伐採と剪定の違いとは
伐採と剪定はどちらも木を切る作業ですが、目的や作業内容が大きく異なります。伐採と剪定を間違えると困ったことになる場合もあるので、違いを把握しておきましょう。
伐採とは
伐採とは立木をそのまま根元から切り倒すことです。伐木と呼ばれることもあります。
根元から木を切り倒すというと、庭づくりとは関係ないように感じる方もいるかもしれませんが、下記のような目的で伐採が行われるケースがあります。
・病気の庭木や樹木を取り除く
・倒木などによる道路や建物への危険を回避する
・景観を良くする
なお、伐採には下記の5種類がありますが、いずれも立木を根元から切り倒す点は同じです。
| 主伐(しゅばつ) | 木を木材として使う目的で行う伐採 |
| 除伐(じょばつ) | 育てたい木の生育の邪魔になる木や生育状況が良くない木などの除去を目的に行う伐採 |
| 間伐(かんばつ) | 木が健康に育つよう、一部の木を間引く目的で行う伐採 |
| 皆伐(かいばつ) | 木材として使う目的で、ある区間の木をすべて伐採すること |
| 択伐(たくばつ) | 木の生育状況や市場での需要に応じて伐採し、伐採後の土地に植林すること |
剪定とは
剪定とは木の不要な枝葉を切って減らし、バランスを整えることです。枝の根元から落とす「基本剪定(強剪定)」と、樹木の骨格が変わらない程度に枝葉を落とす「軽剪定」があります。剪定をする主な目的は下記の通りです。
樹形の基礎づくり
剪定の目的のひとつが樹形の基礎づくりです。庭木が自然に伸びるままに任せるのも良いですが、枝葉があちこち好きなように伸びていると庭が荒れているように見えてしまいます。美しく整った庭に見せるには、庭木も美しく整える必要があるのです。
理想の大きさへの調節
木は放置すると、どんどん根を張って大きくなっていきます。庭の広さにそぐわなくなったり、高くなりすぎて窓からの日差しを遮ってしまったりと問題が起こることもあるので、剪定によって理想の大きさに調節します。
花や実りの悪化防止
庭木の中には花を咲かせたり実をつけたりするものがありますが、大きく育ちすぎると枝葉に養分が消費され、花や実に回す養分が不足します。剪定して余分な枝葉を落とせば、しっかりと養分が行き渡って花や実がつきやすくなります。
病害虫や枯れの発生防止
木を放置した結果、枝葉が生い茂ると、日当たりや風通しが悪くなって病気や害虫が発生したり枯れたりしやすくなります。剪定によって伸びすぎた枝葉を減らせば木の内側にも日光や風が当たるようになり、病気や害虫、枯れなどのトラブルを防止できます。
事故防止
伸びすぎた枝葉を放置すると、電線に引っかかったり折れて落下したりといった事故が起こるおそれがあります。
また、隣家の土地まではみ出てしまい、落ち葉が散らかるなどして迷惑をかけてしまうこともあるでしょう。剪定をすることは、こうした事故やトラブルを防ぐのにも役立ちます。
伐採と剪定の適切な時期
伐採や剪定を適当に行うと、植物に悪影響を及ぼしたり作業に余計な手間がかかったりする場合があります。木の健康を守り、スムーズに作業を進めるためにも伐採と剪定の適切な時期を知っておきましょう。
伐採の場合
一般的に伐採するのに適切な時期は冬だといわれています。冬は木の成長が止まって水分が減るため、伐採した木が扱いやすくなるためです。
また、伐採した木を木材として活用するには乾燥させる必要がありますが、木の水分が少ないと乾燥しやすい上に割れにくくなります。
剪定の場合
剪定をするのに適切な時期は、樹木の種類によって異なります。樹木は大きく広葉樹と針葉樹の2種類に分類され、そこからさらに常緑樹と落葉樹に分類されます。
・広葉樹:広く大きな葉をもつ樹木
・針葉樹:針のような尖った葉をもつ樹木
・常緑樹:年中緑の葉がついている樹木
・落葉樹:秋に紅葉して冬に葉が落ちる樹木
それぞれの特徴や代表的な植物、適切な剪定時期などについてみていきましょう。
常緑広葉樹
常緑広葉樹は寒さに弱く冬に剪定すると弱ってしまうおそれがあるため、暖かい時期に剪定するのが基本です。
・基本剪定:3~6月ごろ
・軽剪定:9~10月ごろ
【代表的な植物】
・オリーブ
・シマトネリコ
・キンモクセイ
・ツバキ
・サザンカ など
常緑針葉樹
常緑針葉樹は寒さに強いため、冬でも剪定可能です。ただし、枝葉をバランス良く成長させたい場合は、暖かくなり新芽が出る前に剪定しましょう。
・基本剪定:3~4月ごろ
・軽剪定:10~11月ごろ
【代表的な植物】
・アカマツ
・スギ
・アスナロ
・モミノキ など
落葉広葉樹
落葉広葉樹は寒くなって葉が落ちてから剪定するのが一般的です。活発に成長している4~5月や7~8月は、樹液が出て木が弱る場合があるので剪定は避けましょう。
・基本剪定:12~2月ごろ
・軽剪定:3月、6月、9月、10月
【代表的な植物】
・サクラ
・モミジ
・ハナミズキ
・サルスベリ
・アオダモ など
落葉針葉樹
落葉針葉樹も落葉広葉樹と同じく、葉が落ちた後に剪定するのが基本です。
・基本剪定:12~2月ごろ
・軽剪定:3〜6月、9〜10月
【代表的な植物】
・イチョウ
・カラマツ
・ポンドサイプレス
・メタセコイヤ など
依頼内容を誤ってしまうとどうなる?
先述の通り、伐採と剪定は目的も作業内容も大きく異なります。業者に依頼する場合に、伐採と剪定を間違えるとどうなるのでしょうか。
作業費用が変わる
伐採と剪定を間違えて依頼すると、作業費用が大きく変わります。伐採と剪定では使用する道具や規模が大きく異なるためです。
剪定は大掛かりな道具なしで作業ができるケースがほとんどですが、伐採の場合は重機が必要になる場合もあるため、それなりの費用がかかります。
伐採にかかる費用相場については下記の記事にて紹介していますので、ぜひこちらもご覧ください。
関連記事:「意外とかかる!庭木の伐採の費用相場と知っておくべき注意点!」
余計な時間がかかる
伐採と剪定を間違えて依頼すると、余計な時間がかかります。先述の通り、伐採と剪定では使用する道具も規模も大きく異なるため、見積りからやり直しになるからです。
伐採の場合は道具や重機を用意する時間もかかるので、希望していた日に作業ができなくなるおそれもあります。
伐採と剪定の選び方
伐採と剪定のどちらを選択すべきかは、その木をどう扱うかで変わります。お手入れしきれない、弱っていて危険などの理由で、木の処分を希望するなら伐採を選びましょう。今後も木を残しておきたい場合は剪定を選びます。
剪定を選んだ場合は、基本剪定と軽剪定のどちらにするのかも考えましょう。しっかり枝を根元から切り落として、サイズを小さくしたり樹形を変えたりしたい場合は、基本剪定を依頼する必要があります。見た目を整えてほしい程度なら軽剪定で対応可能です。
なお、サイズや形を大きく変える基本剪定は木に負担がかかりやすいため、作業に適した時期を入念に調査しましょう。そもそも基本剪定をしても問題ない種類の木なのかもチェックする必要があります。
伐採と剪定のどちらにするべきか迷う場合や、適切な剪定方法・時期がわからない場合は業者に相談してみましょう。
おうちの御用聞き家工房であれば電話一本で最短当日にお伺いし、ご要望を聞いたうえで適切な方法をご提案いたします。そのままご依頼まで承りますので、庭木の伐採・剪定を検討中の方はぜひご相談ください。
まとめ
伐採は木を根元から切り倒すこと、剪定は枝葉を落として木を整えることです。目的も作業内容も大きく異なるため、業者に依頼するときに間違えないよう注意しましょう。
下記の記事にて、庭のお手入れを依頼できる業者や費用相場などについて解説しています。こちらもあわせてご覧ください。




