庭を駐車場にする方法や費用相場、安く施工するポイントを解説

新たに車を購入したり大きな車に買い替えたりすると、現在の駐車場が手狭になってしまいます。敷地内の限られた範囲で駐車場を広げるなら、庭を駐車場用に舗装するなどの方法が考えられますが、庭を駐車場にするにはどのくらいの費用がかかるのでしょうか。 この記事では、自宅の庭を駐車場にするときの費用や、できるだけ安く抑える方法などについて紹介します。


この記事は約9分で読み終わります。

自宅の庭を駐車場にする主な方法

自宅の庭を駐車場にするには、屋根のない駐車場、カーポートの駐車場、ガレージの設置の3つが考えられます。それぞれに詳しく見てみましょう。

ここでは、3つの駐車場ごとに特徴をまとめました。

オープンスタイル

庭を駐車場にするには、庭にある塀や門などの撤去費用、地面の舗装費用などがかかります。屋根のないオープンスタイルの駐車場にすることで、最低限の撤去費用や舗装費用のみで駐車場を作ることが可能です。

オープンスタイルは屋根がないので雨や風をしのぐことはできませんが、とにかく車が停められたら良い、金額を抑えて駐車場を整備したいという方は、オープンスタイルがおすすめです。

カーポート

屋根だけがあるタイプのカーポートを設置する場合は、庭の塀や門の撤去費用、舗装費用のほかにカーポートの設置費用として10~20万円程度が追加でかかります。

少々金額ははりますが、屋根付きの駐車場になるため、雨が降っているときの車の乗り降りにストレスがありません。ただ、カーポートの柱があるため、カーポートの下に置く車の台数が限られてしまうことがあります。

ガレージ

庭にガレージを設置する場合は、塀や門の撤去費用、舗装費用のほかにガレージの設置費用として約100万円程度かかります。金額はかかるものの、建物になるため、交換用のタイヤなど、車の付属品などを補完することもでき、物置としても使うことができます。

車以外にも自転車などを置くことができるため、そのスペースを自身の好みに合わせて使用できます。

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庭を駐車場にするための流れ

庭を駐車場にする際の工程は、既存物の撤去→駐車スペースの舗装→フェンス等の設置です。

それぞれ詳しく解説します。

既存物の撤去

庭に植木や花壇がある場合は、根元から撤去します。ブロック塀や柵についても解体し、廃材として適切に処理します。

駐車スペースの舗装

既存物の撤去後は、駐車スペースを整地します。砂利、アスファルト、コンクリートによる舗装が一般的です。それぞれのメリット、デメリットをご紹介しますので、適した素材を選んでみてください。

なお、土のままでの利用は、泥や土埃による汚れが発生し、近隣に迷惑をかけることになります。近所と距離がある場合でも、道路の泥汚れにつながるため、舗装を検討しましょう。

砂利

砂利は、もっとも費用が抑えられる舗装で、施工当日から駐車できる点が大きなメリットです。

デメリットには、雨で凹みができ水たまりになること、砂利が飛んで車が傷つくことなどが挙げられます。また、雑草が生えやすいため日々のメンテナンスが必要です。

アスファルト

アスファルトのメリットは、砂利よりも見栄えが良いことや、車や靴の汚れを防止できる点です。

ただし、劣化により表面が剥がれるため、定期的なメンテナンスが必要になるところがデメリットです。

コンクリート

コンクリートは、表面が平らに仕上がり、アスファルトよりもさらに見栄えが良い舗装で、デザインが選べる点がメリットです。また、日々のメンテナンスは不要で、泥で汚れが入り込んでも水で洗い流せます。

ただし、他の舗装に比べてコストがかかること、固まるまで数日かかることがデメリットになります。

フェンス等の設置

フェンスは、自宅と近隣の土地を区切る役割を持っています。近隣との境界トラブルを減らすためにも、設置を検討しましょう。フェンスはこの他「自宅外周りの外観」「自宅敷地内の目隠し」「防犯」などの役目も果たします。

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庭を駐車場にするときの費用相場

塀の撤去や舗装、装飾にかかる費用について気になる方も多いでしょう。次に、庭を駐車場にするときの費用相場をご紹介します。

撤去にかかる費用相場

庭を駐車場にするには、まず庭を囲んでいる塀を撤去する必要があります。3m程度のブロック塀を撤去する場合の費用は、10~20万円程度です。

また、庭に植えてある植木を撤去する費用は高さや幅などの状態で異なりますが、おおよそ15~20万円、1本あたりの金額は5,000~3万5,000円程度と幅が大きくなっています。

駐車場を作るにあたって土留めをする場合は、新たにブロックを積む費用として、基礎工事とブロック2段積み工事を合わせると、1㎡あたり1万円程度が必要です。

庭を駐車場にするには、地面が車を支えられるようにするための基礎工事を行わなければなりません。そのための整備費用は必須の費用となります。

舗装にかかる費用相場

駐車場の舗装でよく利用される砂利、アスファルト、コンクリートのうち、最も安いのが砂利の舗装です。5~20万円程度が相場ですが、砂利の種類や量(広さ)によって料金が異なります。

アスファルトで舗装する場合の費用相場は、車1台分あたり6万円程度で、2台以上で施工対応できる場合が多いです。一方、コンクリートでの舗装は、車1台分で20万円程度が費用相場になっており、舗装としてはかなり高額な工事となります。

装飾にかかる費用相場

ただコンクリートを打ったり、砂利を敷いたりするだけでは駐車場として不十分です。防犯対策なども行う必要があります。特にオープンスタイルの駐車場には必須です。

防犯対策として多く使用されるチェーンポールは、サイズによって異なりますが、8万円程度が相場です。オープンスタイルの駐車場などに安価で設置できるため、人気があります。

また、チェーンポールよりも防犯性が高いゲートは、手動式の簡単な構造であれば10~13万円程度、電動式のドアタイプであれば20~40万円程度と幅があります。

ガレージタイプに使用されるシャッターは、設置条件によって費用相場が異なり、手動式でも20~100万円程度、電動式だと30~160万円程度が相場です。防犯だけでなく雨除けにもなるシャッターですが、その分金額が高くなってしまいます。

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リフォーム費用を安く抑えるポイント

自宅の庭を駐車場にする際は、なるべく費用を安く抑えたいという人が大半ではないでしょうか。

お金をかけようと思えばどこまででも高くなってしまうため、安く抑えるためのポイントを知っておきましょう。

ここでは、リフォーム費用を安く抑えるポイントについて解説します。

舗装するスペースを限定する

駐車場部分をすべてコンクリートで舗装すると費用が高くなるため、車が入るスペースのタイヤ部分のみをコンクリートで舗装するのがおすすめです。

砂利だけを敷き詰めて舗装したら費用は安くなりますが、メンテナンスの手間もありますし、砂利で車に傷がついてしまう恐れもあります。安くなっても車が傷ついてケアにかかるコストが増えるのであれば本末転倒です。

舗装するスペースを限定する工事は、車のタイヤが当たる部分にコンクリートを打ち、あとは化粧砂利で舗装する方法や、2台以上の駐車場なら1台分ごとの境界に、線に見立てて砂利を敷くという方法などが考えられます。

コンクリートを全面に敷くと費用が高くなりますが、部分的に砂利に変えるなどの工夫で、費用を少しでも安く抑えつつ、おしゃれに見える駐車場にすることが可能です。

費用のかけ方を工夫する

庭を駐車場にリフォームする場合は、費用のかけ方を工夫することで安く抑えることができます。

たとえば、外部から見えない場所には費用をかけないようにするなどです。おしゃれなデザインのブロックは外側だけにして、内側はシンプルなものにするなどの方法があります。

また、駐車場への施工を業者に一任せずに、費用面に関しても「予算は◯◯円まで」、「お金をかけるのはここだけ」、など自身の希望を伝え、取り入れてもらいながら進めることも大切です。抑えるべきところは抑え、かけるところはかけてメリハリのあるリフォームで費用を抑えましょう。

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庭に駐車場を作る際の注意点

庭を駐車場にリフォームする際は、以下にご紹介するポイントを押さえましょう。

車の出し入れがしやすいようにする

駐車スペースは、車のサイズよりも1m前後広く見積もるのがポイントです。目安となる広さは、幅3m×奥行き5.4mといわれています。駐車スペースが狭すぎると、車の出し入れ時のストレスにつながります。

また、夜間の視界不良もふまえて、照明や自転車などの位置も工夫しましょう。スペースを広く取っても、運転席から死角になる遮蔽物があれば、発車や駐車が難しくなります。

お子さまがいるご家庭であれば、「発車駐車時の周囲視界確保」「ドアパンチの可能性」も考慮します。家族の運転技術も含めて「死角のない環境」「事故を未然に防げる駐車場環境」の整備がポイントです。

建築確認申請が必要である

リフォーム後の駐車場の形式によっては、建築確認申請が必要になる場合があります。ガレージやカーポートを検討している際は注意しましょう。建築確認申請は、建築基準法に基づく手続きです。

「土地に固定されている」「屋根や壁がある」「作業できるスペースがある」などの条件にあてはまると、法律上で建物として扱われ、また、建築位置や大きさによっては建築確認が必要となります。リフォーム後の駐車場が建物と判断された場合は、固定資産税が発生します。

建物に該当するかどうか、建築確認申請が必要かどうかの判断については、専門士業やお住いの自治体に相談しましょう。

複数の業者から見積もりを取る

駐車場リフォームの見積もりは、複数の業者に依頼するのがおすすめです。既存環境の撤去や舗装は、地域や敷地状況によって異なります。業者によって価格差が生じやすく、相場が分かりにくいのです。

依頼先によっては、撤去と舗装で異なる業者が担当し、費用が割高になる場合もあります。見積もりの際は必ず現地調査(下見)をしてもらい、必要な作業(工事)を明確に提示してもらいましょう。少なくとも3社はリストアップし、必要工程や相場を把握します。

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まずは無料相談がおすすめ

庭を駐車場にしたいけれど、どのような駐車場にすれば良いのか、どこから手をつければ良いのかなどの悩みを抱えているのなら、「おうちの御用聞き家工房」へご相談ください。

おうちの御用聞き家工房では、庭を駐車場にする悩みをはじめ、家に関するトラブルであればどんな些細なことでも相談を受け付けています。たとえば、「自宅の庭の状態を見てほしい」「見積りをしてほしい」などの内容でもOKです。

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まとめ

今回は、庭を駐車場にリフォームするときに考えられる手法や費用相場について紹介しました。駐車場があれば、外に駐車場を借りなくて良いので将来的に見ても駐車場にかけるコストを減らすことができます。

庭を駐車場にリフォームするにはそれなりにコストがかかりますが、工夫次第で安く仕上げることも可能です。まずはどんな駐車場にしたいか、防犯面ではどこまで対策したいかなどを考えながら、リフォームを検討しましょう。

その際に生じる些細なお悩みについては、ぜひおうちの御用聞き家工房へお問い合わせください。経験豊富で知識とスキルを持つスタッフが、お家にあったご提案をいたします。ぜひ一度ご相談ください。