雨戸は塗装すべき?メンテナンスが必要な3つの理由
「塗装が剥げたぐらいなら大丈夫」と思われるかもしれませんが、実は雨戸の塗装は重要な役割を果たしています。
ここでは塗装の重要性を3つ解説します。
雨戸の劣化を防ぐため
雨戸の塗装を行う最大の目的は、部材の劣化を防ぐことです。雨戸は主に木製と金属製の2パターンですが、どちらも劣化を防止するには塗装が必要になります。
雨戸が塗装で覆われているおかげで、雨や紫外線に晒されても部材が劣化せずに済んでいるため、もし雨戸を塗装せずに放置し続ければ以下のように劣化します。
・木製:雨や湿気の影響で徐々に木材が腐り、最終的にボロボロになる
・金属製:塗装がないと錆びていき、錆びが悪化すれば腐食してボロボロになる
ボロボロになった雨戸では「雨・風を防ぐ」という本来の役目を果たせません。
雨戸の劣化は塗装で完全に防ぐことはできませんが、塗装されていれば、塗装がない状態よりも劣化スピードを遅らせることができます。
住宅を美しく保つため
住宅を美しく保つという点からも、雨戸の塗装は重要です。
塗装が剥げた状態は見た目が悪く、塗装の剥げにより部材が劣化してボロボロになれば、さらに見た目の印象が損なわれかねません。
住宅をキレイな状態で維持するためには、外壁や屋根などをキレイに整えておくのと同様に、雨戸もメンテナンスすることが大切です。
また見た目が劣化した家は、防犯の面からも不安です。空き巣に「防犯意識が高くない家」だと思われないようにするためにも、見た目をキレイに整えておく必要があります。
ケガや汚れを防ぐため
劣化した雨戸により、ケガや汚れが発生するのを防ぐ意味もあります。木製の雨戸がボロボロになってくると表面の板が割れて、触れると木の破片が刺さりケガをしやすくなります。
金属製の雨戸の場合は錆びてくると、接触するたび錆びが付いて汚れがちです。
雨戸を開け閉めする際に手が汚れやすくなるのはもちろん、近くに干している洗濯物が汚れやすくなるのもデメリットです。
塗装が必要?雨戸の劣化具合のチェックポイント
雨戸の塗装が重要といっても、自宅の雨戸がどのくらい劣化しているのか見極めるのは難しいでしょう。
そこで雨戸の劣化具合のチェックポイントを紹介しますので、再塗装が必要か否か確認してみてください。
触ると白い粉が付く
雨戸に触れると手に粉が付く状態は、塗装が劣化してきている証拠のため、塗装を施す必要があるでしょう。
粉の正体は着色するための粉(顔料)です。雨戸の塗装に使用されている塗料には、水を弾く樹脂と顔料が混ぜられており、樹脂は紫外線によって分解されてしまいます。樹脂によるコーティングがなくなって顔料が露出してしまうと、表面は粉だけになるため、触ると手に白い粉もしくは塗料の色が付くようになります。
変色・色あせしている
雨戸が変色や色あせしている場合も、再塗装が必要な状態です。
変色や色あせが起きるのは、主に紫外線の影響です。
色あせは表面を保護する塗装が劣化している場合や顔料が雨に流されてしまっている場合に起こります。
防水性や美観が損なわれるだけでなく、耐久性が低下しているので再塗装が必要だといえます。
錆びている
金属製の雨戸が錆びている場合も、塗装を施す必要があります。
金属製の雨戸の塗膜が剥がれて内部の金属が露出すると、雨水によって腐食を起こし錆びが発生します。
錆びは見た目の悪化に加え、強度が落ちてしまうのも問題です。簡単に割れやすくなるので、台風や雨風によるダメージに耐えられなくなるかもしれません。
たとえ一部のみ錆びている場合でも、そこから全体へ広がるリスクがあるため、少しでも錆びていれば広がる前に塗装すべきです。
雨戸の塗装をDIYで行う方法
雨戸の塗装は素人でも行えるので、ちょっとした塗装であればDIYで済ませてしまうのも手です。それぞれの手順を解説します。
必要な道具を用意する
まずは塗装に必要な道具を用意します。
以下のような道具が必要なので、ホームセンターや量販店で用意しましょう。
・軍手
・マスキングテープ
・ブルーシート(雨戸の下に敷けるサイズ)
・サンドペーパー(5~10枚)
・塗料用バケツ
・ダスター刷毛
・刷毛
・ローラー
・塗料
・プライマー
・シンナー
・ウエス
雨戸のサイズを考慮して、作業しやすいものを選ぶのがポイントです。
表面を削って整える
塗装の前準備として、サンドペーパーで表面を整えましょう。
塗料の密着度を高めるために必要な下地処理で、いくら塗料を塗ってもこの工程が雑だとうまく塗装できません。雨戸塗装のなかでも重要な工程のひとつなので、手を抜かず丁寧に行う必要があります。
塗装が浮いて剥がれている箇所や錆びている箇所も、しっかりと研磨しましょう。
作業が完了したら、塗料が密着しない原因になるホコリや削りカスを、刷毛とウエスで丁寧に取り除くのがポイントです。
養生する
周りに塗料が飛び散っても問題ないように、マスキングテープや養生テープを貼り保護しましょう。
「雨戸の枠」や「雨戸のレール部分」「雨戸周辺の壁」など、塗料が付くと困る箇所を養生するのがポイントです。
雨戸の枠を養生する場合、表面だけではなく側面を養生するのも忘れないようにしましょう。
錆止めを塗る
塗料を塗る前に、プライマーという錆止めの役割のある下地塗料を塗りましょう。
雨戸と塗料がしっかり密着するために必要な下塗りの工程で、プライマーを塗った後に塗料を上塗りすることで剥がれにくい塗装を施せます。
プライマーを塗る際は、刷毛を使ってムラが出ないよう丁寧に塗装するのがポイントです。
塗り終わったら、4時間ほどかけて乾燥させます。
上塗りする
プライマーが乾燥したら、塗料を上塗りして仕上げに入ります。
上塗り塗料は、一番表面に塗られている塗装。金属と相性が良く密着しやすいウレタン塗料をはじめ、フッ素樹脂塗料やシリコン塗料、断熱塗料ガイナなどの種類があります。
刷毛では塗りムラが出やすいため、キレイに仕上げるにはローラーの使用がおすすめです。
上塗りは重ね塗りをする必要があり、以下の手順で進めます。
・1回目の塗装を終えたら1時間ほど乾燥させる
・乾燥後、1回目と同じ手順で2回目の上塗りを行う
・2回目が完了したら、塗料が乾燥する前に養生を剥がす
・4時間ほど乾燥させれば作業完了
塗料が乾いてからだと養生が剥がれなくなるので、塗装が完了したらすぐに剥がしましょう。
DIYで雨戸を塗装する際の注意点
DIYで雨戸を塗装する際の注意点として、ふたつの点が挙げられます。必要な道具を揃えてから後悔しないよう、事前に確認しておきましょう。
塗装の色は周囲に合わせる
塗装の色は、雨戸周辺の色に合わせましょう。
基本的に雨戸の塗料は何色でもかまいませんが、周囲の色と合わせないと不自然な仕上がりになります。
窓サッシや雨どい、破風板など雨戸周辺の色に合わせると、自然な仕上がりになりやすくなります。
特に好みがなければ、基本的には現状と同じ色にするのがおすすめです。とはいえ、現状と異なる色を選びたい場合は、汚れが目立ちにくいブラック系・ブラウン系などの濃い色がおすすめです。
DIYで塗装できない雨戸もある
雨戸の種類によっては、DIYで塗装できないケースもあります。
雨戸に使用される金属はスチールだけでなく、ステンレスやアルミなど複数パターンあります。なかでもアルミ製の雨戸は塗料が付着しにくく塗装してもすぐに剥がれがちです。
アルミ製の雨戸は塗装せず、水洗いでメンテナンスするのが一般的です。
またシャッタータイプの雨戸は、上下に開け閉めする際に塗装が擦れて剥がれやすいので、再塗装よりも交換の方が適しています。
まとめ
雨戸の塗装は見た目だけでなく機能性を保つためにも重要な要素なので、塗装が劣化してきたら再塗装しましょう。
道具を揃えればDIYも可能ですが、雨戸が高所にある場合や複数の再塗装が必要な場合など、自力では対処困難なときは「おうちの御用聞き家工房」にご相談ください。
電話一本で最短即日お伺いできる場合もあり、雨戸の再塗装にも素早く対応いたします。