ベランダ防水の必要性やかかる費用を解説!4種類の方法も紹介

お家のベランダが傷んでいる、ベランダから雨漏りするなど、家は築10年を過ぎると劣化が目立つようになります。特にベランダは直射日光や雨に当たりやすいため、非常に傷みやすい場所です。 今回の記事では、ベランダの防水方法と費用相場についてまとめました。


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ベランダ防水は定期的なメンテナンスを!

一般的な戸建て住宅のベランダは、床面に防水加工が施されています。しかし防水加工は年月とともに劣化し、防水機能が低下していきます。定期的にメンテナンスを行って、防水性能を維持しましょう。

ベランダの防水工事とは

ベランダの防水工事では、ベランダの床に防水性のある素材を塗布し、防水性を確保します。ベランダの底にはシートや塗膜で「防水層」が作られており、その上に「トップコート」という表面塗装が施されています。

ベランダの防水性は、経年劣化により衰えていきます。防水工事をしないまま放置していると、雨水が床に染み込み、壁や天井から雨漏りが発生します。こうした漏水を防ぐためには、定期的に防水工事を行うことが重要です。

ベランダの防水工事の種類

ベランダの防水工事には、大きく分けて以下の3つの方法があります。

FRP防水

FRP防水とは、「繊維強化プラスチック(Fiberglass Reinforced Plastics)」を用いた防水工事です。ベランダの床面にシート状のFRPを敷き詰め、その上から防水用のポリエステル樹脂を塗りこんで防水層を作ります。

FRP防水を行った床は非常に固く丈夫であり、耐荷重性や耐摩擦性に優れています。また防水層が軽量で建物への負担が少なく、工事期間が1~2日と短いのもメリットです。

しかし、ほかの防水層よりも紫外線に弱く、約5年おきにトップコート(防水材)の塗り替えが必要です。また固くて丈夫な代わりに伸縮性がないため、床面の膨張により割れやすいという欠点もあります。

シート防水

シート防水とは、塩化ビニルやゴム製のシートを床面に貼ることで防水を行う工法です。シート防水には接着剤を使う方法と、熱で溶着させる2通りの方法があります。

シート防水に用いられる塩化ビニルは日差しに強いため、特にベランダ向きの工法です。加えて、シートはトップコートが不要なので、5~10年おきのトップコート塗り替え工事をする必要もありません。

デメリットは、平らな床面にしか施工できない点です。また塩化ビニルは寿命が来ると一気にもろくなる特徴があるため、約15年おきに再度工事を行う必要があります。

ウレタン防水

ウレタン防水とは、ベランダの床面にウレタン樹脂を塗り重ねて防水層を作る工法です。仕上がりは弾力のある、ゴム質の床になります。

ウレタン防水の最大のメリットは、液状のウレタンを施工に使うため、どんなベランダの床面や形状、面積にも対応できる点です。FRP防水やシート防水で施工できない床でも、ウレタン防水なら施工できます。

デメリットは、仕上がりが職人の腕に大きく左右される点です。ウレタン樹脂を均一に塗るのは非常に難しいため、慎重に依頼先を選定する必要があるでしょう。また、防水材の形成のため、工事完了まで3~7日ほど時間がかかります。

このほかにも、シート防水と塗膜防水の両方を行う複合防水という方法や、DIYによるトップコートの塗り替えという方法もあります。

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ベランダ防水工事が必要な劣化症状

ここでは、防水工事が必要になるベランダの劣化症状をご紹介します。

色褪せ

ベランダの床の表面に傷みや色褪せがみられる場合は、トップコートの機能が落ちているサインです。劣化が防水層に達する前に、トップコートの塗り直しを依頼しましょう。

ひび割れ

ひび割れは、大きさや深さによって対応が変わります。ひび割れが小さい場合、劣化の深さを見極めるのが難しいため、業者による点検が必要です。

小さなひび割れならトップコートの塗り直しで済む場合もありますが、大きいひび割れには防水層や下地の工事が必要になります。目安として、幅0.3mm以上のひび割れには補修が必要だといわれています。

膨れ・剥がれ

ベランダの防水層が浮き上がって、膨れたり剥がれたりする現象です。ひび割れなどの小さなすき間から水が浸入し、防水層の内側に残ることで起こります。膨れを放置していると、塗膜や防水層の間に雨水が入り込み、最終的に剥がれてしまいます。

またFRP防水などのトップコートを用いる工法の場合、紫外線や経年劣化による剥がれが起こることもあります。膨れや剥がれがある場合には、早めに防水工事を行いましょう。

雑草の発生

ベランダの床から、雑草やコケが生えているときも要注意です。コケや藻なら清掃で改善することもあります。雑草の場合、その根は非常に強く硬いため、下地のコンクリートまで破壊する可能性があります。

雑草の根が防水層に達している場合は、再度工事が必要です。自分では抜かず、業者に依頼しましょう。

雨漏り

ベランダに面した天井や壁が雨漏りしている場合は、防水効果が失われている可能性が高いです。発見したら、すぐに業者に防水工事を依頼しましょう。

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ベランダ防水の依頼先や費用相場

ベランダ防水工事の費用相場は、工法によって大きく異なります。ここではFRP防水とシート防水、ウレタン防水で10平米(10m²)のベランダの防水を行う場合を例にとって、価格相場をご紹介します。

ベランダ防水にかかる費用相場

ベランダの施工内容によって費用相場は変わります。以下の表を参考にしてください。

■ベランダ防水施工の費用相場(10平米)

施工内容 費用相場 耐用年数 備考
FRP防水 約10~14万円 約10年 防水性だけではなく、耐熱性や耐候性にも優れています。
シート防水 約8~12万円 約13年 比較的安価で耐久性も高いです。
ウレタン防水 約9~13万円 約10年 複雑な建物にも適しています。

※トップコートのひび割れ修復や洗浄のみの場合は、約2~5万円です。

防水工事の費用は、ベランダの広さによって変わります。また同じ工事でも、業者によって価格設定が異なることもあります。業者を選定する際は、必ず3つ以上の業者から相見積もりをとり、価格を比較するようにしましょう。

ベランダ防水は業者に依頼

ベランダ防水はDIYで行うことが難しく、できてもトップコートの塗り直しなど表層的な修理に限られます。そもそもベランダ防水工事は専門性が高く、熟練した技術が必要な作業です。基本的に、防水工事は業者に依頼するようにしましょう。

ベランダ防水工事を依頼するなら、おうちの御用聞き家工房へご相談ください。

家工房では、お客様の困りごとをしっかりとヒアリングし、丁寧なサービスをご提供しています。ベランダ防水工事やリフォームなどの大規模なものから、電球の交換や窓ふきまで対応可能です。

家工房では、直接お客様のお宅に伺って、お困りごとをお聞きします。どんな些細なお悩みでも、お電話いただければ最短即日で対応いたしますので、ぜひお困りの際はおうちの御用聞き家工房までお問い合わせください。

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まとめ

ベランダの防水加工は、紫外線や雨水によって年々劣化するため、定期的な防水工事が必要です。

ベランダ防水にはFRP防水、シート防水、ウレタン防水といった複数の工法が存在し、それぞれに適したベランダの広さや形状、価格や耐用年数の違いがあります。

ご自宅のベランダが劣化し、ひび割れや雨漏りなどの症状が出た際は、業者に防水工事を依頼しましょう。