は下記のとおりです。具体的に、どのような原因があげられるのか、ひとつずつ解説します。
・油汚れ
・寿命
・錆び
・電気回線不良
・部品、スイッチの故障
油汚れ
キッチンに設置してある換気扇が回らなくなる原因でもっとも多いのが、油汚れの付着です。換気扇のプロペラ部分やファン部分に、油汚れが付着してそれが蓄積すると、一部だけに荷重がかかり回転のバランスが崩れてしまいます。
バランスが崩れたまま使い続けてしまうと、プロペラやファンの軸が徐々に変形していき、最終的には換気扇が動かなくなります。
換気扇の寿命
同じ換気扇を10年以上使用している場合は、寿命で動かなくなっている可能性が高いです。頻繁に使用していなくても、10年以上経っている換気扇は、確実に経年劣化しています。
換気扇の寿命は、使用頻度や設置場所を問わず、どの換気扇にも起こりうる原因であるため、長期間設置してある換気扇の場合は、買い替えを検討しましょう。
錆び
お風呂場など、湿気が多い場所に設置してある換気扇で多いのは、錆からの換気扇の故障です。モーターや換気扇の内部が錆ついてしまうと、換気扇が回らなくなってしまいます。
普段から風通しを良くして湿気を逃すように対策しておけば、ある程度は防げますが、長い年数使っていると、錆の問題は避けては通れません。
電気回線不良
換気扇は電気を使って動いているため、電気回線に不具合が出ると動かなくなります。キッチンのような水回りの換気扇の場合は、何らかの拍子に水が飛んで、電気回線がショートする可能性も高いのです。
また、換気扇を掃除したあとなら、単純にコンセントの接触不良である可能性も考えられます。換気扇を掃除するときに誤って配線に触れてしまい、断線していることも考えられるでしょう。
コンセントの接触不良である場合は、コンセントの抜き差しで直りますが、配線の断線や分解しなければ確認できない部分は、下手に触ると感電の恐れがあるため、絶対に自分で直そうとしないでください。
部品の故障
換気扇は、さまざまな部品を用いて作られています。内部の部品やスイッチが故障すると、換気扇が動かなくなるのです。
素人では、なかなか判断が難しい箇所なので、部品の劣化や故障なのか、汚れから起きている接触不良なのかを業者に確認してもらう必要があるでしょう。
スイッチの故障
換気扇自体には異常が見つからないのに動作しない場合は、スイッチが故障している可能性があります。
スイッチが故障していた場合は、スイッチ部分のみの交換で直りますが、配線に関係する場所であるため、業者に依頼するしかありません。
換気扇が回らない時の対処法
ここからは、具体的に換気扇が回らない時にできる対処法を5つご紹介します。
換気扇の状態を確認
換気扇が動かなくなった状態を対処するには、換気扇の状態を細かくチェックして、どこに不具合があるのかを確認しましょう。
まずは、故障している確率の高い、モーターを確認します。換気扇のファンを取り外すとモーターの軸が触れるようになるので、軸部分を指で摘んで回してみてください。
正常な状態のモーターなら、簡単に指の力で回せます。このときに引っかかりを感じたり、力を入れないと回らなかったり、まったく回らなかったりした場合は、モーターの腐食や破損、油汚れの蓄積が考えられます。
テスターを持っている人なら、モーターの抵抗やコンデンサーの電圧も測っておくと、より詳しく換気扇の状態を確認できるでしょう。
モーターの抵抗を調べるときは、コンデンサーやケーブルを外してモーターだけの状態にし、テスターの「Ω」を選択して測定します。
換気扇のメーカーに正常な抵抗値を教えてもらって、その抵抗値よりも低い数値が出るならモーター内部がショートしていると考えられるのです。
コンデンサーの電圧を測るときは、換気扇のプラグをコンセントに挿した状態で測定し、170V程度なら正常、0Vなら故障していると考えられます。
掃除
換気扇が動かない原因が、「汚れ」である場合は、換気扇を掃除すれば直る可能性が高いです。
換気扇を掃除する前に、まずは以下の道具を準備しておきましょう。
・中性洗剤(台所用洗剤)
・ゴム手袋
・ドライバー
・新聞紙
・雑巾
・スポンジ
掃除をするときは、必ず換気扇のコンセントを抜いてください。電気が通っている状態で掃除すると、感電やショートなど、思わぬ事故につながる恐れがあります。
油汚れを取る
油汚れがひどいときは、先ほど紹介した掃除道具を使って、カバー・プロペラ・ファンについている油を丁寧に落としていきましょう。
フィルター部分やカバー、ファンを留めているネジをドライバーで外して、失くさないように新聞紙の上に置いていきます。
部品が取り外せたら、フィルター部分に洗剤を吹き付けて10分程度放置します。汚れが洗剤の力で十分に浮き上がってきたらスポンジで丁寧に洗いましょう。
フィルターを乾燥させている間に、換気扇本体を掃除します。雑巾に洗剤を含ませて、奥まで丁寧に拭き取れば完了です。
換気扇の内部まで油がこってりついている場合は、モーターに不調をきたしている可能性が高いと考えられます。
掃除をしても換気扇が回らないときは、業者に点検してもらってください。
錆をとる
換気扇のモーター部分は金属でできているため、湿気の多いお風呂場などの換気扇は、錆びついて動かなくなることが多いです。
軽い錆なら、擦って落とすこともできますが、一度錆が出た金属は、錆を落としても再度錆びやすく、基本的には部品を交換するしかありません。
錆を取ろうとして、別の部品まで故障させてしまわないためにも、錆を発見したら業者に連絡し部品を交換してもらいましょう。
部品・配線の交換
部品や配線の故障または、どこに原因があるか分からないという場合は、業者に依頼して部品や配線の交換、修理をしてもらわないと直りません。
DIYで交換を考える人もいるかもしれませんが、モーター部分の分解は複雑なものが多いので、仕組みを理解できていない人が修理しようとすると、かえって故障させてしまう可能性もあります。
また、配線など電気回路の修理は、感電や火災、ショートにつながる危険性もあるので、修理には電気工事士の資格が必要です。
資格がないのに修理をした場合には、罰金を課せられることもありますので、絶対にやめましょう。
10年以上経過している換気扇の場合は、故障部品だけ交換するよりも、新しい換気扇に交換するほうが安く済むこともあります。依頼する業者に相談しながら、検討してください。
賃貸物件で換気扇が故障した場合は注意が必要
賃貸物件に住んでいる場合に換気扇が故障したら注意が必要です。賃貸物件は、入居者ではなく、大家もしくは管理会社の所有物であるためです。ここでは、どのように対処すれば良いのか、具体的に紹介します。
大家さんや管理会社に連絡して対応してもらう
賃貸物件で換気扇が故障したときは、自分で修理するのは避けましょう。まずは大家や管理会社に連絡して対応してもらいます。
入居者の故意・過失による故障や消耗品は自己負担になる場合があります。ただし、一般に消耗品に該当するのは、ふすま紙・障子紙・電球・パッキンなどの物品です。換気扇は、消耗品ではなく設備であり、入居差に故意・過失があるような場合を除き、換気扇の所有者である大家や管理会社が、修理・交換をすることがほとんどです。ただし、念のため賃貸借契約の内容を確認しましょう。
設置されてからの年数がわかると交換か修理かの目安となりますので、念のために製造年が分かるシールが貼られているかどうか、確かめてみましょう。
故意・過失による故障は入居者の負担になる
賃貸住宅の換気扇が故障したときは、所有者である大家または管理会社の負担になると解説しました。しかし、入居者の故意・過失による故障であれば、その限りではありません。
故意とは、意図的に設備を壊すことを指します。また、過失は不注意などの入居者側の原因で意図せずに壊してしまうことを意味しています。どちらの場合も、入居者の負担によって修理もしくは交換が必要なので、間違えないようにしましょう。
例えば、換気扇を掃除している最中に誤って割ってしまったというケースでは、過失に該当するため入居者負担になります。また、入居者が換気扇を掃除せずに故障した場合も入居者が負担します。
入居者負担となる際の流れは、まず入居者から大家・管理会社に連絡します。その後、業者が修理もしくは交換を行い、かかった費用が入居者に請求されることになります。
早めの対処が大切!換気扇が故障する前兆を知る
換気扇が故障したとき早めに対処するには、換気扇が壊れる前兆を知っておくことが大切です。以下のような前兆が現れたら、十分注意しましょう。
換気扇から異音が鳴るようになる
換気扇が回っているときの音が、以前よりも大きくなったり、異音が聞こえるようになったりした場合、何らかの不具合を起こしている可能性が高いです。音の聞こえ方によって不具合の分類が異なるので、ここで紹介します。
「ゴーッ」「ウォー」などの大きな音は、油汚れで蓄積が原因である可能性が高いためプロペラを掃除してみましょう。「カラカラ」「カタカタ」という音がしたら、モーターの異常により軸が不具合を起こしている可能性があるため、業者に確認してもらいましょう。
「キーン」という音がする場合は、プロペラが経年劣化しているサインです。「ジー」という音は、換気扇内部のサビが考えられます。いずれの音であっても、一度業者に見てもらうと安心です。
換気効率が低下する
換気扇のファンが回っているにもかかわらず、風力が弱まっているもしくは換気効率が以前よりも悪くなっていることがあります。床がいつもより滑りやすい・ぬるぬるするなどといった変化がみられる場合は、換気効率が悪くなっている可能性があります。
このケースでは、換気扇本体の故障・モーターの寿命が近づいているなどのほかに、ダクト内の汚れが原因で目詰まりを起こしている可能性も考えられます。
換気効率を確認するには、換気扇にティッシュを近づけてみましょう。ティッシュが吸い寄せられれば、正常に作動しています。吸い寄せられないのであれば、換気扇を掃除してみて、それでも直らなければ業者に連絡しましょう。
直らない時、交換が必要な場合には業者依頼
先ほどもご紹介した通り、業者に依頼して修理や交換をしなければならない不具合も多いです。そこで問題となるのが、どこの業者に依頼すればいいの?という疑問でしょう。
おうちの御用聞き家工房では、お家に関する悩みごとや困りごとを解決していますが、換気扇修理のご相談も承っています。
突然の故障でも、お電話1本くだされば、最短で即日対応可能です。また、一般的に修理をしている業者よりもリーズナブルな価格で利用できることもありますので、まずはお気軽にご相談ください。
もちろん、修理や交換の実績も豊富です。安心してお任せください。
まとめ
換気扇が動かない不具合は、ある程度の前兆はあるものの、意識していなければ気付かないことも多く、ある日突然訪れます。
お風呂場やキッチンの換気扇は、使えなくなると不便なことが多いので、即日対応してくれる業者に依頼すれば安心です。