コーキングで修理できる2つの雨漏り
DIYでの修理が有効なのは、雨漏りの箇所が外壁・窓・サッシのいずれかで、劣化が比較的軽度な場合に限られます。屋根などの高所から雨漏りしている場合は危険なので、修理を業者に依頼しましょう。
ここでは、DIYで修理できる雨漏りの症状を2つ紹介します。修理を始める前に、雨漏りしている箇所がコーキングで修理できるか確認しましょう。
1.外壁のひび割れの修理
外壁からの雨漏りは、ひび割れやコーキング部分の劣化から雨水が侵入するケースが多いです。軽微なひび割れやコーキング部分の劣化にはコーキング剤を使った修理が有効ですが、大きな損傷には対処できません。
外壁の大きなひび割れや、ひび割れの範囲を超えた崩壊は、業者に依頼して修理してもらうことになります。
2.窓やサッシのコーキング部分のひび割れや欠損の修理
窓からの雨漏りは、窓やサッシに施されているコーキング部分のひび割れや欠けが主な原因です。雨漏りしている箇所をコーキングで補修することで、修理することができます。
低い窓やサッシは問題なく修理できますが、天窓など高い場所での作業は危険です。プロの業者でも、高所からの転落による事故を起こすこともあります。無理な高所作業はせず、専門の修理業者に依頼するのがおすすめです。
雨漏り箇所をコーキングで修理するときに必要なもの
コーキング修理に必要な道具は、全部で7つです。
・コーキング材
・コーキングガン
・カッター
・マスキングテープ
・ヘラ
・プライマー
・ハケ
雨漏りをコーキングで修理する際は、「コーキングガン」や「コーキング材」といった専用の工具や部材が必要です。加えてカッターやマスキングテープといった、作業の補助に使う道具があれば作業がスムーズになります。
ではコーキング材・コーキングガンと、それ以外の道具について解説していきます。
コーキング材とコーキングガン
コーキングガンは、コーキング材を押し出すための工具です。コーキング材はコーキングガンが無いと使用できないため、必ず用意しましょう。
一方のコーキング材は「1液型」と「2液型」の2つに分けられます。加えてシリコン系・ウレタン系・変成シリコン系・アクリル系などの種類があり、用途や使用場所に応じて使い分ける必要があります。以下で詳しく解説します。
シリコン系
シリコン系のコーキング材は手に入りやすく、コストが低いのが特徴です。耐久性や密着性、速乾性にも優れています。一方で塗装には向かないほか、シリコンオイルにより修理箇所周辺が汚染される場合があります。
ウレタン系
ウレタン系は耐久性が高く、塗装にも適した素材です。シリコンのような汚染も起こらないのが特徴ですが、紫外線に弱いため日光の当たる範囲には使用できません。また、劣化が速いのも難点です。
変成シリコン系
変成シリコン系のコーキング材は幅広い場所で使用でき、シリコンオイルによる汚染も少ないのが特徴です。塗装も可能なためシリコンよりも優れた素材ですが、その分コストも割高になります。また塗料の種類によっては、べたつきや塗料のはじきが生じます。
アクリル系
アクリル系は塗装に向いており、湿っている場所でも施工を行える素材です。一方で耐久性には難があり、劣化が速いデメリットがあります。さらに使用できる場所が限られるため、DIY向きの素材ではありません。
ポリサルファイド系
ポリサルファイドのコーキング材は耐久性に優れ、汚れがつきにくい特徴があります。しかし塗料と反応して変色・変形するため塗装には向かず、独特のにおいが発生するのが難点です。
そのほかに必要なもの
コーキング材やコーキングガン以外の道具は、コーキングを密着させて綺麗に仕上げるためのものです。カッターは古くなった修理箇所のコーキングを除去するのに使用し、マスキングテープで修理箇所の周りを覆うことで周辺の汚れを防げます。
また、コーキング前にプライマーを絵具用のハケで塗っておくと、コーキングの接着力が上がって長持ちします。コーキングを埋め込み終わった後は、仕上がりを綺麗にするためにヘラを使って表面を平らにならしましょう。
雨漏りする箇所をコーキングで修理する方法
雨漏りをコーキングで修理する方法をご紹介します。
修理する方法には2種類ある
コーキングの補修方法には、「打ち替え」と「増し打ち」の2種類があります。2つの方法の違いや、使い分けについて解説していきます。
打ち替え
打ち替えは古いコーキングを撤去して、新しいコーキング材を打ち込む方法です。傷んだ古いコーキング材を撤去してからコーキングを行うために手間が掛かりますが、古い部分を取り除けるメリットがあります。
打ち替えはコーキング部分がすべて新品になって耐久性が上がるため、コーキング補修は基本的に打ち替えで行われます。しかし打ち替え作業は難易度が高く、素人で行うのは難しいです。DIYでは、増し打ちを行いましょう。
増し打ち
増し打ちは、古い目地の上からコーキングを塗り重ねる方法です。作業の手間が少ないのが利点ですが、古い目地と新しいコーキング材の相性が悪いと剥がれてしまう可能性もあります。
増し打ちが使えるのはサッシ周りや入隅、ALC外壁など、構造上に問題がある場合や建材を傷つけるおそれがある場合に限られます。
具体的な方法
コーキング修理の基本的な流れは、以下の通りです。
2. 修理箇所周辺をマスキングテープで覆って保護する
3.プライマーを修理箇所に塗る
4.コーキングガンを使ってコーキング材を流す
5.ヘラでコーキングを平らにならす
こちらの方法は、コーキングの割れや剥がれを補修する場合に向いています。ひび割れを補修する場合は先にプライマーを塗布し、ひびの間にコーキング材を塗布しましょう。
DIYで雨漏り修理をするときの注意点
雨漏りをDIYで修理できるといっても簡単ではなく、状況を悪化させてしまうことも考えられます。ここでは、雨漏り修理をする際の注意点についてご紹介します。
DIYで雨漏り修理をするときの注意点
雨漏りの修理で最も難しいのは、雨漏りしている箇所を正確に発見することです。プロでも専用の検査をしなければ発見できないことも多く、素人では困難を極めます。修理箇所を間違えると雨水の流れが変わり、原因の特定がさらに難しくなることもあります。
雨漏りが原因で漏電する可能性もあるため、修理には感電のリスクも付きまといます。加えて雨漏り箇所が屋根だった場合は、素人が修理をしてはいけません。足場の悪い屋根でのコーキング作業を素人で行うのは難しいため、無理せず業者に依頼しましょう。
自分で難しいときはプロの手を借りよう!
DIYでは難しい雨漏りの対処は、『おうちの御用聞き家工房』に相談してください。家工房では雨漏りの修理はもちろん、ご自宅のトラブル全般に関するご相談を受け付けております。トラブルとわからないような些細なことでも、ご相談いただければ対応いたします。
家工房はお客様の地域に密着し、電話一本で最短即日にご自宅までお伺いできます。お家にお困り事がありましたら、ぜひ『おうちの御用聞き家工房』にお電話くださいませ。
まとめ
自宅の雨漏りをDIYで修理するには、コーキングが効果的です。軽微なひび割れやコーキング部分の劣化、窓周辺のコーキングの劣化ならDIYで対応できます。
コーキング修理には、コーキング材やコーキングガンといった専用の工具が必要です。ほかにもカッターやマスキングテープ、ヘラやプライマーなどがあるとより綺麗に仕上がります。
DIYで修理できる雨漏りの症状は限られているので、危険が大きい場合や修理が難しい大きな破損がある場合は、業者に依頼しましょう。