玄関の鍵が回らない原因
玄関の鍵がスムーズに回らないときは、適切に対処できるように、まず原因を特定する必要があります。鍵が回らないときに考えられる原因は、下記のとおりさまざまです。
・鍵穴の潤滑剤が少なくなっている
・鍵穴の不具合(ホコリや砂が入っている、サビが生じているなど)
・鍵の不具合(摩耗、曲がり、汚れの付着など)
鍵穴だけではなく、鍵そのものに不具合が生じている可能性もあります。鍵穴にホコリや砂が詰まっていないか、サビはないかに加えて、鍵に摩耗や曲がりは生じていないか、汚れは付着していないかも確認しましょう。
玄関の鍵が回らないときの対処法
鍵の不具合は、正しい方法で対処しなければ事態が悪化するリスクがあります。ここでは、プロに解決を依頼する前に試せる基本的な対処法を6つ紹介します。
鍵穴の汚れを取り除く
1つ目の対処法は、鍵穴の汚れを取り除くことです。玄関ドアのように屋外に面している鍵穴は、ホコリや砂など汚れが入り込みやすくなっています。
異物が入った状態では、鍵がスムーズに動きません。掃除機やエアダスターで、内部の汚れを取り除きましょう。
潤滑剤を使う
2つ目の対処法は、鍵穴に潤滑剤を使うことです。長年、鍵を抜き差ししている鍵穴の潤滑剤は徐々に減っていきます。潤滑剤が減ると鍵穴内部の部品がスムーズに動きにくくなり、思うように開け閉めできなくなる場合があります。
潤滑剤を差すときは、鍵穴専用のものを用意しましょう。鍵穴専用の潤滑剤は、ホームセンターなどで安価に入手できます。
鍵を磨く
3つ目は、鍵そのものを磨くことです。ディンプルキー(表面や側面に小さな窪みがある鍵)などは、知らないうちに汚れが溜まっている場合があります。鍵の表面の窪みが汚れで埋まっていれば、正確に鍵穴内部の部品が動かず、開閉に支障が出ます。
正常に動くようにするためには、鍵表面の汚れを除去しなくてはなりません。汚れを落とすときは、歯ブラシや乾いた布がおすすめです。
鉛筆で鍵をなぞる
4つ目の対処法は、鉛筆で鍵の表面をなぞることです。鉛筆に含まれる黒鉛には潤滑性があり、鍵穴用の潤滑剤が入手しにくいときの代用品として役立ちます。
まずは3つ目の方法と同じ要領で、鍵の表面についた汚れを歯ブラシや乾いた布で落とします。キレイになった鍵の窪みや溝を鉛筆でなぞって黒鉛を塗り込んでから、再度乾いた布で余分な鉛筆を落としましょう。残った黒鉛の潤滑性が鍵の滑りを良くしてくれます。
スペアキーを使ってみる
5つ目は、スペアキーで鍵の開閉を試してみる方法です。前述のとおり、鍵がスムーズに回らないときは鍵穴のみならず、鍵のほうに問題が生じているケースもあります。スペアキーを使ってみてスムーズに動くようであれば、鍵に問題があることを特定できます。
鍵の修理専門業者に相談する
6つ目の対処法は、プロに依頼することです。上記5つの対処法で解決しないときは、鍵の修理専門業者に相談して、状態を見てもらいましょう。
鍵穴や鍵のトラブル以外にも、ストライク(鍵をかけたときに出っ張るラッチボルトを受ける部品)の位置がずれていたり、サムターン(玄関ドアの室内側で開錠・施錠できる部品)のネジが緩んでいたりと、ほかの原因も考えられます。地震などでずれている場合は、異常が生じたときは調節が必要です。
また、鍵本体が故障している可能性も考えられます。故障している場合は、シリンダー交換がおすすめです。シリンダーの耐用年数は約10年といわれており、交換作業は容易ではないため、専門業者に依頼したほうが安心です。
玄関の鍵が回らないときのNG行動
誤った対処を行うと、鍵の状態が悪化してさらなるトラブルに発展するおそれがあります。事態を深刻化させないために知っておきたいNG行動を紹介します。
鍵を無理やり回す
スムーズに回らないからといって、力任せに無理やり鍵を回すのは避けましょう。鍵が曲がったり折れたりしかねません。
鍵穴の中で鍵が折れれば、取り出しも難しくなります。
針金を鍵穴に入れる
ドラマのように、針金など細いものを差し込んで開錠する方法もおすすめできません。知識や経験のない方が針金やヘアピンで開錠するのは、そもそも困難です。爪楊枝など、折れやすいものは内部で折れるリスクもあります。
鍵穴専用ではない潤滑剤を使用する
鍵穴専用ではない潤滑剤の使用も、故障の原因となります。鍵穴内部のホコリや異物と混ざって固まれば、鍵が入らなくなったり抜けなくなったりと事態が悪化します。
「家にあるから」と食用油などオイル類を流し込むこともやめましょう。
自分で鍵(シリンダー)を交換する
一般的なシリンダーはホームセンターでも販売されており、自力で交換できないわけではありません。ただし防犯性を重視するのであれば、専門業者に依頼するのが賢明です。シリンダーの取り付けが甘いと破壊しやすく、防犯性が低下します。
玄関の鍵が回らないなら専門業者に依頼しよう
玄関ドアの鍵が正常に回らないときは、専門業者にチェックや修理を依頼しましょう。専門業者に依頼するとお金がかかるものの、次のようなメリットがあります。
鍵を壊さずに開けられる
専門家以外の人が無理に鍵を修理しようとすると、誤って壊してしまうリスクが生じます。しかし専門業者なら、簡易的なメンテナンスで直る場合は鍵を壊すことなく修理できるため、余計な費用や時間がかかりません。
鍵の状態によっては壊さずに開けられる点は、専門家に依頼するメリットです。
現在の鍵の状態が分かる
使用頻度などによって変動するものの、一般的な鍵の寿命は約10年です。専門家なら、すでに交換が必要な状態なのか、簡単なメンテナンスで問題ないのかを正確に判断してくれます。
最適なメンテナンスの方法も分かり、必要以上に部品交換や修理をせずに済みます。
防犯性の高い鍵に交換できる
ホームセンターなどで安価に販売されている鍵は、構造がシンプルなタイプがほとんどです。素人でも交換できる一方で、防犯面の不安が残ります。
専門業者なら防犯性が高く、要望に適した鍵を提案してもらえます。
鍵の専門業者選びのポイント
緊急事態だとついネット検索の上位に表示されたサイトを選びがちですが、それらが必ずしも優良業者とは限りません。ここからは、悪徳な業者を選ばないためのポイントを紹介します。
料金設定が明確か
まず確認すべきポイントは、サイトに記載されている料金設定です。鍵の修理交換のみならず、出張料、キャンセル料など発生する費用のすべてを明確に記載しているところを選びましょう。
一般的な鍵開け作業の費用は約15,000円が相場になります。ただし鍵の構造によって多少異なり、シンプルなシリンダーキーは8,000〜14,000円、特殊形状(ディンプルキーなど)は13,000円〜17,000円程度です。
特殊形状の鍵は防犯性が高く、状況によってはプロの手でも開錠できない場合があります。開錠不可と判断されれば破壊してドアを開けることとなるため、上記の費用に加えて新しい鍵の取り付け費用も必要です。
料金が明確に記載されているうえ、作業前に見積もりを提示してくれる専門業者がおすすめです。提示された見積もりも、項目一つひとつを確認して怪しい内容がないか確認することも大切です。
不安を煽るようなことを言われないか
状況によっては、鍵を交換する必要がない場合もあります。それにもかかわらず、不安を煽って交換を勧めるようなことが多いときは、信用しないほうが良いでしょう。交換が必要な理由を客観的に解説できる、必要以上に不安を煽らない専門業者を選ぶと安心です。
鍵開けの保証を設けているか
きちんとした専門業者は、鍵開け時の賠償保険に加入しています。プロであっても、必ずしもすべての鍵をスムーズに開けられるわけではありません。万が一、作業中にドアや鍵を破壊してしまったとしても、賠償保険に加入している専門業者ならフォローしてくれます。
アフターフォローが整っているか
賠償保険に加えて、アフターフォロー制度が設けられている専門業者なら修理後に不具合が生じたときも安心です。
修理や開錠できたとしても、鍵そのものの寿命が近ければ、短期間で再度故障するかもしれません。また、万が一交換作業中のミスがあれば、すぐに不具合が起こってしまう可能性もあります。
余計な修理費用をかけないためには、「作業後6か月程度は部品交換を無料保証します」など、アフターフォローのある専門業者を選びましょう。
まとめ
玄関ドアの鍵がスムーズに回らないなど不具合が生じたときは、深刻化する前に専門業者へ依頼してください。
おうちの御用聞き家工房なら、鍵修理からリフォーム、ハウスクリーニングなど、おうちの困りごと全般に対応しております。「ついでにドアの交換も相談したい」「異常がなくても、もっと良い鍵に交換したい」なども、お気軽にご相談ください。





