除草剤には2種類あります!
除草剤には、大きく分けて粒剤タイプと液剤タイプの2種類あります。それぞれ特徴が異なるため、用途に応じて適切な除草剤のタイプを選びましょう。
粒剤タイプ
粒剤タイプの除草剤には、効果が持続する、広い範囲の処理ができるという特徴があります。
粒剤タイプの除草剤は、土壌にまいて使います。雨などの水で溶け出した植物を枯らす成分が土壌にしみわたり、成分が根から吸収されることで効果を発揮します。
土壌に薬剤が浸透しているので、長期間効果が持続しますし、新たに雑草が生えるのを抑える効果もあります。どれくらい効果が持続するかは商品によって違うので、購入する際はパッケージの注意書きを確認しましょう。
根から吸収するため、同じ場所にある植物はすべて枯れてしまいます。庭木や育てている花の近くでは使えません。駐車場や通路などに向いています。
大きくしげっている雑草は、根から吸収した成分が全体に行き渡るのに時間がかかりますし、行き渡らない場合もあります。成長した雑草を枯らしたいときは、事前に刈り取るなどの前処理が必要です。
液剤タイプ
液剤タイプの除草剤は、即効性があり、散布後ほかの植物を植えられます。家周りでの使用に向いている除草剤です。
液剤タイプは、枯らしたい植物に直接かけて使います。葉や茎から植物を枯らす成分を吸収するので、数時間で植物に成分が取り込まれ、2〜3日で効果が出てきます。
大きく成長した植物にも効果があります。ただし、雑草が新たに生えてくる予防効果はないので注意しましょう。
土壌に吸収された植物を枯らす成分は、速やかに効果を失います。根からは吸収しないので、枯らした雑草を除去してから1週間程度で、ほかの植物を植えられます。
ただし、商品によっては持続効果を持つ成分が含まれているものもあります。購入時には、商品ラベルや取扱説明書をよく読んで使用しましょう。
除草剤の使い方
正しい使い方をしなければ、せっかく除草剤をまいても効果を発揮しません。粒剤タイプ、液剤タイプについて、使用する上でのポイントを解説します。
粒剤タイプの使い方
粒剤タイプは、土にまくだけで除草できるので手軽に使えます。土に浸透してから植物が吸収するので、ムラなく地面に均等に散布しましょう。
土に含まれる水分で薬剤成分は溶け出します。事前に、水に溶かす必要はありません。
また、すでに大きく育っている雑草に対する効果は薄いため、草丈が20cm以上まで伸びている雑草は、土から出ている部分をあらかじめ処理しておくと良いでしょう。
土から出ている部分を刈り取ったり、液剤タイプの除草剤で葉や茎を枯らしたりしてから、粒剤タイプをまいて根を枯らします。
液剤タイプの使い方
液剤タイプは、すでに生えている雑草に直接ふりかけることで効果を発揮します。葉や茎にムラが出ないよう均等にかけましょう。
液剤タイプの中には水で薄めて使用する商品もあります。希釈濃度は商品のラベルや説明書に書いてあるので、決められた濃度に希釈しましょう。濃かったり薄かったりすると、せっかくの除草効果が十分に発揮できない場合もあります。
また雑草の葉や薄める水が汚れていると、枯らす成分が汚れに吸着してしまい、植物がしにくくなります。葉がひどく汚れている場合はある程度汚れを取り除いてから、きれいな水で薄めた除草剤をまきましょう。
ただし、水をかけて葉をきれいにした場合、水をまいてからすぐに除草剤を振りかけると、葉に残った水で除草剤が薄まってしまいます。水分がなくなってから、除草剤を使用します。
除草剤を使う最適なタイミング
除草剤は使うタイミングを誤ると、効果が出ないおそれがあります。適した天候と時期に使うことが大切です。
適切な天候
土壌に浸透した成分を根から吸収する粒剤タイプは、雨が降った後が除草剤をまく最適なタイミングです。土に含まれる水分が、除草剤を溶かして土壌に成分を行き渡らせるからです。
葉や茎から成分を吸収する液剤タイプは、雨が降ると植物にかけた除草剤が流れてしまい効果が薄くなります。晴れの日を選んで散布しましょう。
植物にかけた除草剤が雨で流れてしまうと、効果が薄くなります。晴れた日を選んで、除草剤をまきましょう。また粒剤タイプと同様、風が強いと除草剤が飛んでほかの植物や隣の家の庭などにかかってしまうので注意しましょう。
どちらのタイプも風が強い日は、散布に向いていません。風が強いと除草剤が飛んでほかの植物や隣の家の庭などにかかってしまい、枯らしたくない植物にまで影響が出てしまいます。
特に、自分の家の敷地から出てしまうと、ご近所トラブルにもなりかねません。風が吹いていない日に、使用しましょう。
おすすめは2〜5月、9〜11月
粒剤タイプは、すでに雑草が生えている時期に使用しても効果は大きくありません。雑草が生えていないか、生えていてもまだ小さいときに使用すると十分な効果を期待できます。
粒剤タイプを使用するおすすめの時期は、暖かくなり雑草が芽を出す前の2〜5月です。また夏の間に勢いを増した雑草が自然と枯れた後の9〜11月にまくと、翌春の雑草対策にもなります。
対処する時期が遅れると、雑草が生えやすくなって処理が難しくなります。芽を出す前に、処理をしましょう。
液剤タイプの除草剤は、今生えている雑草に使います。季節関係なく、枯らしたい雑草が出てきたら使いましょう。
除草剤を使う上での注意点
除草剤は、植物を枯らすことができる強い成分が入っている薬剤です。安全とトラブル防止のためには、注意点を守って使用しましょう。
持ち物を準備
除草剤は体に付着すると危険なので、準備をしっかりとして対策しましょう。
長袖長ズボンの服を着て、ゴム手袋を着用します。布や革の靴を履いていると、靴の中に染み込んでくる可能性があるので、ゴム長靴を履くと良いでしょう。また、散布しているときに吸い込まないように、マスクをしておくと安心です。
除草剤と直接は関係ありませんが、外での作業のため日焼け防止として帽子もかぶると良いでしょう。
急傾斜地での使用には向いていない
薬効成分が持続する粒剤タイプは、傾斜地のある場所での使用は適していません。土壌に浸透した成分が、雨で流れてしまうからです。
流れ出してしまうと、本来、枯らしたかった土地での効果がないばかりか、近隣の土地の植物が枯れてしまう可能性があります。
また、雑草には、張りめぐらした根のおかげで土が崩れにくくなるという働きがあります。急傾斜地の場合、雑草を処理してしまったことで土壌が流れ出してしまう危険があるので、使わないほうが安心です。
周辺に配慮
雑草を枯らす効果のある除草剤は、ほかの植物だけでなく人体にも影響があります。田んぼや川、井戸の近くなど、周囲の環境や人に影響がありそうな場所の近くでは使用を控えましょう。少なくとも2m程度は離して使用します。
また使う際は、お隣の人にも使って良いかあらかじめ確認しておくことが大切です。人間が決めた敷地の境界は関係なく、土壌は地下でつながっています。流れ出してしまう可能性もあるので、ご近所トラブルを避けるために、事前に承諾を得ておきましょう。
除草後はしっかり手洗いうがいを行う
マスクやゴム手袋を着用していたとしても、除草剤を使用した後は手洗いやうがいをしっかりします。着ていた服や使った道具も洗いましょう。
除草剤は、肌に付着すると危険です。特に目に入った場合は、水でよく洗ったあと眼科に診てもらいましょう。
除草剤を使った雑草の処理は、適切に行わなければ効果が出にくいですし、使用上の危険もあります。除草剤の使用が上手にできるか不安な方は、業者に依頼することをおすすめします。
おうちの御用聞き家工房は、ご自宅や庭に関するお悩みに対して幅広く対応しています。もちろん雑草処理もおまかせください。
電話一本いただければ、最短即日で伺います。家に関することであればどんな小さなトラブルでも受けつけていますので、雑草処理とあわせてお気軽にご相談ください。
まとめ
除草剤には、土にまいて使う粒剤タイプと、植物に直接かける液剤タイプの2種類があります。粒剤タイプは、予防効果もありますが、すでに育ってしまった大きな雑草の処理は得意ではありません。液剤タイプは、大きな雑草を枯らすこともできますが、予防はできません。
それぞれ使う上でのポイントがあります。正しい使い方をして、除草剤の効果を十分に発揮させましょう。