雨樋が積雪で破損してしまう原因
雨樋とは、屋根に流れる雨水を地上に排水する仕組みをもつ装置のことです。屋根の端に沿うように設置されています。雨樋は、経年劣化や落ち葉やゴミがつまって破損する場合もありますが、雪が積もる地域では積雪が破損の原因になってしまうことが少なくありません。
ここでは、積雪による破損の原因を具体的にふたつご紹介します。
積もった雪の重みが増した
雨樋に降り積もる雪は、時間の経過によって密度が高くなるほど、重みが増します。積もった雪が徐々に溶けて水分を含むと非常に重くなるため、雨樋に大きな負荷をかけるのです。その負荷に耐えられず、雨樋が歪んだり破損したりするおそれがあります。
雨樋が歪むと、雨水を適切に排出できなかったり雨水が溜まって余計に破損してしまったりと、トラブルが絶えません。また、元々経年劣化でもろくなっている雨樋なら、積雪で完全に破損するおそれもあります。
積もった雪が滑り落ちてきた
雨樋にあまり雪が積もっていないからといって安心はできません。屋根に積もった雪が大きな塊のまま雪崩のように雨樋に滑り落ちてきた場合、その衝撃で破損してしまう可能性があります。雪が止んで溶け始めると、雪崩が起こりやすいので注意しましょう。
雪で雨樋が壊れたことで生じるリスク
雪で雨樋が壊れると、さまざまなトラブルが生じます。ここでは想定される3つのトラブルをご紹介します。
雨樋そのものが落下してしまう
雨樋は歪んだまま使い続けたり劣化が進んだりすると、外れて落下してしまう可能性があります。雨樋が外れると、材質にもよりますが、重いもので数十kgにもなる鉄パイプが落ちてしまうため、非常に危険です。
屋根の下に人がいた場合は、大ケガをしてしまいます。いつ落下してくるかわからないため、劣化したり歪んだりした雨樋は、放置せずに早急に対処しなければなりません。
雨漏りしてしまう
雨樋は屋根から落ちてくる雨水を受け止めて集水器まで運び、そのまま排水溝に流します。しかし、雨樋がないと軒先が短い屋根の場合、屋根から落ちてきた雨水が直接外壁に当たることになります。
雨水が繰り返し外壁を伝うことで、外壁のひび割れなどから雨水が侵入し、雨漏りの原因になってしまうのです。雨漏りすると、雨樋だけでなく屋根や外壁の修理が必要になるため、修理費用が増え、工事も必要になります。
それだけでなく、雨漏りによる湿気や屋根と外壁の劣化が、カビやシロアリ被害といった二次被害も引き起こしてしまうのです。雨漏りぐらい……と甘く見ていると取り返しのつかないことになってしまうので注意しましょう。
雨水が地面に溜まってしまう
雨樋は雨水を集めて排水溝に流す役割を担っています。雨樋が壊れると雨水を排水溝までスムーズに運べません。そのため、雨水が直接地面に落ちて溜まり、地面の劣化が進んでしまいます。
同じ場所にばかり雨水が落ちるとその部分だけ窪みになり、雨水が溜まって苔が生えたり虫が湧いたりしてしまうのです。また、地面全体が池のようになってしまうおそれもあり、水はけが悪い場所だとずっと湿った状態になりかねません。
さらに、コンクリートの場合は、繰り返し雨水が落ちることでシミになってしまう可能性もあります。雨水の影響で、庭の美しい見た目を保つことができなくなってしまうのです。
雨樋の雪対策3選
ここまで雨樋が壊れた場合に起こるトラブルをご紹介しました。雨樋が雪で壊れないようにするにはどうすれば良いのでしょうか。ここでは、雨樋の3つの雪対策についてご紹介します。
雪止めをつける
雨樋の雪対策としては、屋根に雪止めをつけるのがおすすめです。雪止めはリング状の金網のことで、屋根に設置することで一気に落雪することを防げます。ただし、屋根の勾配や面積に対して適切な大きさのものを設置しなければ意味がないので注意しましょう。
雪止めのほかには、融雪ネットの設置もおすすめです。屋根に金具を使って設置するネットですが、屋根を傷めることなく設置できます。しかも、取り外しが簡単なので、万が一破損しても簡単に取り外して交換することが可能です。
設置自体は簡単ですが、屋根に登って作業することになるため、不慣れな方だと転落してケガをするおそれがあります。無理をせず、業者や慣れている方に依頼しましょう。
雨樋を点検する
雨樋はつい点検を忘れてしまう部分でもあります。一度も点検をしたことがない方も多いのではないでしょうか。
せっかくの機会なので、雨樋の雪対策として、雪が降る季節の前に一度点検することをおすすめします。すでに破損している箇所はないか、正常に水が流れるかなども点検し、雨樋が適切に使えるようにしておきましょう。
また、雪が降る前の点検以外にも、雪が積もってからの点検も大切です。雨樋に積もった雪を取り除いておくと、重みによる破損を防ぐことにもつながります。
雪が降ったあとの点検は、周囲の安全を確保しながら無理のない程度に行いましょう。屋根に雪が積もっている場合は、落雪のおそれもあるので注意が必要です。
雨樋を補修する
築年数が経っている家で雨樋を一度も補修したことがない場合は、老朽化が進んでいる可能性もあります。老朽化した雨樋を放置していると破損しやすくなるため、良い機会だと思って、修理してもらうのもおすすめです。
完全に壊れてしまってからでは修理費用も高額になるおそれがあるので、壊れる前に一度補修をお願いしてみましょう。
また、補修や点検と同時に、雨樋に落ち葉や土が溜まっている場合は掃除することも大切です。雨樋に破損がなくても、落ち葉や土が溜まっていると適切に水が流れず、途中で溢れたり重みで破損したりすることもあります。
雨樋の補修や点検については、おうちの御用聞き家工房にお任せください。おうちの御用聞き家工房は、ご家庭のどんなに小さな悩みでも、お電話1本頂ければ、最短即日にお伺いできる場合もあります。融雪ネットの設置や雪止めの設置、雨樋の点検や補修など、ご家庭の困りごとはぜひご相談ください。
まとめ
雨樋は、普段は目立たない存在ですが、雨のときに重要な役割を果たしてくれます。雨樋が適切に機能していると雨水がスムーズに排水され、敷地内が水浸しになるのを防げるでしょう。
雨樋が雪によって破損することを防ぐためには、日ごろの点検や補修、融雪ネットの設置などの対策が欠かせません。高所での作業になり、自分で行うとケガをするおそれがあるため、業者に依頼するのがおすすめです。