瓦屋根で雨漏りが発生したときの応急処置法
瓦屋根から雨漏りしたときは、専門業者に修理を依頼する必要があります。とはいえ業者に連絡しても、すぐに修理がはじまるわけではありません。待っている間も雨漏りが続くため、家庭でできる応急処置で被害を最小限に抑えることが大切です。
雨漏りに気がついたときにすべきは、次の2点です。
1.どこから雨漏りしているかを確認する
2.床や家具が濡れるのを防ぐ
それぞれの詳しい手順と、屋根裏に登れるとき、窓まわりから雨漏りしているときの場合に分けて対処法を解説します。
1.どこから雨漏りしているかを確認する
雨漏りに気がついたら、原因の箇所を特定する必要があります。家の中を点検して、どの部分から水が浸入しているのか調べましょう。
雨漏りしやすい部位とよくある症状は、下記の通りです。
| 雨漏りしている場所 | 症状 |
| 天井 | ・部屋の天井からポタポタと水滴が落ちてくる
・天井のクロスに水による染みができる |
| 壁 | ・壁から水が垂れている
・壁紙に水によるシミができる |
| ベランダ | ・ベランダ下の天井から水滴が落ちてくる
・ベランダ下の天井に水による染みができる |
| 窓 | ・サッシ上部のネジ穴から水滴が落ちてくる
・サッシの室内側のフレームが水に濡れている ・窓枠まわりの壁紙に水による染みができる |
2.床や家具が濡れるのを防ぐ
家電製品や家具は雨水に濡れると故障したり、劣化したりして使えなくなります。床・壁に与えるダメージも大きいため、水に濡れるのを防ぎましょう。
天井から水がポタポタ垂れているときは、バケツ・鍋で受け止めます。飛び散った水を拭き取ってから新聞紙やブルーシートで覆い、床を守ってください。家電製品や家具は動かすか、難しい場合はビニールシートで覆います。
屋根裏に登れる場合は?
押し入れ・クローゼットの天井から屋根裏に登れる場合は、バケツを置いて水を受け止めましょう。
すでに水が溜まっている場合は、雑巾や吸水シートなどで拭き取り、新聞紙・ブルーシートを敷いて被害が広がるのを防ぐことが大切です。
サッシや窓枠部分から雨漏りしている場合は?
窓まわりの雨漏りに気がついたら、まずカーテンを取り外します。カーテンや壁が雨漏りで濡れると、カビが生えてしまう可能性があるからです。また、壁に付着した雨水は拭き取りましょう。
サッシや窓枠から水がしみ込んでいる場合は、原因の箇所に雑巾や古タオルをあてて、水が広がらないよう押さえてください。
瓦屋根で雨漏りが発生する原因
瓦屋根から雨漏りする原因には、下記があげられます。
・瓦の破損やズレ
・下葺き材(防水シート)の劣化
・棟部分の漆喰の剥がれ
・板金部分の劣化
・葺き土の浸食や減少
・コーキングの破損
・雨樋の劣化
それぞれみていきましょう。
瓦の破損やズレ
屋根を覆っている瓦の割れやズレが起きると、隙間から雨水が入り込みます。原因としては、地震による強い揺れ・台風の強風・飛来物などの影響があげられます。
下葺き材(防水シート)の劣化
現代の瓦屋根には、瓦の下に「下葺き材」「ルーフィング」と呼ばれる防水シートが敷かれています。経年劣化によって下葺き材に穴が開いたり縮んだりすると、隙間から雨水が家の中にしみ込んでしまいます。
棟部分の漆喰の剥がれ
昔ながらの工法で作られた瓦屋根は、瓦と棟の隙間が「漆喰」で埋められています。経年劣化で漆喰が剥がれたり割れたりすると雨漏りを引き起こします。
板金部分の劣化
住宅の屋根の棟と棟、壁と屋根との隙間は板金で埋められています。比較的サビに強い金属が使われているものの、板金部分が劣化して穴が開くと隙間から雨水がしみ込みます。
葺(ふ)き土の浸食や減少
昔ながらの工法の瓦屋根には「葺(ふ)き土」と呼ばれる大量の土が敷かれています。葺き土が雨風にさらされ長い年月をかけて流出していくと隙間ができるため、雨水が室内に侵入します。
コーキングの破損
外壁と屋根の隙間は、コーキングで埋められています。コーキングの劣化が進み、地震や風などを受けてひび割れしてしまうと、その隙間から雨水が家の中に侵入します。
雨樋の劣化
屋根に降った雨水は雨樋に集まり、地上に排出されます。雨樋にゴミが詰まったり劣化して割れたりすると流れがせき止められ、行き場を失った水が外壁の隙間・軒裏などから家の中に染みこみます。
瓦屋根の補修にかかる費用相場
雨漏りの修理にかかる費用は、雨漏りの原因や部位によってさまざまです。ここでは部分補修と全体補修に分けて、費用の目安を解説します。
コーキングや瓦交換などの「部分補修」の場合
業者によっては屋根瓦1枚、板金1か所などの部分補修に対応しています。修理箇所別の費用の目安は、下記の表の通りです。
| 補修内容 | 費用相場 |
| コーキング剤の打ち直し | 5~10万円 |
| 漆喰の補修 | 10~50万円 |
| 釘の打ち直し | 10~40万円 |
| ルーフィングの交換 | 10~12万円 |
| 板金の交換 | 1か所あたり2~5万円 |
| 屋根瓦の交換 | 1枚あたり2~3万円 |
塗装や葺き替えなどの「全体補修」の場合
全体補修には次の3つの手段があり、どれで対応するかは雨漏りの原因や症状次第です。
・瓦塗装:屋根に設置されている瓦に塗装を施し、耐水性を向上させる
・葺き直し:屋根に設置された瓦をいったん取り外し、下地・漆喰を補修したあとに乗せ直す
・葺き替え:劣化した古い瓦を新しいものに交換し、下地や屋根材を補修する
それぞれの費用の目安は、下記の表を参考にしてください。
| 補修内容 | 費用相場 |
| 瓦塗装 | 30~100万円 |
| 葺き直し | 50~180万円 |
| 葺き替え | 60~200万円 |
【ケース別】瓦屋根の補修方法
ここからは、雨漏りの原因ごとに補修方法を解説します。
【瓦のズレ・割れ・浮き】瓦を戻す、差し替える
ズレた屋根の瓦は、元の位置に戻しましょう。割れている瓦や浮きが生じている場合は、新しいものに差し替えて対処します。
【棟瓦の歪み・漆喰の剥がれ】漆喰の詰め直し工事、棟の取り直し工事
漆喰が剥がれて雨漏りしている場合は、新しい漆喰を入れ直す「漆喰の詰め直し工事」で対処します。
漆喰が剥がれたために葺き土が流出した際は「棟の取り直し工事」で新しい土と漆喰を入れ直し、軒瓦を本来の位置に戻して固定するのが一般的です。
【谷板金の劣化】穴を塞ぐ、谷板金を交換する
軽度な板金の劣化であれば、部分補修で穴を埋めて対処します。
穴が開いた範囲が大きい場合や全体にサビが出て劣化しているときは、板金の全交換が必要です。
【防水シートの劣化】防水シートの交換
屋根の防水シートが劣化して雨漏りをしているときは、瓦を取り除いて交換します。
劣化の範囲が広い場合は屋根の上に乗っているすべての瓦を撤去して補修するため、大がかりな工事になってしまいます。
【葺き土の流出】葺き土を取り除いて野地板・防水シート・瓦を載せる
葺き土が流出した場合は屋根の瓦を取り除き、野地板・防水シート・瓦を乗せ直す「葺き替え」で対処します。
瓦が劣化していない場合は野地板・防水シートだけを新品に交換する工法も選択できます。
【雨樋の劣化】雨樋の補修・交換
落ち葉やゴミが雨樋に詰まっている場合は、掃除やメンテナンスで改善が見込めます。樋に破損・劣化がみられる場合は部分交換、もしくは全交換が必要です。
瓦屋根補修の業者選びのポイント
瓦屋根の雨漏りで修理業者を選ぶポイントは、次の3点です。
・屋根修理の内容から業者の種類を決める
・複数の業者に相見積りを取る
・業者の対応もチェックする
それぞれを詳しくみていきましょう。
屋根修理の内容から業者の種類を決める
瓦屋根の雨漏りを修理できるのは、屋根屋・リフォーム会社・ハウスメーカーや工務店のいずれかです。それぞれの特徴を理解して、求める修理内容にあわせて選びましょう。
・屋根屋:瓦屋・板金屋など、職人が集客や営業を兼ねて行っており、費用が比較的安い
・リフォーム会社:補修担当の職人と営業職が分かれており、費用は平均的でサービスの質が高い
・ハウスメーカーや工務店:新築時に担当した業者で費用・サービス品質とも高い
複数の業者に相見積もりを取る
業者をある程度絞り込んだら、複数に依頼して相見積りをします。工事費用は業者によって差があるため、いくつかを比較して適正価格か確認しましょう。
業者の対応もチェックする
業者の対応の良さも重要なポイントです。電話や相見積りを取るときの態度をチェックして、対応が丁寧な業者を選びましょう。
対応が誠実で、わかりやすい言葉で親切に説明してくれる業者が理想です。なかには不安を煽る言い方をしたり、大幅な値引きで説明なしに契約を急いだりする業者もいるので注意してください。
まとめ
瓦屋根からの雨漏りは被害が大きいため、梅雨や台風の季節が来る前に屋根まわりを点検しておく必要があります。雨漏りを見つけたらすぐに修理業者への依頼を検討しましょう。そして、いくつかの業者から相見積りを取り、信頼できる業者を選んでください。
「おうちの御用聞き家工房」でも、瓦屋根の修理に対応しています。瓦屋根から雨漏りしているときは、早めの修理が第一です。家工房では、お電話をいただければ最短即日にお伺いして対応しています。
雨漏りの修理のほか、家に関するトラブルであればどんな些細なことでも相談を受け付けているので、そのほかの悩みごともどうぞお気軽にご相談ください。





