介護・老後生活に危険な段差を解消しよう!手作りでできる方法とは

築年数の経った物件をはじめとして、自宅の中は意外にも段差が多いものです。多くの方はリフォームによるバリアフリー化を検討しつつ、手作りの踏み台などで安く解消できないものかと考えるのではないでしょうか。 若いうちは気にならない段差も、老後の生活を考えると早いうちに解消しておくと安心です。 ここでは自宅内に点在する危険な段差を、手作りで解消する方法について紹介します。


この記事は約7分で読み終わります。

自宅の段差が危険な理由って?

自宅の段差はさまざまな危険があるため、状態に応じた適切な対処が必要です。

段差を放置することによって考えられる危険は、たとえば以下のふたつがあげられます。

転倒・転落事故で大ケガの可能性がある

段差の有無によって転倒・転落事故のリスクが大きくなります。若いうちは問題なく上り下りできていた階段や段差も、高齢化が進むと危険なスポットへと変わっていきます。

年齢にともなって足腰が弱くなれば、わずかな段差にすらつまずきやすくなるため、注意が必要です。

・住宅内の階段
・玄関の上がり框
・玄関前の段差
・ドア・ふすまの敷居

日常生活の中で遭遇する段差を簡単にあげてみても、上記のように複数個所に見つかります。

階段の場合は上り下りのときに足を外して転落するおそれもあるでしょう。足腰が弱くなるにつれ、ドア・ふすまの敷居のようにわずかな段差でも危険度は増します。

転倒は要介護の要因に

高齢者の転倒は、その後の影響も大きくなりやすいのが特徴です。

「令和元年版高齢社会白書(全体版)」によると、高齢者が要介護と認定される原因として、「骨折・転倒」は全体の12.5%を占めています。さまざまな原因のうち4番目の多さとなっており、男女別で見ると女性の割合が高くなっています。

それまで問題なく元気に生活していても、転倒によって寝たきり状態となってしまうことは、十分考えられることなのです。

出典:「令和元年版高齢社会白書(全体版)」(内閣府)

目次へ

【DIY】手作りで段差を解消する方法

段差を解消するためにDIYを検討している方も多いでしょう。踏み台程度であれば複雑な作業もなく手軽に作成することができます。

築年数の経った物件の場合、玄関の上がり框(かまち)の段差が大きいことが多いため、踏み台で段差を軽減できると安心です。

しかし、わずかな段差も転倒リスクがある以上、いつまでも踏み台で段差を軽減する程度の対策では不安が残ります。

思い切って将来も長く利用できるものを作るのはいかがでしょうか。スロープならわずかな段差も解消できるうえ、手作りも可能です。

以下の項目では、スロープを手作りする方法について解説します。

1.設置場所の段差の高さを測る

本格的に作業を開始する前に、設置場所の状況を正しく把握する必要があります。まずは設置場所の段差の高さを計り、必要な材料とサイズについて調べます。

・ふすまの敷居などわずかな段差…市販の専用スロープで解消
・玄関前など大きな段差…木材などを使用して自作が必要

スロープの段差の高さひとつとっても、上記のとおり用意する材料は異なります。

ふすまの敷居などわずかな段差であれば、一から作成する必要はありません。ホームセンターや100均などで販売されている専用のスロープをカットして貼り付けましょう。カッターで手軽にカットできるタイプを購入すると、DIYに慣れていない方でも段差を解消できます。

玄関前など高さのある段差を解消する場合は、DIYによって一からスロープを作成しなくてはなりません。地面や床からどの程度の距離があるのか、段差の高さを正確に測りましょう。

2.スロープの角度を決める

段差の高さを参考に、設置するスロープの角度やサイズ、デザインを考えましょう。たとえば玄関前に設置する場合、スロープの角度に加えて直線状に作成するのか、途中で折り返しを設けるのかも重要です。

・直線のスロープ…緩やかな角度にするにはスペースが必要
・折り返しありのスロープ…緩やかにしやすいが材料が必要

緩やかな角度のスロープを作成する場合、上記のとおり直線のスロープか折り返しありのスロープかで必要となるスペースや材料の量が異なります。

材料を最小限に抑えたいときや、段差の高さがそれほど高くない場合は、直線タイプが向いています。ただし、高さのある段差では角度が急こう配となるため、慎重に検討しましょう。

一方、折り返しありのスロープはサイズにともなう材料が必要となりますが、敷地面積が小さくてもスロープの角度を緩やかにできるメリットがあります。

3.サイズに合わせて木材を切る

高さと角度、デザインなどを決定したら、必要なパーツを揃えます。ホームセンターで木材を購入する場合は、その場でカットしてもらえるサービスの利用がおすすめです。カットに間違いがないよう、サイズはあらかじめメモしておきましょう。

スロープの形に組み立てたとき、設置場所とスロープに段差・隙間ができないように断面の調節が必要です。斜めにカットするか、やすりで最終調整します。

4.のみや彫刻刀などで横向きにラインを入れる

転倒の原因は、段差のほかに滑りやすさもあげられます。作成したスロープの天板には、滑り止め加工を施しておくと安心です。

のみや彫刻刀を使用して、横向きにラインを入れます。大変ですが、端から端まで一定間隔で溝を掘りましょう。

滑り止めシートをかぶせると、ラインを入れなくても滑りやすさを軽減できます。

5.表面にニスやペンキを塗りコーティングする

使用する場所によっては、木材の素の状態では傷みやすいため、表面にニスやペンキを塗ってコーティングしましょう。

塗料は水性と油性のどちらでも問題ありませんが、服などに付着したときに落としやすいのは水性塗料のほうです。

あくまでコーティング目的のため、色ムラが出ても気にする必要はありません。多少の色ムラは、木目と合わさって味のある見た目になります。

目次へ

段差の自作ができない場合の対策方法

ここで紹介したスロープの自作方法は、簡易的なものです。しかし段差が大き過ぎたり自作が困難だったりする場合は、無理にDIYをせず、ほかの対策を検討してみても良いでしょう。

DIY以外で段差の問題を解消する方法として、次の2点があげられます。

段差解消スロープ・すのこを購入し設置する

多少費用はかかりますが、段差解消スロープを購入する方法もあります。車椅子で通行することを想定した金属タイプも販売されており、将来的に歩行が困難となった場合も安心して使用できます。

費用を抑えたい方や段差が高くない場合は、市販のすのこを設置するだけでも十分です。人が乗って歩行しても問題ないよう、丈夫で厚みのあるすのこを選びましょう。

段差解消スロープを設置で確認すべき4つのポイント

市販の段差解消スロープを設置するときは、購入前に以下のポイントを確認してください。

・段差の高さとスロープの高さ
・大きさや奥行きの寸法
・スロープの側面の部分
・ゆるやかな角度

既製品は簡単にはサイズや角度を調節できないため、設置場所のスペースに問題なく収まるようサイズ確認はしっかり行いましょう。

専門家に依頼する

無理に自分自身で対処するよりも、専門の業者に依頼する方法がおすすめです。

段差のほかにも、滑りやすいフローリングや水回りのタイルなど、高齢者の転倒事故を引き起こす場所は複数あげられます。専門の知識を有する業者にチェックしてもらうことは、段差の解消以外にも適切な対処方法を知ることができるメリットがあります。

また、安全性や耐久性にも配慮されたスロープを設置してもらうことで、より転倒や転落の事故防止につながるでしょう。

スロープの作成・設置は、おうちの御用聞き家工房にお任せください。

家工房では住宅のさまざまなお悩みに対応しております。事前の現地調査では専門知識豊富なスタッフが状況確認とヒアリングを行い、最適な解決策を提案いたします。

簡易的なスロープなど小規模なものはもちろん、ウッドデッキやコンクリートなど大規模で耐久性の高いスロープのリフォームも可能です。

本格的なリフォームを依頼するか迷っているという方は、お気軽にご相談ください。ご自宅に最短即日でお伺いでき、見積もりも無料で承ります。

目次へ

まとめ

住宅内には、あらゆる場所に段差があります。年齢にともなって、わずかな段差が転倒・転落の事故を引き起こす可能性は高くなるため、早急な対処が必要です。

上記で紹介したようにスロープを自作することも可能ですが、安全性や耐久性を重視するのであれば、リフォームで本格的なスロープの設置もご検討ください。

おうちの御用聞き家工房なら、豊富な提案と丁寧な施工で長く安心してご愛用いただけるスロープを作成できます。ご自宅にお伺いし、お悩みを丁寧にヒアリングいたしますので、まずはお気軽にお電話ください。