切り株の処理は早めに行う!放置してはいけない4つの理由
樹木を伐採したあとの切り株は、そのままにしておくと見た目が悪いだけでなく害虫などの実害も出てきます。
成長してさらに芽が生えてしまう
樹木は伐採しても、根は生きています。切り株や根からひこばえと呼ばれる新しい芽が生えて、どんどん成長していくのです。出てきたひこばえを除去せずにそのままにしておけば、また立派な木になってしまいます。
ひこばえを切断しながら切り株をほうっておけばそのうち根も腐ると思うかもしれませんが、伐採から数十年経ってもひこばえが次から次へと生えてくることもめずらしくありません。
切り株はシロアリなどの害虫の巣になりやすい
切り株は、虫の住処にうってつけです。切り株には時間が経つにつれて、空洞ができてきます。オオスズメバチは、この空洞部分によく巣をつくるのです。
シロアリは生きている木よりも柔らかい切り株や木材などを好みます。庭の切り株にシロアリが住み着くと、自宅の木材までエサにしてしまう可能性があり危険です。
害虫の発生は、自分たち家族が困るだけでなく近所の人に迷惑をかけてしまうかもしれません。切り株を残しておくメリットはないので早めに除去しましょう。
つまずいたりすることで怪我の原因になる
切り株が残っていると、脚が引っかかりつまずくなどして大怪我につながるおそれがあります。あるいは、転んだときに切り株に乗っかってしまうことでも怪我の原因になります。
特に小さい子どもや足腰の弱い高齢の人には危険です。大人でも切り株を意識せずに歩いた場合は、引っかかることも考えられます。夜間など周囲が見えにくい時間帯にも注意が必要です。
地面に穴が空く原因になり危険
切り株を処理せずにそのまま放置していると、地面に穴が空き地盤沈下が起こるおそれもあります。
元の木が大きければ、その分だけ地中に根を張っています。放置していた切り株が腐り、腐食が根まで広がると、その部分に空洞ができてしまいます。すると、周囲の土が崩れて地面が沈んでしまうのです。
切り株を処理した場合でも、根が残っていると地盤沈下が起こる可能性があるので注意が必要です。
庭木の切り株を除去する5つの方法
切り株を自分で除去する方法はいくつかあります。それぞれ必要となる道具や技術が異なるので、メリット・デメリットを見極めて、状況にあった方法を選びましょう。ここからは自分でできる5つの方法をご紹介します。
薬剤を使って枯らす
薬剤を使って、切り株を枯らすことができます。根まで枯らしてしまえば新しい芽は出てきませんし、楽に掘り起こせます。
電動ドリルで切り株の表面に穴をあけ、除草剤や害虫駆除剤を原液のまま注入します。根の先まで薬剤が行きわたり枯らすまでには時間が必要です。1週間程度、様子を見ましょう。寒い季節は薬剤が全体に回るまでに、さらに時間がかかります。
切り株が枯れたら、掘り起こして伐根します。
ペットや野良猫、鳥などの動物たちが、誤って注入した薬剤を口に入れてしまわないように注意が必要です。子どもや高齢者の方にも、薬剤が悪影響となるおそれがあります。
そのため、開けた穴はガムテープなどでふさいでおくと安心です。
また、間違った使い方をすると土壌を汚染してしまったり、周りの植物や木、家の木材にダメージを与えてしまったりします。
薬剤を使った抜根は、根が複雑に絡まっていたりほかの方法では難しかったりなど、事情がない限りは避けましょう。
スコップやつるはしで掘り起こす
切り株の掘り起こしは、最もシンプルで手っ取り早い除去方法です。
まずは、スコップやつるはしで切り株近くの土を掘り起こしていきます。ある程度、根が見えるようになったら、さらに範囲を広げて掘り進めます。小さな根っこは、そのつどスコップの先端やノコギリで切っていきましょう。
根の全体が見えて切り株に力をかけグラグラ揺れるようになったら、スコップやバールなどで切り株を引っこ抜きます。
ただし、切り株をそのまま掘り起こすのは体力が必要です。掘りはじめてみたら予想以上に広範囲に根が張っていることもあります。切り株が大きかったり根が張っていたりする場合は、重機が必要になります。
切り株を枯らしてから自分で掘り起こす方法もありますが、難しいと感じたのなら無理をせずに業者に頼みましょう。
切り株を腐りやすくする
簡単ですが時間がかかる方法として、光合成を防ぎ切り株を腐りやすくする方法があります。
黒など色の濃い厚手のゴミ袋やビニールシートを切り株にかぶせて、光合成に必要な日光や酸素を与えないようにし、切り株を枯らします。しっかりと根元まで隠れるように覆いましょう。
そのまま数ヶ月から半年経つと、切り株は徐々に腐ってバラバラになります。ときどき様子を見て、切り株に隙間ができたら薬剤を注入して腐りやすくするのも良いでしょう。電動ドリルのない人でも薬剤を使って枯らすことができます。
切り株が完全に枯れて腐ってしまえば新しい芽は生えてきませんが、それまで待っている間は根から新芽が生えてきます。出てきた芽は切り落としておきましょう。
チェーンソーで細かく切断
切り株を細かく砕いて取り除く手法です。切り株砕木機や切株グラインダーと呼ばれる専門の機械を使用します。
最初に、チェーンソーなどを使いできるだけ地面に近い部分から切り株を切断します。このとき、土とチェーンソーの相性は悪く、負荷がかかるので気を付けましょう。次に切り株の上に砕木機をセッティングし、少しずつ動かしながら、回転する歯で残った切り株部分を削り取っていきます。
根が残っているとそこから若木が生えてくるので、土の奥の根まで完全に砕き切るようにしましょう。どうしても残ってしまった根は、掘り出します。
削り取った部分は小さな木片やおがくずとなって飛び散ります。安全のために保護ブーツやゴーグルなどを着用しましょう。
ただし、切り株を粉砕する方法は、専用重機の入手が難しく危険をともないます。慣れていない人にとって、簡単な方法ではないことは覚えておきましょう。
着火剤などを使い燃やす
切り株を燃やしてしまうという方法もあります。酸素や灯油がいきわたって切り株がよく燃えるように、切り株表面にドリルで穴をたくさんあけます。深く穴をあけると根の先端まで燃やすことが可能です。
穴に灯油を入れて、切り株の上に着火剤を乗せ、火をつけます。着火剤から切り株に火が移り、切り株を燃やすことができます。
灯油を使わずに切り株の上に炭を乗せて、切り株を燃やしていくことも可能です。
燃やしている間は火のそばを離れずに、完全に灰になるのを見届けましょう。切り株の大きさや湿気などによっては、数時間かかることもあります。
燃やしきったら、根の部分の灰も取り出して処分します。
注意点として、庭で火を燃やすことが認められていない地域もあります。切り株を燃やしたい場合は、地元の警察や市役所に相談してみましょう。
また違反ではなくても、住宅街では煙や匂いが近所の人の迷惑になる可能性もあります。燃やす方法を選択する場合は、近隣への迷惑や危険性を十分に考慮することが大切です。
切り株を除去する際に必要な道具
切り株を除去する際に必要な6つの道具を紹介します。
土を掘るスコップ・シャベル
切り株を除去する際に、周辺の土を掘るためにスコップやシャベルを使います。
スコップやシャベルは、ホームセンターで買える一般的なもので作業できます。足をかけられる大きなシャベルは土を掘るときに、片手で扱えるハンドスコップは細かい作業をするときに便利です。
根をカットするのこぎり・カッター・剪定ばさみ・ツルハシ
切り株の周辺の土を掘った際に出てくる根を切断するために使います。
基本的に根が切断できるものであればどのような種類でも構いません。ただし、木が大きく根が太い切り株の場合は、電動のこぎりを準備しておくと作業が楽になります。
切り株に穴を空けるためのドリル
切り株に穴を空けて粉砕したり、土壌が硬い場所を掘ったりする際にドリルを使います。金属などの硬いものに穴を空けられるハンマードリルがおすすめです。
また、ドリルは切り株に除草剤を流し込むための穴を空ける際にも必要です。除草剤を入れるだけなら、小型の電動ドリルでも対応できます。
切り株を枯らすための除草剤
切り株を枯らすためには、除草剤が必要です。あらかじめ木を枯らしておくことで、根の成長を抑えられるので切り株を除去しやすくなります。
除草剤はホームセンターなどで手に入ります。
怪我を防ぐ安全確保のための軍手
切り株を除去するときは、安全確保のために必ず軍手を着用します。切り株を除去する作業は、穴を掘ることや根を伐採するなど、怪我の危険がある作業です。また、切った部分を運ぶなどの力作業も必要になります。
怪我の防止と滑り止めのために軍手は必ず用意しましょう。
汚れても良い服と長靴
切り株の除去では、穴を掘ったり木を運んだりして服や靴が汚れます。したがって、必ず汚れても良い服装で作業することをおすすめします。また、足元が泥で汚れることもあるので、長靴を履いておくと良いでしょう
切り株の除去は業者への依頼がおすすめ
ここまで自分で切り株を除去する5つの方法をご紹介しましたが、業者に依頼するという手もあります。
自身で除去するには非常に時間がかかる
切り株の除去は自分でもできますが、危険がともない労力も相当なものです。土を掘ったり根を引っこ抜いたりする道具も必要になります。
自分で取り出した根は、ゴミとして処分します。多くの自治体では燃えるゴミとして出せますが、大きな切り株は粗大ゴミとして処分したり、ゴミ袋に入るように細かく切ったりする手間がかかります。
切り株の除去を請け負っている業者は、道具や重機がそろっており経験も豊富です。庭木を切った後の切り株の除去は、業者に頼むのが最短でしょう。
紹介した方法が難しいと感じたら
「おうちの御用聞き工房」では、切り株の除去のご依頼も承っております。1本でもお伺いすることが可能ですので、お気軽にご相談ください。庭木の伐採も含めた庭のお手入れ全般に柔軟に対応しています。
ほかにも水道・配管のメンテナンスから庭づくり、エクステリアの洗浄・補修まで、おうちに関するトラブルでしたら、小さなことから大きなことまでおまかせください。
最短即日でお伺いできる場合もありますので、庭の切り株にお困りでしたらお気軽にご相談ください。