まずはどこから水漏れしているか確認する
給湯器の水漏れは、水漏れが発生している場所によって原因や対処法が異なるため、初めにどこで水漏れが起こっているかの確認が必要です。
給湯器の水漏れが疑われる箇所は、水抜き栓、給湯器の装置本体、給湯(給水)配管です。
水抜き栓は給湯器内部の圧力を調整する部分で、開栓することで水が抜けるようになっています。給湯器本体のすぐ下、または給水管の近くに取り付けられていることが多いです。
また給湯器は、給湯器本体に給水配管や給湯配管、ガス配管や電気の線が繋がっています。このうちの給湯器本体や給湯配管・給水配管から水漏れすることもあります。
給水器が水漏れする主な原因
給湯器本体や水抜き栓、給水配管や給湯配管からの水漏れはどのようにして発生するのでしょうか。これらの主な原因を紹介します。
水抜きによるもの
水抜き栓は、長期間使用していないなどで給湯器内の圧力が高まったときに、水を排出して減圧させるために備わっています。
水抜き栓から水が漏れている場合は、減圧や凍結予防の自動調整を原因として作動している可能性が高いため、一時的な水漏れであれば基本的に問題ありません。
初期不良や施工不良によるもの
給湯器を取り付けた直後の水漏れや給湯器の修理交換直後の水漏れは、初期不良や施工不良が疑われます。例えば、接続部からの水漏れは設置が適切に行われていないことが原因で発生している可能性が考えられるでしょう。
初期不良や施工不良の場合は、後に紹介する対処法ではなく、設置した施工業者に直接問い合わせることをおすすめします。
凍結によるもの
冬場に給湯器の凍結防止機能がうまく作動していない、そもそも凍結防止機能が付いていないなどで、配管の凍結が起き、配管内部が水で膨張して破裂することがあります。
冬場は凍結により配管が破損していても水漏れは起きにくいですが、温かくなってくると凍結が解消されることで水漏れが発生しやすくなります。
劣化や損傷、故障によるもの
給湯器内部や接続部からの水漏れは、経年劣化による可能性があります。ゴムパッキンの劣化やナットの緩みが原因で水漏れが生じることもあり、ほかにも給湯器本体や配管の損傷や故障で水漏れが生じることもあります。
給湯器の交換時期も確認しよう
給湯器の、標準的使用で安全上の支障がない設計標準期間は10年です。なお、設計標準期間はメーカーの定める期間で、一般的な給湯器の交換時期は10〜15年程度が目安とされています。
ただし、製品の種類や給湯器の使い方や頻度でも劣化のスピードは異なるため、早ければ7〜8年程度で故障することもあるでしょう。長く使用している給湯器で水漏れが発生しているときは故障も考えられます。
また、交換時期が来ているときは給湯器から何らかの症状が現れていることもあります。エラー表示や使用中の温度異常、異音、異臭はないか、またひどいサビや黒ずみがないかなどもチェックしましょう。
すでに症状が現れている場合は、修理では対応できず交換が必要になることもあります。
給湯器の水漏れを放置するとどうなる?
給湯器の水漏れでも、水抜き栓からの発生であれば問題はないことが多いです。しかし、なんらかの故障による本体からの水漏れなどを放置すると危険なケースもあります。給湯器の水漏れを放置するとどのような危険性があるのかもみていきましょう。
水道代の請求が増える可能性がある
給湯器から常に水が排出されている状態が続くと水道代が上がります。水漏れの程度にもよりますが、ポタポタ程度の水漏れでも積み重なると請求額がかさばり負担が大きくなる可能性もあるでしょう。
なお、災害が原因で使用者に過失がない場合など、状況によっては自治体の水道代の減免制度を利用できることもあります。
水漏れによる水道代については以下の記事で詳しく解説していますので、あわせてご覧ください。
※同月2023年11月の「水 漏れ 1 日 水道 代」へ内部リンク
漏電によりショートする恐れがある
給湯器本体からの水漏れでは、時に給湯器内部の基盤や配線が傷み漏電することがあります。漏電とは、本来の電気の通り道を外れて電気が流れてしまうことです。
漏電が起こるとショートの危険性も高まります。ショートとは、電気が本来とは異なる回路を通り抵抗を介さないために、大量の電気が一度に流れてしまうことです。
ショートが起こると火災の危険性があるだけでなく、人が触れることでやけどなどのケガにつながることもあります。
一酸化炭素中毒の恐れがある
給湯器内部の水漏れを放置すると、給湯器内部のバーナーに水が溜まって、ガスを燃やすときに酸素が不足することで不完全燃焼を起こすことがあります。不完全燃焼によって生じるのが有害な一酸化炭素です。
不完全燃焼により一酸化炭素が排出され、換気が行われていなかったり排気口がごみなどで塞がれていたりすると、一酸化炭素が辺りに溜まって一酸化炭素中毒を引き起こす危険性があります。一酸化炭素は少量でも危険性の高い物質です。
爆発や火災が発生する恐れがある
給湯器本体の水漏れなど、故障を放置すると、不完全燃焼により火災が爆発を誘発させることがあります。
また、劣化による水漏れが生じている場合、ほかの部分も劣化で傷んでいることが考えられます。劣化によりガス漏れが生じているときは、ガス漏れを原因とした火災や爆発が起こることもあります。
給湯器から水漏れしているときの対処法
給湯器の水漏れが発生したらどうするべきか対処法を紹介します。
水抜き栓からの水漏れは様子を見る
先にも説明したように、圧力を調整するために水を排出する部分であるため、水抜き栓から水漏れしていても不具合でない可能性があります。しばらく様子を見て水漏れが収まるかどうか確認しましょう。
一時的な水漏れであれば圧力の自動調整で水が排出されていた可能性が高いです。お湯を出したときに不具合がなければ、そのまま使用を続けても問題ないでしょう。
水漏れが長期間続くようであれば故障の可能性がありますので、修理などの対処が必要です。
水漏れに対する応急処置を試してみる
水抜き栓以外からの水漏れの放置は、先にも取り上げたようにさまざまなトラブルや事故の危険性をともないます。給湯器本体などからの水漏れに気づいたら、応急処置で一時的に水漏れのトラブルを回避しましょう。水漏れの応急処置は以下の手順で行います。
1.エラーコードが表示されているときはエラーコードを記録しておく
2.電源をオフにし電源プラグを抜いておく
3.給水元栓やガスの元栓を閉める
4.水漏れ箇所を水漏れシートで覆う
ただし、一時的な処置であるため根本的な解決にはなりません。修理を依頼するなどの次のステップで問題を解消する必要があります。
プロに水漏れについて相談する
給湯器の水漏れトラブルは、賃貸の場合は管理会社または大家に連絡するのが基本です。管理者側が業者を手配することもあります。連絡後、修理に関する日程や流れを確認しておきましょう。
一方賃貸でも自分で業者を見つけないといけないときは、修理業者を探す必要があるでしょう。給湯器は複雑な仕組みでできており自分で修理をするのは困難です。
自分で対処しようとするとトラブルや事故の原因になりますので、給湯器本体から水漏れしているなど故障の可能性があるときはプロに相談しましょう。
おうちの御用聞き家工房は、出張費無料でご自宅への訪問が可能です。水漏れトラブルはもちろん、お庭の手入れ・木々の伐採からハウスクリーニングなど、おうちで起こるさまざまなお困りごとを解決するサービスを提供しています。
故障かどうかの判断がつきにくい場合も、まずはお気軽にご相談ください。
まとめ
ポタポタと給湯器からの水漏れは、生じている箇所によって原因や対処法が変わってきます。水漏れの原因によっては、放置することでケガなどの危険性を高めてしまうこともありますので、気づいたら早めに対処するのが望ましいです。