内壁のひび割れができる原因
自宅にできてしまった内壁のひび割れは、その原因によって危険度も異なるので注意が必要です。ここでは、ひび割れの原因別にひび割れの種類を紹介しています。
湿気や乾燥、熱によるひび割れ
ひび割れの種類には、ヘアークラックと呼ばれるものがあります。ヘアークラックとは、幅が0.3mm以下で深さが4mm以下の小さなひび割れのことを指します。
規模は小さく、住宅の構造には影響を及ぼさないため、緊急を要する問題ではないことがほとんどです。しかし、ヘアークラックはキッチンや洗面所など、湿気の多い場所に発生することが多く、カビの発生源になることがあるので注意が必要です。
また、ヘアークラックは新築から1~2年程経過した住宅にも多く発生する現象です。下地ボードが合板などの木材の場合は、乾燥により木材が縮み、ひび割れを起こすこともあります。石膏ボードは湿気や熱、強い衝撃などが原因でひび割れを起こしますが、特に多いのは強い衝撃によるものだとされています。
下地がコンクリートの場合、施工時の不備や経年劣化により、ひび割れの確立も高くなります。
地盤沈下や地震によるひび割れ
地盤沈下や地震によるひび割れは、構造クラックと呼ばれるものに部類されます。幅が0.3mm以上で深さ3mm以上、縦長よりも横に向かってひび割れることが多い、というのが構造クラックの特徴です。
構造クラックが発生した場合、住宅の構造自体に問題があることも多く、深刻なケースが多いので要注意です。
特に築5~10年以上の住宅で発生した構造クラックは、地震などの外的要因によって発生した可能性が高いです。
また、コンクリート下地に発生したひび割れは、コンクリートの劣化や鉄筋の変形などが考えられます。もし天井のつなぎ目ではない部分にひび割れが発生した場合、地盤沈下や地震などで建物が歪んだことで発生した可能性も考えられるでしょう。
これらのケースは住宅の構造に問題がある場合も多いです。今は問題がなくても、地震が発生した際、家が倒壊する可能性もあるため、放置するのは危険です。速やかに補修するようにしましょう。
窓やドアを開閉する衝撃によるひび割れ
窓やドアを開閉する際の衝撃によってひび割れる、開閉クラックというものもあります。
開閉クラックは窓やドアの角にできることが多く、毎日開閉することによる振動やゆれが積み重なり、ひび割れが発生します。
窓やドアの角は、もろに振動を受けやすい箇所のため、開閉クラックが生じやすくなります。部分的に力が加わったことで発生しているので、過度な心配は必要ありません。しかしひび割れの範囲が広くなったり、ひび割れの数が増えてきたりしたらきちんと業者に見てもらうようにしましょう。
特に地震の後は、構造クラックへと変化するほどひび割れが悪化する可能性があるので、注意が必要です。
内壁のひび割れ補修にかかる費用の目安
内壁のひび割れに補修が必要なことは理解しているけど、補修にかかる費用の相場はどれくらいなのか?と疑問に思う人も多いでしょう。
ここでは補修にかかる費用の目安を補修別に紹介しています。
パテやコーキングによる軽度なひび割れの補修
パテやコーキングでひび割れ部分を埋める補修は、業者に依頼する場合1ヶ所あたり1万円程度が目安です。ひび割れ部分に水が入らないようにするのみの補修であるため、応急処置といったイメージです。
DIYでコーキングを行うなら費用は数千円程度で済みます。ホームセンターなどで、ひび割れを埋めるためのキットを手軽に購入できます。小さなひび割れであれば、DIYで安価に修理するのもありでしょう。
しかし、小さなひび割れであっても、実は住宅の構造に問題があるケースもあり、これは個人ではどうすることもできないことです。そのため、業者に診断をしてもらうことをおすすめします。
大きなひび割れの場合も同様です。自身で補修可能か迷った時には専門業者にお願いしましょう。
塗装まで行う中程度の補修
塗装まで行うような中程度の補修は、1㎡あたり2万円程度が目安です。補修に加えて住宅診断や耐震診断を受ける場合には、別途5万円~10万円程度必要になります。
先述したように、大きなひび割れはしっかりと専門家の診断を受けるのが良いでしょう。業者に依頼した場合、補修をする前に専門器具を使って、ひび割れの原因を調査してくれるところは多くあります。そのため、再度ひび割れが発生しないように対処することができるのでおすすめです。
内壁のひび割れを補修する際の注意点は?
最後に、内壁のひび割れを補修する際の注意点を3つ紹介しています。
ヘアークラックでもなるべく放置しない
ヘアークラックなどの軽いひび割れでも、なるべく放置しないことが大切です。ひび割れの隙間に湿気が入り込んでカビが発生する原因にもなります。
放置したままでは状態が悪化して、さらにひび割れが重度になる可能性があります。「後々補修しよう」という対応の先延ばしが、悪化の原因にもなるのです。ひび割れは大きいほど補修費用も高くなります。早めの対処が、費用の節約にもつながるでしょう。
大きいひび割れを自分で補修しない
構造クラックなどの深刻なひび割れは、自分で補修しないようにしましょう。
「軽いひび割れだと思っていたら実は深刻なものだった」というケースもあります。ひび割れが軽度のものか、住宅の構造に問題があるものか判断がつきにくいこともあります。
「住宅診断士」という、住宅の劣化などを目視で行い、中立な立場からアドバイスをしてくれる専門家もいるので、そういった方に診断してもらうこともおすすめです。
大きなひび割れを見つけた際には、住宅診断や耐震診断を受けて早めに修理して悪化を防ぐことが大切です。
日頃からおうちの困りごとを相談できる業者を見つけておく
また、日頃から困りごとを相談できる業者を見つけておくことも重要です。信頼できる業者がいると、いざひび割れを見つけたときにすぐ対応してもらえるでしょう。
おうちの御用聞き工房なら、ひび割れ補修だけでなくおうちの困りごと全般に対応してくれます。
電話やWebから気軽にお問い合わせが可能です。「家族が高齢で家のことが心配」「子どももいて忙しいので家のことに手が回らない」といった方は、ぜひ一度おうちの御用聞き家工房を利用してみてはいかがでしょうか。
まとめ
今回は、内壁のひび割れができる原因から補修の費用の目安について紹介しました。
ひび割れは主に湿気や地盤沈下、ドアなどを開閉する衝撃によって発生します。ひび割れが小さいうちに補修しておいた方が補修費用も安く済むので、ヘアークラックなどの小さなひび割れであってもなるべく放置しないようにしましょう。
また、おうちの御用聞き工房ならひび割れの他にもあらゆる困りごとを気軽に相談できます。ぜひ上手く活用して、快適な生活環境の維持に役立ててみてください。また、内壁は種類が多岐にわたります。内壁の種類によって補修作業が異なります。まずは、一度ご相談ください。