【自分で木を枯らす方法】やり方・必要な道具

自分で木を枯らすには、「薬剤を使う方法」か「巻き枯らしという方法」で行うのが一般的です。自分で木を枯らしたいと考えている方は、必要な道具と具体的なやり方をチェックしておきましょう。
<方法1>薬剤を使う
薬剤を使う方法なら、木に除草剤の成分を浸透させて根まで枯らせます。
必要な道具
薬剤を使って木を枯らす際は、次の道具を準備しましょう。
・除草剤
・ドリル
・スポイト
・ラップ
・軍手
除草剤は、グリホサートを主成分とする液体タイプがおすすめです。スポイトは除草剤を流し込む目的で使うため、なければロートや取っ手の付いた容器でも代用できます。
やり方
薬剤を使って木を枯らす際は、以下の手順で作業を進めます。
1. 幹にドリルで穴を開けて除草剤をスポイトで注入する
2. 雨水の侵入や薬剤の蒸発を防ぐためにラップをする
3. 木が完全に枯れるまで定期的に除草剤を注入する
幹に開ける穴は、斜め下に向かって開けると除草剤の流出を防げます。穴の深さは、幹の中央あたりが目安です。
除草剤を注入したあとは、ラップやビニール袋などを被せましょう。
<方法2>巻き枯らしをする
巻き枯らしとは、養分の流れを遮断して木を枯らす方法です。表皮を剥がすやり方とロープを巻き付けるやり方があります。
必要な道具
巻き枯らしで木を枯らす際は、次の道具を準備しましょう。
・バール
・チェーンソー
・軍手
・ロープ(ロープを巻き付ける場合)
チェーンソーとバールは、表皮に切り込みを入れて剥がすために使います。チェーンソーがなければノコギリでも代用できます。ロープを巻き付けて木を枯らす際は、耐候性や耐久性が高いポリエチレン製のロープの使用がおすすめです。
やり方
巻き枯らしをする際は、以下の手順で作業を進めます。
1.チェーンソーで表皮にぐるりと横方向の切り込みを入れる
2.20~30cm下に1と同様の切り込みを入れる
3.1と2の間に縦に切り込みを入れてバールを使って表皮を剥がす
切り込みの深さは、1~5cmが目安です。表皮はテコの原理で力を加えると簡単に剥がれます。
ロープを巻き付ける際は、木の幹にロープをきつめに数回巻いて放置しましょう。
自分で木を枯らすメリット・デメリット
自分で木を枯らすメリット・デメリットはさまざまにあります。作業を進めて失敗しないためにも、メリットだけでなくデメリットも確認しておきましょう。
メリット
自分で作業をすると、業者に依頼するより安く庭木を枯らせます。複数の木を処分する際は、自分で作業をしたほうが節約効果は高くなります。
木が枯れたタイミングで伐採すれば水分が抜けて軽くなるため、作業もスムーズです。道具があれば好きなタイミングで作業できるのもメリットと言えます。
デメリット
幹に穴を開けたり表皮に切り込みを入れたり、自分で作業をすると手間がかかります。木が枯れるまで待つ時間も必要です。
加えて、枯れた木の処分にも手間と費用がかかります。木や枝、枯れた根っこは、各自治体のルールに沿って適切に処分しなければなりません。
ドリルやチェーンソーを使う作業は、知識がなかったり操作に慣れていなかったりすると事故やケガのリスクが高くなるため注意が必要です。
【木を枯らす方法】実践前に知っておきたい3つのこと
必要な道具や具体的なやり方を知っていれば、自分の力で庭木を枯らせられます。ただし、上手く枯らすにはいくつか抑えおきたいポイントがあります。
木が枯れるまでの期間の目安は「半年〜1年」
薬剤が浸透したり養分が吸収できなくなったりすると、まずは葉が落ちて枝・幹の順番で木が枯れます。木が枯れるまでの期間は、木の種類や大きさによるものの、半年~1年ほどが目安です。
常緑樹は落葉樹に比べて生命力が強く、枯れるまでに時間がかかります。木の大きさによっては、2年ほどかかるといわれています。
木が枯れて幹が自然に倒れるまでには、数年かかることを理解しておきましょう。
作業に適している時期は「4〜8月」
木を枯らすための作業は、4~8月が適しています。冬は寒さと乾燥から木の表皮が硬くなり、ドリルで穴を開けたり表皮を剥がしたりしづらくなります。
暖かい時期は、木の表皮が水分を吸っていてやわらかいため作業がスムーズです。庭木を枯らしたいと思ったタイミングが寒い時期であれば、春まで待つか業者に依頼するのをおすすめします。
枯れたかどうかの見極め方
木が枯れたかどうか判断するために、細い枝を折るか表皮を削ります。
枝の断面の中心が茶色、または削った表皮の内側が茶色く乾燥していれば、すでに枯れている状態です。
枝の断面の中心が青く表皮の内側が湿っているときは、まだ枯れていない状態といえます。枯れるまで根気強く待つか、再度薬剤を注入して様子を見ましょう。
自分で木を枯らす際の注意点
自分で木を枯らす際は、事故やケガを防ぐためにも、次のような点に配慮して作業しましょう。
腐食による倒木に気を付ける
木は枯れると脆くなって倒れやすくなるため注意が必要です。台風や地震の影響で枯れた木が、自宅や周辺の建物にぶつかる危険性もあります。
枯れた木が自宅や周辺の建物へ悪影響を及ぼす心配があれば、幹を切って切り株にした状態で薬剤を塗布するのがおすすめです。薬剤をしっかり浸透させるために、塗布した部分はビニールで覆いましょう。
周囲への被害に配慮する
除草剤は、正しく使用すれば健康被害の可能性は低いといえます。ただし、うっかり触れたり吸い込んだりすると健康に悪影響となる可能性があるため、「薬剤塗布中」の看板を設置して注意喚起を徹底しましょう。
また、除草剤が近くの植物にかかると、枯らしてしまう可能性があります。事前に植物を移動させておくか傘やビニールなどで保護しておくと安心です。
漂白剤や塩を使って木を枯らそうとする方もいますが、土壌に悪影響を及ぼすため絶対にやめましょう。
切り株を放置しない
木の根まで枯れていないと、切り株から新芽が生えて成長することがあります。小さい芽でも成長すれば再び立派な木に成長してしまうため注意しましょう。
切り株は白アリが発生して地面が陥没したり、つまずいてケガをしたりする原因にもなります。安全に生活するためにも、切り株は放置せずに除去しましょう。
また、切り株の処理方法に関しては、以下の記事も参考にしてください。
「庭木の切り株は放置せずに薬剤で枯らすことで除去が楽になる!」
木を枯らすなら業者への依頼もおすすめ
業者に依頼すると、自分で作業をするよりも早く庭木を撤去できます。庭木の悩みをスピーディーに解決したい方は、業者に相談してみましょう。
依頼から作業完了までの流れ
業者への依頼から作業完了までの流れは、下記のとおりです。
1.問い合わせ
2.現地確認後、見積書を作成してもらう
3.依頼
4.作業
5.料金の支払い
見積もりを作成した後に作業日を決定するため、即日対応となるケースは少ないといえます。木の伐採自体は数時間~1日で作業が完了します。
費用相場
木の伐採や抜根にかかる費用は、幹や木の大きさによって変わります。
具体的な費用相場は、以下を参考にしてください。
・伐採:3,000~15,000円(木の高さが3メートル以下の場合)
・抜根:6,000~15,000円(太さ30センチ以下の場合)
実際にかかる費用は業者によって異なるため、まずは見積もりを依頼して判断しましょう。
「おうちの御用聞き家工房」では、木の伐採や庭木の剪定の相談を受け付けています。もちろん「ちょっと見てほしい」といった内容でもOKです。電話一本で最短即日のお伺いもできるので、お気軽にお問い合わせください。
まとめ
自分で木を枯らす方法には、薬剤を使うやり方と巻き枯らしがあります。手間と時間が気にならなければ自分で作業しても問題ありませんが、スピーディーかつ安全に木を枯らすなら業者の利用がおすすめです。




