鳩が寄ってきてしまう原因
鳩がときどき家のベランダで羽を休めているのを見かけることはないでしょうか。「少し休んでいるくらいなら良いか…」と見逃しがちですが、放置していると次から次へと鳩が集まってきて、大変なことになるかもしれません。
1羽を見逃していると、2羽、3羽と増えていって周囲にはフンや羽根が散らばるようになり、しまいには巣まで作られて騒音が発生する事態になる可能性があるのです。なぜこのような事態になるのか、鳩が寄ってくる原因について解説します。
餌をあげる人がいる
ほかにもたくさん建物があるのに自分の家に鳩が寄ってくるのは、近所で鳩に餌をあげている人がいるからかもしれません。
近所で鳩に餌をあげている人がいると餌待ちの鳩が増え、さらに餌待ちの鳩を見たほかの鳩も寄ってくるので、どんどん大きな群れになっていきます。
そうして集まった鳩は、できるだけ餌場の近くで休もうとするため、家のベランダなどに鳩がやってくるようになるのです。
安全な場所と認識する
家にやってくるようになった鳩が2羽、3羽とどんどん増えていく原因は、そこが安全な場所だと認識されてしまっているからです。
特にベランダの手すりに鳩が止まることが多いのですが、これは鳩が安心できる環境とベランダの環境が一致しているためです。
鳩の天敵はカラスや猫、ヘビなどですが、これらの生き物は人間が近くにいるとあまり寄ってきません。また、背面や側面に壁があれば警戒するのが一方向で済みますし、屋根があれば雨にも濡れず、巣作りもしやすくなります。
人間にほどよく近く、屋根と壁があり、室外機などで死角ができやすいベランダは、まさに鳩にとって理想的な環境なのです。
鳩は群れる習性があるので、1羽やってきて安全が確認できると仲間を待つようになります。この段階で鳩を追い払えれば良いのですが、見逃すと繰り返し鳩が集まるようになり、フンや騒音の被害が出てくるようになります。
さらに鳩は自分たちのフンが残っていると、そこをテリトリーとみなすため、初めは昼間に来るだけだったのが、徐々に昼夜問わず居座るようになって巣作りまで始めてしまうのです。
鳩はテリトリーとみなしたところに執着するため、雛が巣立っていっても再び戻ってくることが多く、対策しない限りずっと鳩の被害が続く可能性があります。
自宅でできる鳩よけの対策
鳩の被害は放置するほど悪化していくため、できるだけ早く対策することが重要です。自宅でできる鳩よけ対策を紹介しますので、家で鳩を見かけることがあるという人は早めに対処しましょう。
餌をあげない
鳩よけで1番重要なことは、そもそも鳩を寄せ付けないことです。餌をあげると餌場に認定され、どんどん鳩が集まってきて住み着く恐れがあるので、鳩に餌をあげないようにしましょう。
また、自宅以外の場所で餌をあげることも避けるよう注意してください。自宅が餌場の近くだと鳩が家に来る可能性があり、餌場にした場所の持ち主や周辺住民にも迷惑がかかります。
巣作りをさせない
すでに家に鳩が集まってきている場合は、巣作りをさせないことが重要です。巣作りの段階まで行くと、鳩がかなりその場所に執着するようになるため、さまざまな対策を講じても鳩を追い払えなくなる可能性があります。
また、巣だけがある状態なら撤去可能ですが、卵や雛がいる状態の巣を無許可で撤去するのは法律(鳥獣保護法)違反です。どうしても撤去したい場合は公的機関の許可を得て、専門業者に依頼する必要があるので非常に手間がかかります。
そのため、鳩が巣作りを始める前に鳩よけ対策を行い、巣作りさせない環境を作ることが大切です。
ネットを張る
ベランダに鳩を寄せ付けない、巣作りさせないようにするには、ネットを張って物理的に鳩が入れないようにする方法が有効です。ネットはベランダ全体をカバーできるため、鳩がどれだけベランダに入ろうとしても入れなくなります。
ただしネットに隙間があると、外敵が入りにくく鳩だけが入れるという快適な環境を作ってしまうため、隙間なくネットを張ることが大切です。
ネットをぶら下げるだけだと雨や風で簡単に隙間ができてしまうので、ネットの端を金属製の止め具などでしっかり固定しておきましょう。
また、耐久性が低いネットだと破れて侵入されることがあるため、防鳥ネットや防球ネットなどの丈夫なネットを選ぶのがおすすめです。
忌避剤をつける
たまに鳩が休憩しに来る程度であれば、鳩が止まる場所に忌避剤をつけて、これ以上鳩が集まらないようにすると良いでしょう。
忌避剤とは鳩が嫌う臭いがしたり踏むとベタついたりする、鳩が不快に感じる成分でできた薬剤です。「ここに来ると不快なことが起こる」と鳩に学習させて、鳩が寄り付かないようにします。
ただし、鳩が巣作りする段階まで進んでいると、忌避剤で少々嫌な目にあっても戻ってくることが多いため、初期段階での対策向きです。
忌避剤にはジェルタイプやスプレータイプがあります。スプレータイプのほうが手軽に使えますが、数時間程度しか効果が続かないため、持続期間重視ならジェルタイプを選ぶと良いでしょう。
また、鳩のフンが残っている状態だと忌避剤の効果が下がるため、事前に忌避剤を塗布する箇所をしっかり清掃してください。
剣山を設置
鳩が度々やってくる、仲間を連れてき始めたというときには、剣山を設置して物理的に鳩が止まれないようにするのがおすすめです。
剣山といっても生け花で使うような針が付いたものではなく、鳩よけ用の長い棒が付いたようなものなので、鳩がケガをすることはありません。
何度来ても剣山に邪魔されて休憩できなければ、安全・快適な場所とはいえないため、鳩が寄り付かなくなります。隙間があるとそこに鳩が止まってしまうので、剣山は隙間なく敷き詰めましょう。
また、剣山にはいろいろ種類がありますが、針が短いものや樹脂製でしなるもの、垂直の針しか付いていないものだと、針の上に鳩が止まったり巣作りしたりする可能性があります。金属製でしならず、斜め向きの針が付いたものを設置するのが効果的です。
テグス・ワイヤーの設置
鳩の被害が初期段階の場合は、鳩が止まりやすいベランダの手すりにテグスやワイヤーを設置する方法もあります。剣山と同様に、鳩が止まりにくくなって不快に感じるため、鳩が寄り付くのを防止することが可能です。
剣山より目立たないため景観を損ないにくく、設置後も手すりを掴みやすいというメリットもあります。
鳩を絶対によけたい!おすすめの最終手段は?
鳩の被害が悪化すると、個人では対処しきれなくなります。また、集合住宅の共有部分に鳩が集まっている場合は、勝手に対策するわけにもいきません。
それでもどうしても鳩が集まらないようにしたいという場合は、どうすれば良いのでしょうか。
管理会社に相談
集合住宅の自室のベランダに鳩が寄ってきている場合は、ある程度自分で対策できます。しかし、鳩が巣を作ってしまってどうにもならないときや、共有部分に鳩が集まっているときは、管理会社に相談するのがおすすめです。
鳩が巣作りまで始めた場合は、ネットを張って物理的に入れなくするのが一番なのですが、勝手にネットを張ると集合住宅の管理規約違反になる可能性があります。共有部分も同様で、居住者が勝手にネットを張ったり忌避剤を塗布したりするわけにはいきません。
どこまで対応してくれるかは管理会社によりますが、まずは鳩の被害で困っていることや対策方法について相談してみましょう。対策費用の負担についても管理会社によって異なるため、費用はどうなるのかも確認してみてください。
業者に相談
鳩は執着心が強く、追い払うのはかなり大変です。自力でどうにもならないときは、鳩よけ対策の専門業者に相談すると良いでしょう。
とはいえ、鳩の駆除専門業者は費用が高い傾向にあります。どこの業者に頼むか悩んだときは、おうちの御用聞き家工房にご相談ください。
おうちの御用聞き家工房は、お家のなかのさまざまな困りごとを解決している業者です。鳩のお悩みをはじめとした、幅広いお家のお悩みに対応しています。地域密着型で、電話一本で最短即日対応できますので、どうぞお気軽にお電話ください。
まとめ
鳩の被害は、時間の経過とともにどんどん悪化していきます。次から次へと仲間を連れてくるのでフンや騒音の被害が発生しますし、巣作りまで始められると追い出すのは困難です。
家で鳩を見かけるようになったら、できるだけ早めに鳩よけ対策を行い、自力ではどうにもならないときは業者に相談しましょう。