ドアノブが動かない原因
ドアノブが動かない原因は、ドアノブ本体に問題がある場合と、ドアノブ以外に理由がある場合があります。どちらが原因なのか見極めることが大切です。
経年劣化
一般的にドアノブの寿命は、取り付けてから15〜20年程度といわれています。毎日使うドアノブですから、長年使っているうちにどうしても劣化してしまうのです。15年以上経ったドアノブは、回りにくかったり動かなくなったりすることもめずらしくありません。
ドアノブは、一定期間ごとに交換することが前提で作られています。使い始めて時間の経ったドアノブの調子が悪いときは、寿命だと思って新しいものに交換したほうが良いでしょう。一時的に直ったとしても、すぐにまた不具合が出てくる可能性が高いからです。
ドアノブのゆるみ
ドアノブを回したり押したりしているのに動かない場合は、ドアノブを固定しているネジや内部部品のネジがゆるんでいるかもしれません。
ドアノブ全体は、人が手にするノブやハンドル部分、内部の回転する部分、ドア枠と接触するラッチ部分から構成されています。ネジがゆるんでいると、ノブやハンドルを回しても力がうまく内部に伝わらず、開け閉めするためのラッチが動きません。
ネジは外から見えるもののほかに、内部にも存在します。ネジのゆるみが原因の場合は外から見ても分からないことが多いので、一度ドアノブを外して内部の状況を確認してみましょう。
内部の部品に折れたり曲がったりなどの破損がなければ、ネジを締め直すことで元どおりに使える可能性があります。
ドアノブ以外の部品が摩耗
実際に手で操作するノブやハンドル以外の内部部品が原因の場合もあります。ドアを閉めたときに、カチャッとはまる三角の金具をラッチといいます。ドアノブを回すたびにラッチが連動してドアの開閉ができるのです。
ラッチはドアノブの中でも故障しやすい部品です。長年使っていると、摩耗してうまく動かなくなります。ラッチが壊れているかどうかは、外部からは分かりにくいので、分解して確認する必要があります。
ドアノブがさびている
ドアノブの部品がさびてしまうと、動かせなくなることがあります。いきなり動かなくなるのではなく、だんだんと動きが悪くなってくるので思い当たる人もいるかもしれません。
ドアノブの動きに違和感を感じたら、急いでサビ取りを行いましょう。動きが悪くなる前から定期的にサビ取りを行っておけば、ドアが開かなくなるなどのひどい故障を防げます。
破損している
ドアノブの耐久年数以内でも、乱暴に扱うことでドアノブが壊れてしまうことがあります。ドアノブが外れてしまうなどの外から見て分かる大きな壊れ方のほかに、内部の部品が破損しているケースもあります。
ドアノブは決して頑丈な部品ではありません。強い衝撃を与えたり、無理やり開けようと力をかけたりしないようにしましょう。
使い始めてからそれほど時間が経っていないドアノブでも、まずは内部を確認して、破損がないかを確認することが大切です。
ドア枠がゆがんでいる
ドアノブ以外に問題があって、ドアノブが動かない場合もあります。ドアそのものや家がゆがんでいると、ドアがうまく動かなくなります。いわゆる「建て付けが悪い」という状態です。
ドアノブの状態を確認しても問題がない場合は、ドア枠にゆがみがないかチェックしてみましょう。
ドアノブが動かないときの対処法
ドアノブが急に動かなくなるとあせってしまうものですが、落ち着いて原因をひとつずつ探っていきましょう。原因ごとに対処法は異なります。
ドアノブに鍵がかかっていないか確認する
ドアノブが動かないときは、鍵がかかっていないか確認しましょう。案外、鍵がかかっていただけだったということもあります。
また、自分で鍵をかけたつもりがなくても、衝撃や使い方によっては何かの拍子でロックされてしまうこともあります。トイレのドアでは、ドアを開けた状態で内側の鍵の操作をしてしまい、そのままドアを閉めて鍵がかかってしまうトラブルもよく見かけます。
トイレに使われているような内側からしか鍵がかからないドアノブの場合、多くのドアノブには外側に非常解除用の鍵穴があります。溝の形になっていてマイナスドライバーやコインを使って回せば、鍵が開きます。
ドアノブを固定しなおす
ドアノブを固定するネジが緩んでいる場合は、しっかりと締め直しましょう。外から見えるネジでも、一度ドアノブ本体を取り外してからつけ直すと、ゆがんで固定するのを防げるのでおすすめです。
外側から固定ネジが正面に見えるチューブラ錠は、ドライバーを使ってドアノブの台座やドアの側面にある金具のネジを外せば、簡単にドアノブを取り外せます。
固定ネジが正面に見えない場合は、ドアノブの取り外しにはいくつかの段階が必要です。
まずは、ノブやレバーの側面や根元に小さなネジがないか確認しましょう。ネジがあったらサイズの合うドライバーで外します。ネジではなく、小さな穴がある場合は、釘などの細くて硬いものを押し込んで、ドアノブの取っ手部分を引き抜きます。
次に、台座部分のカバーと壁の間にマイナスドライバーなどを差し込んで、カバーを外します。カバーを外すとドアノブ本体を固定しているネジが見えるでしょう。このネジを外せば、ドアノブ本体を取り外せます。
ラッチ部分は、ドアの側面についているネジを外すことでラッチケースごと引き抜くことができます。
ドアノブはメーカーや種類によって構造が違います。無理に外そうとしてかえって壊れることもあるので、自力で外すのが難しそうな場合は無理せず業者に依頼しましょう。
ラッチ部分を動かす
ラッチが原因で、ドアが動かなくなっていることもあります。ラッチはバネの力を利用して、押されても戻ってくる仕組みです。ところが、使っているうちにネジの部分が劣化して故障します。
ドアノブを動かしてもラッチがひっこまないのでドアが開かない場合、別の方法でラッチをひっこませることができれば、ドアが開く可能性があります。
診察券やクレジットカードのような固くて薄いものを用意します。ドアとドア枠の間の隙間に、カードなどを滑りこませます。ラッチはほとんどの場合、ドアノブの真横にあるので、その辺りをめがけて、いろいろな方向からカードを押したり引いたりしてみましょう。
何度かくり返すと、ほとんど場合ラッチを動かすことができて、ドアを開けられます。
ただしこの方法は、緊急自体にとりあえずドアを開けるという方法です。ドアが開かなくなってしまった根本的な原因の解決にはなりませんので、ドアが開いたらラッチの劣化を確認して、新しいドアノブへ交換すると安心です。
上記にあてはまらなければ修理業者に相談
ドアノブの固定をし直しても動きが悪い場合は、修理業者へ相談することをおすすめします。業者であれば、ドアノブが動かない原因を特定して、修理や交換をスムーズにしてくれます。
おうちの御用聞き家工房では、お家に関するトラブルや清掃など幅広い問題を解決しています。最短、即日でお伺いします。
もちろんドアノブの修理・交換も可能です。この機会に、新しいタイプのドアノブへ交換したいというご希望にも沿うことができます。どんな小さなことでもご相談に乗りますので、お気軽にお問い合わせください。
まとめ
ドアノブが動かない原因はさまざまです。ドアノブ本体だけでなく、ドアや家の立て付けが問題の場合もあります。原因を特定して、それぞれにあった対処をしましょう。
なぜ動かないのかは、ドアノブを取り外して内部を確認しなければ分からないことも少なくありません。難しく感じるのであれば、業者に依頼して修理・交換してもらったほうが安心でしょう。