雨漏りで困らない!ブルーシートを使った屋根の正しい応急処置

台風や大雨の影響で雨漏りが発生したとき、応急処置として屋根にブルーシートを掛ける方法があります。とはいえ、屋根に上って行う作業は落下の危険があるため、基本的には業者に依頼するのが安全です。 しかし、業者がすぐに来てくれなかったり、費用面から依頼が難しかったりする場合、自分でブルーシートを掛けようとする方もいるでしょう。 この記事では、屋根に掛けるブルーシートの選び方や、掛け方の手順、注意点などについて紹介します。 費用を抑えて安全にブルーシートを掛けたい方は参考にしてください。


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ブルーシートの種類と特徴

ひとくちに「ブルーシート」と言っても、用途に合わせてさまざまな種類があります。この項目では、ブルーシートの種類や特徴、屋根に掛けるおすすめのブルーシートの選び方について解説します。

種類と特徴

一般的なブルーシートには、以下の種類があります。

種類 耐久性 値段
♯1000 数日~1ヶ月 20円~50円/m2
♯2000 1ヶ月~数ヶ月 50円~100円/m2
♯3000 数ヶ月~半年 90円~150円/m2
♯4000以上 長期間、複数回の使用可能 数値によって異なる

「#1000」や「#2000」といった数値は、ブルーシートの重さを表しています。

ブルーシートの一般的なサイズ「3.6m×5.4m(約12畳)」に対して、重さが1,000gであれば#1000、2,000gであれば#2000となります。

また、ブルーシートの耐久性については、紫外線によってどのくらいの期間でボロボロになるかも判断基準となります。

ブルーシートは重くなるほど厚みが増すため、重いほど紫外線に長期間耐えられるでしょう。とはいえ、耐久性が高くなるほど費用も高額になるため、用途に合わせた使い分けが必要といえるでしょう。

屋根に掛けるブルーシートは耐久性の高いものを選ぼう

屋根に掛ける際のブルーシートは、修理までの時間を考慮して#3000以上の耐久性の高いものを選びましょう。

なぜ耐久性の高いものを選ぶかというと、状況によってはすぐに修理できない場合があるからです。

たとえば、台風や大雨の影響で周りの住宅も被害にあったとき、業者に依頼が集中するため、すぐに修理をしてもらえない可能性が高いです。

しかし、耐久性の高いブルーシートを応急処置に使えば、数ヶ月~半年は雨漏りを防ぐことができます。その間に依頼する業者をじっくりと選ぶことができるので、納得のいく工事ができるでしょう。

耐久性以外では、ハトメの有無もポイントです。重しを安全に取り付けるために、金属製の穴が付いている「ハトメ付き」のものを選んでください。

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安心安全第一に!ブルーシートを使った応急処置のやり方

次は、ブルーシートの掛け方を見ていきましょう。ここからは、屋根にブルーシートを掛ける際に準備するものと、掛け方の手順について紹介します。

準備するもの

ブルーシートを使った屋根の応急処置に必要な道具は、以下のとおりです。

・ブルーシート
・土嚢袋
・砂利、真砂土
・ハシゴ
・ロープ

各道具について解説します。

土嚢袋

土嚢袋は、ブルーシートと同じように紫外線に強く劣化しにくいものを選びましょう。

10枚入り(250円前後)と50枚入り(1,000円前後)とありますが、土嚢袋は水害時にも活用できます。今後の災害対策を考えるなら、50枚入りを購入していると安心です。

砂利、真砂土

重しに使う砂利や真砂土は、ホームセンターで購入できます。購入の際は、雨が降ったときに泥水になって流れていかないものを選ぶことが重要です。

上記以外では、落下した瓦を重しに使うこともできます。

ハシゴ

ハシゴは、6~7mの長さがあれば2階の屋根にも上がることができます。価格は強度や性能によって大きく異なりますが、安全面を考えるとハシゴは25,000円~35,000円の価格帯が安心です。

ただし、ハシゴを新しく購入する場合、そのほかの修繕費を含めると業者に依頼した方が安い場合もあります。今後ハシゴを使う機会がないようであれば、業者に見積もりだけでも依頼してみましょう。

重しを作る

屋根に上がる前に重しを作りましょう。土嚢袋に砂利や瓦を入れたら、口を紐で縛ります。口を縛った土嚢袋を2つ用意し、紐同士を結びます。これを3セット作りましょう。これは屋根の棟に掛ける「重し」として使用します。

単体で使う重しを5~6個用意できたら準備は完了です。

ブルーシートを掛ける

ブルーシートと重しを屋根に持ち運び、塞ぎたい箇所にブルーシートを掛けていきます。
ブルーシートは、塞ぎたい場所よりも広い範囲に掛けてください。屋根の頂上をまたぐようにブルーシートを掛けると、雨の侵入を防ぐ効果を高められます。

このとき、ブルーシートを踏まないように十分に注意しましょう。ブルーシートの上は非常に滑りやすく、落下の危険があるためです。ブルーシートや重しを運ぶ際は、無理はせずひとつずつ屋根に上げましょう。

重しを乗せる

セットにした重しを、屋根の頂上をまたぐようにして設置します。ブルーシートと屋根の隙間がなくなるように、微調整をしながら重しを乗せていきましょう。

単体の重しは、ハトメに重しの紐を括りつけます。重しが落下しないようにしっかりと括りつけてから、ブルーシートの上に重しを乗せてください。

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これだけは注意!応急処置で気をつけるべき点

ブルーシートを屋根に掛ける作業は落下の危険があるため、本来であれば専門の業者に依頼すべきです。しかし、諸事情により自分でブルーシートを掛ける場合は、以下の4つのポイントに気をつけて作業を行いましょう。

その1.安全マージンはしっかり取ろう

万が一の事故を防ぐために、安全マージンをしっかりと確保しましょう。

服装

軽装は非常に危険です。暑い時期でも厚手の長袖と長ズボンを着用して作業を行いましょう。

どのような屋根材であっても、滑りやすいことに変わりはありません。スニーカーなどは避け、靴裏がゴム製でグリップの効いた靴を履きましょう。

ヘルメット

ヘルメットは事前にサイズを確認してください。着用時にずり落ちてくると視界が塞がるため、大変危険です。

顎紐をしっかり締め、かがんだり頭を振ったりしてもヘルメットがずり落ちてこないか確認しましょう。

安全帯

フルハーネスタイプを選びます。どの安全帯を選べば良いか分からなければ、お店の人に相談してみましょう。

安全帯は命を守るために必須の道具です。作業をする際は、必ず安全帯を着用するようにしましょう。

その2.作業は必ず天候の良い日に

雨の日や強風の日は、足元が滑るため非常に危険です。作業は必ず天候の良い日に行います。
雨漏りが起きたとき、すぐにブルーシートを掛けたくなってしまいますが、焦らずに天候が良くなるのを待ちましょう。

その3.必ず2人で作業を行う

作業は必ず2人で行うようにします。事故やトラブルが起きたときに、迅速な対応を取れるようにするためです。
2人での作業が難しい場合は、家の中に誰かがいるときや、下で作業を見守ってくれる人がいるときに作業を行いましょう。

その4.早めに修理を依頼する

無事にブルーシートを掛けたら、早めに屋根の修理を依頼します。屋根にブルーシートを掛けるのは、あくまでも応急処置です。いくら耐久性の高いブルーシートを選んでも、前述したように数ヶ月~半年ほどしか雨漏りを防げません。

複数の業者に見積もりを依頼して、信頼して任せられる業者を探しましょう。

おうちの御用聞き家工房なら、お客様の悩みに寄り添った最適な工事を提案します。
「この家に長く住む予定はないから修理は最低限にしてほしい」「屋根以外にも気になるところがあるから、まとめて補修してほしい」など、お客様のご要望をお伺いしながら工事内容を決めていきます。

相談やお見積もりは無料ですので、ぜひお気軽にお問い合わせください。
おうちの御用聞き家工房へのお問い合わせはこちらから。

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まとめ

今回は、屋根にブルーシートを掛けようと考えている方に向けて、ブルーシートの選び方や掛け方の手順、注意点などを紹介しました。

屋根にブルーシートを掛ける作業は、落下の危険性があるため、安全面を確保した上で行うことが大切です。

作業に少しでも不安を感じているなら、ぜひおうちの御用聞き家工房へご相談ください。お客様のお悩みが解決するように、全力でサポートいたします。