水漏れの原因とは
蛇口を締めても水が落ちてきたり、何回拭いても蛇口周辺が濡れてしまったりするのは、水漏れが原因です。水漏れは、給水側と排水側の2つの側面で原因を探らなければなりません。
給水側の原因としては、蛇口や配管、パッキンの劣化、接続部のナットのゆるみなどがあります。
蛇口の内部に使用されているパッキンが経年劣化して固くなり、内部の水流を止めることができなくなるなどの原因で水漏れが起こるのです。
また、蛇口や配管も経年劣化によって不具合が生じます。蛇口内部のカートリッジの劣化によって水量の調節ができなくなると、水漏れが起こります。ほかにも、接合部のナットがゆるんでしまうことも原因として挙げられます。
これらの原因は目に見える部分なので比較的発見しやすいでしょう。しかし、排水側の原因はシンクの下に隠れているため、容易には見つけられません。
排水側の原因としては、排水管のつまりや排水ホースの破損、排水管と排水ホースの結合部分のナットのゆるみ、排水トラップのパッキンの劣化、シンクの劣化などが考えられます。排水ホースは樹脂製のものが多く、劣化するのも早いので注意が必要です。
排水側は普段あまり目に触れることがないので、意識してチェックしないと見過ごしてしまいます。水漏れが起こる前に定期的にチェックする癖をつけるようにしましょう。
水漏れの予兆を確かめる方法
水漏れは、漏れてしまってからでは対処できなかったり修理費が高くなったりと、良いことがありません。水漏れの予兆を知っておくことで早めに適切な対応ができます。ここでは、水漏れの確認ポイントを4つ解説します。
「パイロット」を確認する
漏水の予兆を見るときに最もわかりやすいのが、水道メーターにある「パイロット」を確認することです。パイロットは、水道メーターの中に組み込まれ、水量を測ったり水が使われているかを確認したりする赤い点が付いた銀色の傘状の部分を指します(※)。
家中のすべての水道の蛇口を締めたうえで、このパイロットを見てみましょう。10秒~20秒見ている間にパイロットが点滅したり回転したりしている場合は、どこかで漏水が起こっているということになります。
最も簡単に判別できる方法なので、まずはこのパイロットを見て漏水の予兆を確認しましょう。
※三角形や針状のパイロットである場合もあります。
配管の耐用年数を確認する
配管は不具合が起こるまで放置する人が多いのですが、耐用年数を確認しておき、その年数を目安にメンテナンスをすることで、漏水を予防できます。
耐用年数はおおよそ以下のとおりです。
・金属管:15年~20年
・硬化ポリ塩化ビニル管:20年~25年
・ポリエチレン管:30年~40年
自宅の給排水管の素材や耐用年数を確認し、経年劣化による水漏れが起こる前にメンテナンスをすれば、水漏れを未然に防げます。業者に依頼してメンテナンスを行いましょう。
水の色を確認する
色がついた水が出てきたときは要注意です。水道管になんらかの異常が起こっている可能性があります。
水の色が赤色もしくは茶色である場合は、水道管が腐食してさびが出てしまっているおそれがあります。水道管の腐食は放置すると後々に大きなトラブルにつながりやすいので、すぐに業者に点検してもらいましょう。
また、近くで工事が行われている際や貯水槽の清掃直後、ポンプのメンテナンス直後なども水の色が変わることがあるので、自宅周辺の状況にも注意が必要です。
水の色が白色に濁っている場合は、水道管の塗料などから亜鉛が溶けている可能性があります。長時間使用していなかった水道であれば、しばらく出し続けていると透明になるかもしれません。
空気が入ると白く濁って見えることもあるので、コップに注いですぐに透明になれば問題はありません。しばらく経っても白く濁っている場合は注意しましょう。
青色の水が出る場合は、光の乱反射によって青く見えているだけの可能性もあります。その場合は問題ないのでそのまま使用しても大丈夫です。
ただし、洗ったお皿やシンクに青いものが付く場合、水道管に使われている銅などが溶け出ているかもしれないので、業者にチェックを依頼しましょう。
水が黒色になる場合は、水道内の部品の破片や酸化マンガンなどが流れ出ているおそれもあります。判別がつきにくいので業者に確認してもらいましょう。
水の出具合と温度を確認する
水道を使用していて、水の出が悪かったり、水温が高すぎたり低すぎたりした経験はありませんか。水の出が悪いときは、水道管内のさびが水の流れを妨げている場合や、敷地内で水漏れが起こっている可能性があります。
あまり気にならないような小さい違和感でも、そのまま放置すると後々大きなトラブルに発展するかもしれないので、早めに対処しましょう。
水漏れが起こったときの対処法
水漏れが起こってしまった場合、すぐに対策しなければ、不便を強いられることになったり修理代が高くなったりするおそれもあります。ここでは、水漏れが起こってしまったときに自分でできる応急処置をご紹介します。
まずは元栓を閉める
水漏れが判明したら、どの部分から水漏れしているのかを特定しなければなりません。水漏れの場所が特定できない場合は、まず元栓を閉めて家全体の水の供給を止めましょう。
元栓を閉めずに作業してしまうと、水の圧力の影響で本来漏れていない部分から漏れてしまうなど、水漏れが悪化する可能性もあるので注意が必要です。
部分的に水を止める
水漏れが起こっている場所を特定できている場合は、その部分に繋がる蛇口や止水栓を閉めましょう。
止水栓がどこにあるかわからない場合は、水道の元栓を閉めるのもひとつの方法です。とにかく水を止めることを優先しましょう。
水漏れ箇所にテープを巻く
水漏れしている部分が判明し、その面積が小さい場合は、テープを巻いて補修するのがおすすめです。自己融着テープや防水補修テープなど、さまざまな用途のテープがホームセンターで入手できます。事前に備えておくのも良いでしょう。
テープを巻くときは、後で剥がす負担を減らすために、過度に巻き付けないようにします。
水漏れ箇所の面積が大きい場合は、テープだけでは対処できないため、元栓を閉めたあとに速やかに業者に連絡して修理を依頼しましょう。
水漏れを放置するのはNG
水道の使用に支障がないからと水漏れを放置すると、さまざまなトラブルが起こります。
水漏れの箇所は常に湿っているのでカビが生えやすい状態です。カビによるアレルギーや悪臭の原因にもなります。キッチンの蛇口周辺でカビが繁殖すると、非常に不衛生なので特に注意しましょう。
また、水道料金が上がってしまうのもデメリットです。漏れている分、使用していなくても料金が加算されていくので、長期的に見ると大きな損失となります。
水漏れが起こっている場所によっては、その湿気などにより家電製品に悪影響が出てしまうケースもあります。水漏れ箇所によっては、家電製品に直接水がかかってしまうことも考えられます。
また、水漏れが長期化すると、水漏れによる腐食でほかの住宅にも被害が出てしまい、近所トラブルにつながるおそれもあります。
水漏れを放置するとさまざまなトラブルに発展するので、見つけ次第、早急に解消することをおすすめします。
水漏れにどのように対処すれば良いのかわからない場合は、業者に相談するのがおすすめです。おうちの御用聞き家工房なら、ご家庭に関するどんなに小さなトラブルでも迅速な対応を心がけております。 水回りの修理はもちろん、そのほかの補修やご相談でも、お電話1本で最短即日にご自宅までお伺いできる場合もあります。水回りのトラブルでお困りの際は、ぜひお近くのおうちの御用聞き家工房までご連絡ください。
まとめ
水漏れは、ある日突然起こることも多々あります。日頃からメンテナンスをしたり、万が一に備えて補修テープを用意したりしておくことが大切です。
また、万が一水漏れが発覚したら、すぐに元栓を閉めて水漏れ箇所を特定するか、業者に依頼して修理しましょう。
水漏れを放置すると、自宅だけでなく近隣の住宅にも被害が出るおそれがあります。大きなトラブルに発展する前に解消しましょう。