雑草・剪定・掃除が面倒!庭の手入れを簡単にする方法

庭があると、ちょっとした花壇や家庭菜園を作って、好きな草花や野菜を育てたり休日にバーベキューしたりなど、さまざまな趣味を楽しむことができます。充実した日々の暮らしに庭が欠かせないという方も多いのではないでしょうか。その一方で庭の手入れは大変です。小さな雑草や虫でも困ることに変わりはありません。負担を減らしつつ、キレイに維持する方法はないのでしょうか。そこで今回は庭の手入れ方法を見直し、負担を軽くするコツを紹介します。


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庭の手入れでやること

定期的に手入れをしないと庭はすぐに荒れてしまいます。道路や玄関先から見える場合は、放置するとご近所さんから「だらしない家だ」と思われかねません。

そんなデメリットは分かっているものの「腰が痛い」「暑さで外の作業ができない」などのやむを得ない事情から、なかなか手を付ける気になれない方も多いのではないでしょうか。

まずは庭の手入れで負担だと感じる作業と、その理由を考えてみましょう。

雑草取り

雑草取りは庭の手入れで最も頻繁に行わなくてはならない作業であると同時に、最も面倒だと感じる作業ではないでしょうか。

雑草は特に春から夏にかけて急激に成長します。放置するとどんどん伸びて、種類によっては大人の膝や腰の高さに成長してしまいます。そのため、こまめな除去が必要です。

しかし、雑草取りは暖かい時期に行うものです。ときには炎天下で作業しなくてはならず、思うようには進まないことがあるでしょう。芝生のように長さを揃える程度にとどめるなら草刈り機を使用する方法も有効ですが、すぐに伸びてしまいます。完全に除去するには根までしっかりと抜き取る必要があります。

根を抜き取るには腰をかがめなくてはいけません。長時間作業をするとなれば高齢者にとっては大きな負担となるでしょう。

樹木の剪定

ある程度の広さがある庭は樹木の剪定もしなくてはいけません。なぜなら、剪定を怠ると以下のような不都合が考えられるからです。

日光を遮断する
風通しが悪くなる
害虫がつきやすくなる
見た目が悪くなる
犯罪に狙われやすくなる

大きく育った木や枝は日光を遮断するので、家の中に日光が入りにくくなります。また風通しが悪くなるため、室内の湿度が上がって壁や押し入れなどにカビが生じる原因にもなり得るでしょう。

木に蛾の幼虫などの害虫が寄ってきたり、家の中にも虫が入りやすくなるかもしれません。

また、見た目が悪くなることで近隣住人に不審がられたり、見通しが悪い庭は泥棒などの犯罪にも狙われやすくなるため早めに対処が必要です。

そのため庭木の手入れは剪定業者に依頼しましょう。経験のない素人では、どこから手をつければ良いか判断が難しく、整えるバランスを誤ると見映えが悪くなる恐れがあるからです。

また、作業中は脚立を使用するため落下する危険も無視できないでしょう。

落ち葉や枯れ葉の掃除

春や夏の雑草シーズンが終わると、秋から冬にかけて落ち葉や枯れ葉掃除のシーズンに入ります。この時期も庭の手入れが必要です。

しかし、これもなかなか面倒です。「掃いても掃いても、落ち葉や枯れ葉がちょっとした風で広がり集め直した」という経験がある人もいるでしょう。

「落ち葉なら多少放置しても問題ないだろう」と思うかもしれませんが、軽くて舞いやすい落ち葉や枯れ葉は庭以外の場所に影響を及ぼす可能性があります。

・雨どいが詰まる(その結果、意図しない場所で雨水が溢れ出す)
・腐った落ち葉を踏んで転倒する
・カーポートや自転車置き場が汚れる

放置して雨どいが詰まると、雨水が溢れ出すおそれがあります。例えば掃き出し窓の上にある箇所で溢れたら、跳ねた水が部屋に入ってくることもあります。

庭や玄関アプローチ上などの落ち葉を放置すれば、雨や霧で濡れた落ち葉を踏んで転倒する危険性もあります。

また、風で舞い上がった落ち葉がカーポートや自転車置き場などの庭以外の場所を汚すこともあるでしょう。

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庭の手入れを怠ると起きること

ここからは庭の手入れを放置した場合に生じる3つのリスクを紹介します。

庭の見た目が悪くなる

庭の手入れを怠ると景観を悪化させてしまうだけでなく、空き巣のターゲットや不法投棄の溜まり場になる可能性が高くなります。高木や茂みが密集している庭は隠れる場所も多く、空き巣にとって侵入しやすい好都合な場所となりやすいのです。

管理が行き届いておらず不用意に物が散乱している庭は、不法投棄の溜まり場になるおそれもあります。

放置している庭が空き家である場合は「空家等対策の推進に関する特別措置法」による「特定空家等」(※)に指される場合もあります。特定空家等に指定されると固定資産税の優遇を受けられなくなり、税金が最大で6倍になる可能性も出てきます。また、行政から是正の勧告等を受ける可能性もあります。

参照元:「特定空家とは」(NPO法人 空家・空地管理センター)

害虫や害獣が発生する

庭の手入れを怠ると、落ち葉が溜まって水はけが悪くなり、害虫や感染症が発生しやすくなります。

特に問題となるのがシロアリです。シロアリは湿気や枯草が好物なので、庭を放置することが家の倒壊を招くこともあります。

ほかにも蜂や蚊など、人に直接危害を与える害虫や農作物や草花を食べてしまう蛾の発生にも注意が必要です。

それらの虫をエサにして、ネズミやタヌキなどの害獣が集まってくるおそれも考えられます。害獣のフンによってさらに衛生状態が悪化し、感染症の被害を被るリスクも捨てきれません。

特にペットを飼っている場合には、ペットが病気に感染してしまう可能性があるため注意が必要です。大切な家族やペットを守るためにも定期的に庭を手入れしましょう。

近隣に迷惑がかかる

庭の手入れを怠ると、隣の敷地内にも雑草や植木が入り込んでしまい、近隣に迷惑がかかる可能性があります。

例えば、落ち葉や樹液の問題、日光を遮る問題、害虫や悪臭の発生などトラブル事例は数多くあります。

特に隣の駐車場スペースに植木が入り込んでしまった場合、車に樹液がこびりつく可能性が出てきます。樹液は拭き取っても簡単に落ちにくく、車の塗装にもダメージを与えます。

また、木が伸び過ぎて隣接する道路の視界を妨げてしまうことも珍しくありません。道路の視界が悪くなると、周囲の安全確認を十分に行えず交通事故のリスクが増えます。

庭も含む外構部分の管理不十分は近隣住人に悪影響を与える可能性が非常に高いといわざるを得ません。定期的に手入れを行うことで、近隣住人との良好な関係を築くことにもつながるのです。

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雑草の手入れを簡単にする方法

庭があると趣味が広がり、生活を充実させてくれます。とはいえ手入れに追われては庭の素晴らしさを味わう余裕は持てません。まずは負担をできる限り軽くして、「庭の手入れは面倒なもの」というイメージを消してしまいましょう。

ここでは前の項目で紹介した面倒な作業の負担を減らすコツを紹介します。

雑草が生えるエリアを減らす砂利を敷く

これは庭に砂利を敷いて、そのエリアの雑草を生えにくくする方法です。

ただし、隙間なく砂利を敷き詰めると、庭の見映えが悪くなってしまう可能性があります。庭のイメージを壊さないよう、砂利を敷き詰めるエリアと土や緑を見せるエリアをバランス良く決めましょう。

防草シートを敷く

雑草対策専用に製造された防草シートを雑草から守りたい場所に敷く方法です。防草シートは除草シートの名で販売されていることもあります。

複数の種類があり、もっとも一般的なものは施工しやすく耐久性に優れた合繊不織製で、耐久年数は平均5年前後です。近年は経年劣化後に廃棄の必要もない天然素材タイプも登場しており、放置していても土に還っていくという自然に優しいメリットを持っています。

防草シートを敷くだけでは見栄えが気になる場合は、上から人工芝を敷くとナチュラルな印象になります。人工芝は化学繊維で芝に似せて作られており、成長しないため刈り込みや水やりなどの世話をする必要もありません。

耐久年数は使用環境などに左右されますが10年前後です。ただし天然芝に比べると高額になる傾向があるため、使用するかどうか慎重に検討することをおすすめします。

ウッドチップやバークチップを敷く

おしゃれな見た目に仕上げたいときはウッドチップやバークチップを敷く方法もあります。ウッドチップもバークチップも天然由来の素材である点は共通していますが、厳密にいうと以下のように異なる原料から作られています。

・ウッドチップ…木材そのものを砕いたもの
・バークチップ…赤松や黒松の樹皮を砕いたもの

ウッドチップはその名のとおり木材をまるごと破砕したもので、スギやヒノキなどさまざまな種類があります。使用する木材ごとに異なる色や香りを楽しめるのがメリットです。

バークチップは樹皮を砕いたもので、木材をまるごと砕くウッドチップに比べると独特の質感をしています。全体的に丸みを帯びた形状になり、色が濃いものが多いのが特徴です。

庭をキレイに見せてくれるうえ、風で飛来した雑草の種子が芽吹いたり、地面の下にある雑草の根が成長したりするのを抑えてくれます。ただし天然もののため、完全に防ぐというよりは一定の抑止効果が期待できる程度です。

レンガやタイルで舗装する

レンガやタイルで隙間なく舗装すると、砂利やウッドチップなどのように隙間から雑草が生える心配もありません。近年は海外製のおしゃれなレンガやタイルも手軽に輸入できることから、豊富な選択肢がある点も魅力的です。家の外壁や形に合わせて色や質感を選ぶと、より一層洗練された外観に仕上がるでしょう。

注意点として素人が自力で作業することは容易ではないことがあげられます。下地の準備や配置など施工は大がかりとなるため、プロの手を借りなくてはなりません。

レンガを敷き詰める程度であれば個人でも作業可能ですが、隙間が空きやすいため雑草対策の効果は半減するでしょう。

コンクリートで舗装する

耐久性を重視する方に最適な方法のひとつがコンクリートで舗装することです。一度覆ってしまえば高い耐久性で雑草のない状態を維持できるうえ、丈夫なため駐車場スペースとして使用することもできます。

日陰が多い場所では藻が繁殖するリスクがありますが、個人で購入できる高圧洗浄機の普及により、お手入れが困難になることはないでしょう。ただし、コンクリートゆえの無機質な仕上がりとなるため、ナチュラルな仕上がりを求めている方は慎重に検討すべきです。

除草剤をまく

除草剤をまいて、雑草を枯らす方法も効果的です。ホームセンターなどで手軽に購入できます。

ただし、育てているハーブや花などの草花にも影響を与えてしまうため、取り扱いに注意してください。プランターを使うなど、除草剤の影響を避けられる育て方をすると良いでしょう。

雑草の根を絶やす

除草剤をまくことに抵抗がある方は、できる限り雑草を根ごと除去する方法を検討してみましょう。スコップやシャベルで土に張った根ごと掘り起こさなくてはなりませんが、除草剤なしで長期間キレイな庭を維持できます。

ただし、わずかに根が残っている場合は再び雑草が生える可能性があります。

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雑草以外の庭の手入れを簡単にする方法

美しく快適な庭を作りたいと思っても、実際には前述のとおり木の剪定や掃除、雑草対策など多くの課題があります。雑草が生い茂るのを防ぐだけではなく、その他の作業もこなさなくてはなりません。

加えて、美しい状態を保つためには植物への適度な水やりや植え替えなど、継続的な手入れが必要です。

この項目では雑草対策のほかに覚えておきたい庭の手入れにかかる負担を軽減する方法を紹介します。

剪定の負担を減らす方法

剪定の必要があまりない種類の木に植え替える方法があります。手間をかけなくても育つ庭木であれば、剪定する必要はなくなるでしょう。

剪定があまり必要のない木の一例は、以下のとおりです。

・ソヨゴ
・ハイノキ
・ポップブッシュ
・ナツツバキ
・ハナミズキ
・グミ

これ以外にも成長がゆるやかで剪定回数を抑えられるものや、剪定しないほうが美しく育つ木があります。庭木の専門業者に相談して、手入れ作業に時間を割かなくて良い種類を植えてもらいましょう。

落ち葉や枯れ葉掃除の負担を減らす方法

落ち葉をできるかぎり減らせば掃除の負担を軽減できます。そこで落葉樹から落ち葉の少ない常緑樹への植え替えをおすすめします。

常緑樹は落ち葉が少なく手入れが簡単で、お金や時間をかけずに育てられる点が魅力です。

前の項目で紹介したものであれば、ソヨゴ・ハイノキ・ポップブッシュの3種類が常緑樹です。グミも種類によって常緑樹があるため、専門業者に相談すると良いでしょう。

水やりの負担を減らす方法

植物を維持するためには、定期的な水やりは欠かせません。地域によっては秋から春にかけては数日おきでも問題ありませんが、日差しの強い夏場は毎日の水やりが必要です。

庭の広さに関係なく、水やりは重労働となります。毎日の水やりが負担になると感じたときは、無理をせず機械に頼る方法がおすすめです。

個人宅に手軽に導入できる自動散水設備として、以下の2タイプがあげられます。

・スプリンクラー
・ドリップチューブ

スプリンクラーは回転式・噴水式・首振式などさまざまな種類が販売されているため、用途や庭の広さに合ったものを選びましょう。広範囲に効率良く水やりをしたいのであれば回転式、砂ぼこり対策も兼ねたいときは噴水式、範囲を自由に設定したいときは首振式がおすすめです。

ドリップチューブはスプリンクラーのように水をまくのではなく、地面に少しずつ浸透させていくものです。等間隔に穴の開けられたポリチューブを庭に設置して、穴から水を均一に吐かせることで点滴散水します。設置場所によってはチューブの存在感は避けられませんが、均一的に土を潤すことができます。

植え替えの負担を減らす方法

植え替えの負担を手軽に減らす方法は最初に何を植えるか慎重に検討することです。毎年種を植える必要のない宿根草なら冬に一度枯れても冬眠するため、季節が来れば再度青々とした見た目に戻ります。

宿根草とは多年草の一種で、一度植えると数年間は繰り返し開花を楽しむことができます。また、非常に丈夫な品種が多いこともメリットです。害虫に強いものや日陰でも育ちやすいものなど、普段の手入れも負担になりません。クリスマスローズやタイム、セダムやクレマチスなどが宿根草にあたります。

より手入れの負担を軽減したい方は花ではなく緑中心にすると良いでしょう。傷んだ花を取り除いたり枯れて落ちた花を掃いたりする手間もなくなります。

どうしても季節の花を楽しみたい方には、花壇ではなく鉢植えで楽しむことをおすすめします。鉢植えであれば手軽に手入れできるうえ、天候に合わせて最適なスポットへ移動させることもできるでしょう。

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間違っている庭の手入れ方法

大掛かりな工事や専用のアイテムを取り揃えなくてはならない雑草対策は、日数や費用を要します。早急な解決を求める方にとっては、もどかしく感じることもあるでしょう。

即座に実行でき、お金がかからない方法として塩をまく方法や熱湯をまく方法がありますが、必ずしも最適な解決策とは言えません。場合によっては想定外の被害が生じることもあるため、安易には行わないことをおすすめします。

この項目では、前述の「塩をまく」「熱湯をまく」それぞれの雑草対策について、どのようなリスクがあるのか紹介します。

塩をまく

塩をまいて雑草を枯らす方法もありますが、メリットよりもデメリットのほうが多い点に注意しなくてはなりません。塩をまくと雑草はみるみるうちに枯れますが、庭木など雑草以外の植物も枯らしてしまうため、殺風景になってしまいます。

一時的であれば問題ないと考える方もいますが、塩の恐ろしいところは土に分解されず半永久的に残ることです。年月が経っても残るため新しい草木を植えても影響が出やすいうえ、雨で地中深くに浸透すれば建物や配管など周囲の設備を傷める原因にもなります。

また、土地の塩分濃度が高くなれば、将来的な不動産評価額へも悪影響を及ぼします。

熱湯をまく

熱湯をまく方法はシンプルに熱で雑草を枯れさせる効果が期待できます。バーナーで焼く場合と同様の効果がありながら、火を使わないため火事のおそれがなく、また化学薬品を使用しないため動物などへの悪影響がありません。

このようにメリットの多い熱湯をまく方法ですが、必ずしも雑草対策として最適解とはいえません。理由は、あくまで効果が期待できるのは熱湯が直接触れる地表部分のみのためです。

草むしりをしても雑草がすぐに生えてしまう原因は、地中に根が残っていることがあげられます。熱湯で地表に出ている部分の雑草を枯らすことができても、地中に残る根まで熱の影響は出にくく、通常の草むしりを行った場合と同様に時間が経てば再度生えてきます。

また、熱湯を大量にかける必要があるため、やけどをする危険もあるでしょう。一時的な効果のために怪我のリスクを負うことはおすすめしません。

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まとめ

雑草取りや庭木の剪定など、庭の手入れは一年を通して必要な作業です。放置して雑草や木の枝が伸び放題になれば、ご近所から「だらしのない庭」だと思われてしまいかねません。せっかくの庭を楽しむためにも、定期的に手入れをしましょう。

少しでも手入れの負担を軽くするのであれば、砂利を敷く・木を植え替える、専門業者に相談することをおすすめします。

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